2015/11/19
Hiro-X
スバルが当時資本提携していたGMを通して、オペルからOEM供給を受けたスバルトラヴィック。ドミンゴ以来の7シーターモデルは一体どんなクルマだったのか?スバルトラヴィックの実態について、その魅力を様々な面から調べてみました。
スバルトラヴィック
スバルトラヴィックは、発売当時GMと資本提携していたオペルの開発したミニバン、ザフィーラのOEM供給を受けたものです。生産はドイツではなく、GMのタイ工場にて行われ、GMジャパンを通じて輸入、スバルブランドとして販売されたクルマです。
スバルトラヴィックは、輸入車ではあるが、ステアリング位置は右のみの設定。エンジンは当時日本に輸入されていたザフィーラよりも大きな2198ccエンジンを搭載しています。
スバルトラヴィック
・全長 4,315mm
・全幅 1,740mm
・全高 1,630mm
・ホイールベース 2,695mm
それでは早速、スバルトラヴィックを性能・デザイン・価格など、ユーザーレビューも交えながら、様々な面から見ていきましょう!
スバルトラヴィックの性能はどのようなものだったのでしょうか?それでは見ていきましょう!
スバルトラヴィック 標準モデル
標準モデルではオーディオ、プライバシーガラスが装備されていません。足回りは本家のオペルザフィーラよりダンパーの減衰力を弱めて、低速の乗り心地を向上させていました。
トラヴィックの大きな特徴のひとつは、ドイツのアウトバーンを7人フル乗車状態で時速170km/hで安全に巡航・長距離移動ができるように設計されています。
また、全車トラクションコントロール、EBD機能付きABS、ドアロック自動解除機能を装備し、安全性、高速走行でのスタビリティは高く、当時の日本の同クラスの車種とは次元の違う性能を持っていました。
スバルトラヴィック エンジンルーム
・水冷直列4気筒DOHC2,198cc
・最大出力147PS/5,800rpm
・最大トルク20.7kg-m/4,000rpm
それでは、実際に所有しているスバルトラヴィックのユーザーレビューを見ていきましょう!
『エンジンはF3モデルをデチューンした2.2リットルモデル。トルクフルながら税制面で不利は否めず。足回りはポルシェの設計ジオメトリーに合わせて設定。中身はビルシュタインですね。その足回りを得る為に、ボディ剛性は徹底的に鍛え直された経緯もあります』
『走りは、日本製では考えられない常識ハズレな性能で、ハイスピードからのフルブレーキングでも安心なのです。』
スバルトラヴィックはやはりオペルザフィーラのOEM供給車だけあって、高速性能は非常にいいみたいですね。ユーザーもその走行性能には好評をつけていました。
では続いて、スバルトラヴィックの乗り心地とデザインについて見ていきましょう!
スバルトラヴィック
スバルトラヴィックはオペルザフィーラをベースにしているので、そのエクステリアは、当時の国産車ではかなり目立つミニバンでした。特にSパッケージはスバルオリジナルのフルエアロを装着していたため、その傾向は強いものでした。
スバルトラヴィック
インテリアは3列シートで3列目は3列目下に収納されるため、荷室を完全フラットにする事ができ、広大な空間を作る事が可能です。
スバルトラヴィック
また前世シートは、国産車では珍しいダイヤル式無段階調整式リクライニングを採用しており、使いにくいと不評でしたが、微調整出来る点でチャイルドシート使用時などの安全性には寄与していました。
それではスバルトラヴィックの乗り心地とデザインについて、ユーザーレビューを見ていきましょう!
『シートはコシがあってとてもいい。本当に疲れない。視界もいいですが、やはりAピラーの太さには、少々注意が必要です。後席も広く視界もいいので、妻にも好評です。3列目は体育座りになり、視界も良くないのですが、窮屈ではありません。』
『高速での車線変更や、街中のカーブを速めにつっこんでも、運転者は当然、同乗者の身体もぶれることが少ない。スポーツシートのクッションは固めだが、身体をしっかりとホールドし、長時間ドライブでも疲れにくい。』
『トラヴィックのスタイリングは秀逸と思います。反面、インテリアデザインはこのクルマ登場時であっても恐らく日本車より5年は劣っていたでしょう。』
できのいいシートと硬めの足回りに高い評価が集まりましたが、インテリアデザインに関しては、あまり評価が得られませんでした。
それではスバルトラヴィックの価格について見ていきましょう!
スバルトラヴィック
発売当初は次の3グレードの展開でした。
Lパッケージ
Sパッケージ
標準(=Cパッケージ)
スバルトラヴィックの価格は、装備・駆動方式・グレードの違いにより198万円〜268万円で販売されていました。
スバルトラヴィック
オペルのOEMとはいえ、スバルでは軽ワゴン車ベースの「ドミンゴ」以来の本格的ミニバンだったスバルトラヴィック。2004年にGMタイ工場でのザフィーラ生産中止に伴い、日本でもトラヴィックの販売を終了しました。
さていかがでしたか?今回はスバルトラヴィックを性能面を含め、様々な角度から見てきました。販売は終了していますが、多人数乗りミニバンというコンセプトは、まさに今全盛期を迎えてます。
これをきっかけに多人数乗りミニバンを再度見直してみるのもいいですね。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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