25年間ありがとう!スバルを支えたレガシィツーリングワゴンの歴史

1989年に販売が開始されたスバル・レガシィツーリングワゴンは2014年に廃止となりました。何度も改良を重ねながら25年間スバルを支えてきたレガシィツーリングワゴンとはどんな車なのか。スバル・レガシィツーリングワゴンをモデルチェンジごとにまとめました。

スバルの初代レガシィツーリングワゴン

1980年代、スバルは倒産の危機にありました。
この危機から脱却するために大規模な組織改革をし、完全新設計で開発が進められたのが初代レガシィです。

レガシィは航空機に始まり、1000やレオーネを通して培われた水平対向エンジンや4DWの技術を利用したスバルのフラグシップ機となりました。
レガシィにはステーションワゴンのツーリングワゴン、セダンのB4、クロスオーバーSUVのアウトバックなどさまざまなバリエーションがあり、特にレガシィツーリングワゴンは日本を代表するステーションワゴンとなりました。

スバル・レガシィツーリングワゴン(初代)

メーカー発表時の新車価格は143万円~338万円。

エクステリアはアルシオーネのデザインを踏襲し、楔形のボディに黒いピラーと連続したウィンドウガラスで航空機を連想させます。
レガシィツーリングワゴンには2段ルーフを採用、クォーターウィンドウとリアウィンドウの下端の段付処理が特徴となっています。
最近は車体の大型化が進んでいますが、この頃はまだ小型乗用車でした。

スバル・アルシオーネSVX

このデザインテーマはレガシィツーリングワゴンへも引き継がれます。

エンジンは新型水冷式水平対向4気筒エンジンのEJ型を搭載。
このEJ型エンジンは後のスバルを支える主力エンジンとなりました。

初代の販売期間は1989年から1993年です。
1992年にSTIから「レガシィツーリングワゴンSTi」が200台限定で発売されました。

スバル・レガシィツーリングワゴンSTi

ストリートユースを意識し、セダンではなくワゴンを選択。

スバルの2代目レガシィツーリングワゴン

「継承・熟成」をテーマに開発された2代目レガシィツーリングワゴン。
販売期間は1993年から1998年です。
この頃に他社が車体拡幅、大排気量化を進めましたが、スバルは小型、排気量2.0ℓ以下にこだわりました。
結果、小型ながらも上級クラスに負けない走りが高く評価されました。

スバル・レガシィツーリングワゴン(2代目)

価格:174万円~319万円。

2代目レガシィツーリングワゴンのウィンドウやルーフは初代と共通イメージを採用。
フロントグリルは台形にし、この台形グリルは3代目レガシィやインプレッサにも引き継がれました。
ボディの剛性は初代より向上し、後部座席の居住性を改善しました。
エンジンは引き続きEJ型を搭載、インタークーラーを水冷式から空冷式に変更したことで初代より4.5kgの軽量化に成功しました。

スバル・レガシィツーリングワゴンGT-B

GT-BはEJ20Rを搭載し、一般量産乗用車2.0ℓクラスでは世界初の最高出力280psに到達。

1933年にアメリカでツーリングワゴンが平均速度249.981km/hの世界最速ワゴン記録を樹立。
1996年のマイナーチェンジでは、GT-B専用エンジン(EJ20R)を搭載し2.0ℓ量産車で初めて280ps到達、日本の乗用車初のビルシュタイン社製ダンパーを採用。
これが功を奏し、バブル崩壊後の不景気の中でスバルの販売記録を塗り替える大ヒットとなりました。
ビルシュタイン社製ダンパーはその後のレガシィのハイパフォーマンス・グレードの標準装備となりました。

スバルの3代目レガシィツーリングワゴン

3代目レガシィツーリングワゴンのコンセプトは「レガシィを極める」。
販売期間は1998年から2003年です。
前輪駆動が廃止されて全て4DWとなり、引き続き小型サイズ枠を守っています。
1999年のRJCカー・オブ・ザ・イヤーにスバルのレガシィツーリングワゴンとレガシィランカスターが受賞しています。

スバル・レガシィツーリングワゴン(3代目)

価格:190万円~355万円。

上級グレードのヘッドランプにはHIDを初採用、メーカーオプションでマッキントッシュ製オーディオを設定し、品質向上しました。
2代目のGT-Bに引き続きビルシュタイン製ダンパーを上級グレードに採用しました。

レガシィツーリングワゴン2.0GT-Bをベースにした「BLITZENモデル」が2000年より限定生産されました。
BLITZEN専用の赤いカラーリングの5速MTは特に希少です。

スバル・レガシィツーリングワゴンBLITZEN

東京モーターショー1999にて参考出品。

1998年にアメリカで平均速度270.532km/hを出し、2代目の持っていた世界最速ワゴンの記録を更新しました。
また、2001年のマイナーチェンジにてスバルの六連星エンブレムが復活しました。

スバルの4代目レガシィツーリングワゴン

販売期間は2003年から2009年。
欧州向け、衝突安全性能向上のために車体を拡幅しました。
今まで小型サイズを維持してきましたが全幅を増やしたため、普通乗用車サイズになりました。
それにともない質感やスマートさを増したデザインにし、プレミアム性を高めました。
小型サイズへのこだわりをなくしたことで設計の自由度が高まり、ボディ剛性向上、安全装備強化をしつつも各所に軽量パーツを使用し、軽量化に成功しました。

スバル・レガシィツーリングワゴン(4代目)

価格:210万円~549万円。

エンジンには等長エキゾーストマニホールドを採用し、これまで指摘されていた排気干渉を防ぎ、燃費効率向上にもつながりました。
しかしこのマニホールド採用のため、先代まで続いた独特のボクサーサウンドはなくなってしまいました。

スバル・レガシィツーリングワゴン tuned by STI

2007年に特別仕様車「tuned by STI」を限定販売。

2003年にスバルで初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
2007年に特別仕様車「tuned by STI」、「Urban selection」を設定しました。
2008年にスバル50周年特別仕様車「Advantage Line」を販売しました。

スバルの5代目レガシィツーリングワゴン

販売期間は2009年から2014年。
キャッチコピーは前期が「Love Your Life.」、後期が「全レガシィ、全性能進化。」です。
北米からの要望により車体を大型化し、ゆとりのある室内空間を確保しました。
電動パーキングブレーキの採用でハンドレバーがなくなり、室内に余裕ができました。
レオーネ以来の伝統であったサッシュレスドアが廃止となり、ツーリングワゴンでは黒色ピラーも廃止し、ボディと同色になりました。

スバル・レガシィツーリングワゴン(5代目)

価格:236万円~418万円。

2009年に日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞「Best Value」を受賞。
この受賞を記念して特別仕様車「Package Limited」を発売しました。
2010年にSTIより特別仕様車「2.5GT tS」限定販売しました。
しかし、2014年6月にスバルはレガシィツーリングワゴンの受注終了、廃止を発表しました。

スバルのレガシィツーリングワゴンの後継車

レガシィツーリングワゴンの後継車として誕生したのがレヴォーグです。

スバル・レヴォーグ

レガシィツーリングワゴンとインプレッサの中間のスポーツワゴン。

25年間の改良、マイナーチェンジを通して培われたスバルの伝承(LEGACY)を引き継ぎながらも、新たなツーリングカーとして時代を切り拓いていくのがこのレヴォーグです。
残念ながらレガシィツーリングワゴンは廃止となりましたが、その伝承を引き継いでいく新たなスポーツワゴンに期待したいですね。

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