家族でエコドライブを楽しもう!ステップワゴンハイブリッドのすべて
2015/09/06
syun_crowd
世の中に「ハイブリッドカー」と称されているスズキの自動車は数々ありますが、スズキ自動車が現在まで公式に『ハイブリッド』と銘打って発売している車は「ツイン」、「ソリオ」、「ソリオ バンディッド」のみ!一体何が違うのか?その違いを調べてみました!
ハイブリッドシステムとは、「2種類の原動機(動力源)を組み合わせて使用することで、既存のエンジン比で低燃費かつ低排出ガスの実現を目標としたもの」です。
現在のハイブリッドシステムは皆さんご存じのように「エンジン+モーター」ですね。そのうち、「エンジンを主役として使用するパターン」と「モーターを主役として使用するパターン」とに分かれることになりますが、基本的には同じと考えてもいいでしょう。
スズキ自動車でももちろん、ハイブリッドカーの開発は進んでいます。ですが実際のところ、モーターのみの走行も出来る『完全な』ハイブリッドカーはスズキ自動車からは市販されていません。
2003年発売 スズキ ハイブリッド車 「ツイン」
初お披露目は1999年。コンセプトカーとして東京モーターショーに出品され、2003年1月22日に発売された二人乗りの新型軽自動車です。
ハイブリッドモデルとガソリンモデルが同時に発売されました。
・ハイブリッドシステムを市販軽自動車で初めて採用し、10・15モード燃費34km/㍑の超低燃費を実現させた(ハイブリッドA)。このシステムは加速時など、エンジンにかかる大きな負担をモーターアシストにより軽減することでエンジンが効率よく働き燃費が良い。
・ハイブリッドシステムは、エンジンとトランスミッションの間に薄型モーターを配置した軽自動車に相応しいコンパクトなシステムを自社開発した。
ガソリンモデルの燃費は、5速マニュアルのガソリンA車で26km/L。当時の10・15モードでの測定結果ですので、実走行ではさらに燃費の差は小さくなります。
問題は車両価格!
・ガソリンA車 490,000円
・ハイブリッドA車 1,290,000円
と大きな差がありました。
しかし、この価格の差を充実させるほどの性能の差は見られなかったため販売台数は伸びず、2005年2月のガソリン車のマイナーチェンジに合わせて販売を終了しています。
「ツイン」の販売不振から、スズキ自動車はエコカー開発の方向性を、「2種類の動力源を搭載する」よりも一先ず「エンジンにかかる負荷を減らす」ことへと定めます。自動車の給電システムも見直した結果、現在、スズキ自動車独自の技術「スズキ グリーン テクノロジー」の一環として3つの新技術を採用しています。
自動車の従来の給電システムは、エンジンを動かすことでしか必要な電力を供給することが出来ません。電力を貯めておくためのシステムも整っておらず、ヘッドライトやエアコンなどの電装品を使うと、必要な分だけエンジンに負荷をかけ燃料を減らして発電するしかありませんでした。
スズキ自動車では、燃料ではなく減速する際に無駄に捨てていた推進力を発電に利用し、しかも充電しておけるシステムを整えることで燃費を抑える新しい技術(減速時エネルギー回生機構)を採用しています。
スズキで開発された高性能のオルタネーター(発電機)を組み込み、専用の充電用バッテリーも搭載した、自動車の電装品への給電システムです。
スズキ独自のハイブリッドシステムを構築するにあたっての基礎になりました。
・オルタネーター(発電機)に代わりモーター機能付き発電機(ISG)を組み込み、専用の大容量充電バッテリーを搭載した『ハイブリッドシステム』
・モーター型式 WA04A
・最高出力(kW/rpm) 1.6〈2.2PS〉/1,000
・最大トルク(N・m/rpm) 40〈4.1kg・m〉/100
・オルタネーター(発電機)に代わりモーター機能付き発電機(ISG)を組み込み、専用の大容量充電バッテリーと搭載した『ハイブリッドシステム』
・モーター型式 WA05A
・最高出力(kW/rpm) 2.3〈3.1PS〉/1,000
・最大トルク(N・m/rpm) 50〈5.1kg・m〉/100
スズキの新技術「S-エネチャージ」と「マイルドハイブリッド」は仕組みとしては同じものであるため、ハイブリッドシステムとして『位置づけ』られてはいます。
減速時 イメージ
発進後~加速時 イメージ
ですが、使用されているモーターの型式とパワーが違います。ネーミングやキャッチコピーの違い、プロモーション動画の内容を見ると、スズキ自動車の中での『格付け』の違いは明らかです。
加速時のモーターアシスト機能を支える仕組みとして納得のいく出力を獲られず、主だった役割は電装品への給電にとどまったため、『S-エネチャージ』。システムの性能を向上することに成功し、電装品への給電だけではなく加速時のモーターアシスト機能も充実させることが出来たため、『マイルドハイブリッド』として発表するに至ったようです。
2005年の「ツイン ハイブリッドモデル」販売終了から10年半。ついにスズキから『ハイブリッド』を銘打ったコンパクトハイトワゴンが発売されました!
新型 スズキ「ソリオ」
燃費はマイルドハイブリッド全車共通です
・ガソリンエンジン総排気量 1.242 L
・JC08モード燃費
<2DW> 27.8 km/L
<4WD> 23.8 km/L
ガソリン車の燃費は
・総排気量 1.242L
・JC08モード燃費
<2WD> 24.8 km/L
<4WD> 22.0 km/L
ベース車の車両価格は
・ハイブリッド車 2WD 1,695,600円~1,841,400円
ハイブリッド車 4WD 1,821,960円~1,967,760円
・ガソリン車 2WD 1,454,760円
ガソリン車 4WD 1,581,120円
と、後々かかる維持費を考慮しても充分元は取れる価格の差です!
東京モーターショー2015では、スズキ「ソリオ」フルハイブリッドモデルを始め、スズキ自動車の次なるハイブリッドカー4車種も出展されました。
参考出展車 スズキ「ソリオ」
出展されたのは、EV走行が可能な「フルハイブリッド」モデルです。
・新型ソリオに、EV走行ができる新しいハイブリッドシステムを搭載したモデル。
・エンジンとモーターを使い分け、加速時はモーターでエンジンをアシストするとともに、モーターのみのEV走行ではより低燃費で静かな走りを可能とする。
・省スペース設計のハイブリッドシステムにより、コンパクトなボディーと広い室内空間を両立。
・AGS(オートギヤシフト)によるダイレクト感のあるドライブフィールを実現。
市販されるのはまだ先になりますが、スズキ自動車からとうとうフルハイブリッドの自動車が紹介されました!
参考出展車 スズキ「イグニス」
こちらはマイルドハイブリッドシステム採用のモデルです。
この他、コンセプトモデルとして
・スズキ「イグニス トレイルコンセプト」(マイルドハイブリッドシステム搭載)
・スズキ「エアトライサー」(ハイブリッドシステム搭載)
の2車種が出展されました。
スズキからフルハイブリッドの自動車が販売される日もそう遠くはないようですね!
「次の100年」に向けた、自動車の開発の技術基盤を確立させたスズキ!
この先どんなスズキのエコカーが誕生するのか!?楽しみは尽きませんね!
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