2016/07/19
とん_k
不正問題でにわかに脚光を浴びているディーゼルエンジン。EUではディーゼルがエコカーの代名詞ですが、日本はまだ発展途上。そんな中、スバルがディーゼルエンジンをすでに開発しているのをご存知ですか?日本に導入しないスバルディーゼル、調べると興味深い事実が浮上しました
ディーゼル搭載のスバルXV
ヨーロッパでは現行型のスバルXVに、ディーゼルエンジンが祭用されています。
ヨーロッパではすでにディーゼルエンジンの環境の良さが認められ、普及が進んでいます。
日本はまだ発展途上にあるといえますが、
デミオやCX-5など、マツダのディーゼルが大成功を収めています。
なぜ他社はマツダの独走をゆるし、追従しないのでしょうか?
実はスバルではディーゼルをすでに開発していたのです。
それはすでに前からヨーロッパでは市販車に搭載されていたのです。
しかもスバル伝統の水平対向のディーゼルエンジンなので、
車好きの方にとってもかなり魅力的に感じるのではないでしょうか。
しかし、スバルは依然として日本導入を検討していません。
それはなぜでしょうか。
EE20とは、富士重工業が開発した水平対向4気筒ディーゼルエンジンである。4代目レガシィシリーズを皮切りに、インプレッサ、フォレスターにも搭載された。
スバルディーゼルエンジン EE20
スバルが自社で開発したディーゼルエンジン。EE20型。なんとボクサー(水平対向)エンジンなのです!
EE20はディーゼルエンジンとしては珍しいスクエアストロークエンジンである。ディーゼルエンジンはロングストロークである方が効率が良くなるが、スバルの水平対向エンジン搭載車はエンジンをサイドフレーム間に収めるため、あまりストロークを稼げない。そのため、これまで開発された同社の水平対向エンジンは殆どがショートストロークエンジンになっている[2]。限られたスペースで限界までストロークを伸ばした結果としてスクエアストロークになったと考えられる。
スバル ディーゼルエンジン
スバルXV-2.0Dに搭載されたEE20型ボクサーディーゼルエンジン。
スバル伝統の水平対向レイアウトのディーゼルとしたことで
搭載スペースの関係でストロークが伸ばせない問題が。
このあたりの自由度のなさが、日本導入に踏み切れない一つの要因かもしれません。
マツダデミオ(ディーゼル)
マツダはSUVだけでなく、コンパクトカーにもディーゼルを普及。日本で環境型ディーゼルエンジンの主導権を握り、独占状態です。スバルのディーゼルも追従するかと期待されましたが…
マツダの「スカイアクティブ-D」の成功で、日本国内でもディーゼルエンジンの認識が変わってきたといえます。そんな矢先のVW社不祥事でしたから、その点は非常に悔しさを覚えますが、国内メーカーもディーゼル技術を磨いておりました。
マツダ スカイアクティブD(ディーゼル)
マツダのディーゼルは完成度が高く、スバルもなかなか日本導入に踏み切れません。
まずはスバルのEE20ディーゼルエンジンのスペックを確認してみましょう。
スバルEE20ディーゼル
最高出力:110kW(150PS)/3,600rpm
最大トルク:350N·m(35.7kgf·m)/1,800 - 2,400rpm
燃費(欧州複合)17.6km/L
スバルアウトバック ディーゼル
ヨーロッパのモーターショーではディーゼルエンジン搭載のスバル新型車が次々発表され、普通に発売されています。そしてかなり以前から市民権を得ているのです。
ターボで過給されており、出力、特にトルクは非常に太い特性なのがこのスペックでも確認する事ができますね。惜しむらくは「燃費」でしょうか。マツダのスカイアクティブDが(排気量は1.5Lですが)JC08燃費25km/Lを達成している事を考えると、カタログスペックで20km/Lは達成してほしいところ。購買層としてもディーゼルのお得感がもう少し欲しい、と考えてしまうのではないでしょうか。そして日本市場に投入しない最大の理由はやはり「排ガス規制」。北米と日本のディーゼル規制は欧州よりも厳しく(EURO6と同等)、その点がハードルになっていたとは考えられます。
なんとスバルのディーゼルは日本の厳しい排ガス規制に対応できていないんですね。
さらに日本のユーザーが要求する燃費性能も、マツダには及びません。
ディーゼルエンジンの排ガス規制
スバルは厳しい日本のディーゼル排ガス規制をクリアできるのでしょうか?※グラフはバス・トラックのデータ
スバルのコンセプトカー
技術力の高いメーカーだけに、時間の問題にすぎないのかも?
今や日本人でも、燃料代の安いディーゼルエンジンに期待しています。
スバルお得意の水平対向はディーゼル独特の振動が少ないメリットもあり、
非常に注目されています。
スバルは日本どころか世界レベルで見ても技術力の高いメーカーですから、
いずれさまざまな問題を克服してくれると断言します。
スバルディーゼルの日本発売を、楽しみに待ちましょう!
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局