記事ID13727のサムネイル画像

なぜスイフトにターボがないの?今後スイフトにターボは装備されるの?

スズキの人気コンパクトカー・スイフト。なぜか初代から現行(3代目)までターボは装備されていません。さらにジュニアWRCを意識したスイフトスポーツにもターボ車がない。なぜスイフトにターボが装備されないのか、今後ターボを装備する予定はあるのか、調べてみました。

スズキ・スイフトの概要

スイフトにターボがないことを語る前に、まずはスズキのスイフトがどんな車か見ていきましょう。

スズキ・スイフト

スイフトはスズキが2000年から販売開始した小型ハッチバックです。
廉価な小型車、基本走行の作りこみを意識して開発し、日本だけでなく世界からも高い評価を得ました。
現行は2010年にフルモデルチェンジした3代目にあたります。
スポーティーさと質感にこだわったエクステリアとインテリア、向上した旋回性、小回り性能、運動性能などが特徴です。

スズキ・スイフトスポーツ

2003年にはエアロパーツや専用チューニングエンジンなど本格的なスポーツカーを意識し、なおかつ他のコンパクトカーと変わらない低価格のスイフトスポーツを発売しました。
こちらも現行は3代目、フルモデルチェンジで軽量化、燃費性能・加速性能向上を実現しました。

ターボエンジンとは

続いて、ターボエンジンとはどういうものか説明します。

アルトターボRS R06A型エンジン(ターボ)

ターボエンジンはターボチャージャーを(過給機)を使用したエンジンです。
自然吸気エンジンと比べ、以下のような利点・欠点があります。
メリット:
・単位排気量あたりの出力が高くなる
・燃料を圧縮した空気で大量に燃やすことができるため、発熱が高い
デメリット:
・ターボチャージャーがある分、エンジンの構造が複雑になる
・旧式のターボエンジンは自然吸気エンジンより燃費が悪い場合がある
この利点・欠点が次の項目で重要になってくるのでよく覚えておいてください。

なぜスイフトにターボエンジンが装備されていないのか

では、なぜスイフトにターボエンジンが装備されていないのかに移ります。

スイフト K12B型エンジン

スイフトに搭載されているエンジンはK12B型自然吸気エンジンです。
排気量1.2ℓ、燃費19.4~26.4km/ℓ、CO2排出量87.9~119.7g/km。
平成27年度燃費基準達成、平成17年度排出ガス基準75%低減認定を受けました。
さらにエネチャージ、アイドリングストップもあり、燃費・環境に配慮しています。
エコカー減税対象車なこともスイフトの人気の一つです。
このエンジンが優秀かつ高出力を求めていない、ニーズが燃費や環境への配慮などの理由から、ターボの必要がないということを理由の一つにあげられます。

スイフトSTYLE エコカー減税対象車

さて、先ほどのターボエンジンの項目を思い出してください。
ターボエンジンのメリットは自然吸気エンジンより出力が高いことです。
しかしその一方で燃焼温度、シリンダー内圧が高くなるため、部品の強度や耐熱性を上げる必要があります。
さらにエンジンの圧縮行程で混合気が高温になるため、デトネーションが発生しやすくなります。
これを抑えるために圧縮比を低く設定することがありますが、そうすると熱効率が低下し、自然吸気エンジンより出力が低下してしまいます。
これではターボチャージャーを使用する意味がありません。

スズキ・アルトターボRS

各メーカーでターボ車は高馬力かつ燃費がいいと宣伝しましたが、それは特定の状況下での走行にかぎることであり、ほとんどの場合は自然吸気エンジンより燃費が悪くなります。
結果ターボ車は燃費が悪いということが広く知られるようになりました。
そのため、スイフトをはじめターボチャージャーの採用には消極的になりました。
一方、もともと燃費のよい軽自動車ではターボチャージャーによる燃費悪化も問題になるほどではないため、スズキではアルトなどの軽自動車にはターボエンジンを搭載しています。

今後スイフトにターボを採用する予定はあるの?

最近では技術が向上し、ガソリンをシリンダー内に直接噴射することでデトネーション問題を解決できました。
加えてエンジンの小型化・軽量化とターボチャージャーを組み合わせることで、従来と同等の動力性能を保持したまま燃費を向上させることに成功しました。
この技術はフォルクスワーゲンやスバルが積極的に採用しています。
今まで軽自動車でしかターボエンジンを採用しなかったスズキもバレーノにターボエンジンを搭載しました。

スズキ・バレーノ

いまだ日本ではこの技術の導入に慎重ですが、需要が高まればスイフトにもターボエンジンを採用する可能性が出てきます。
かつてスズキではアルトワークスにK6A型という直噴ターボエンジンを搭載していました。
現行スイフトに搭載されているエンジンは上の項目でも紹介したK12B型という同じK型エンジンです。
同じ系統のエンジンでターボが存在するなら、今後スイフトにターボが登場する可能性は十分あります。

そして、スイフトのターボについて調べていたところ、気になる情報が!

スズキ 新型 スイフト スポーツ 1.4L直噴ターボエンジン搭載し2016年デビュー

出典:http://car.kurumagt.com

ついにスイフトスポーツにターボ搭載!
詳細はこちらのサイトをチェック!

新型スイフトのフルモデルチェンジは2016年夏の7月に決定?

出典:http://xn--o9jy06g0wf78i643dpwj.biz

スイフトも今夏にフルモデルチェンジするかもしれない…?

スズキ・スイフトスポーツ

上記のサイトによると、今秋スイフトスポーツがフルモデルチェンジし、ついにターボエンジンを搭載するとのこと。
まだ詳しいことはわかりませんが、期待が高まりますね!

スイフトのターボ まとめ

今までは燃費の悪さがターボの大きな欠点でしたが、これからはエンジンを小型化・軽量化し、パワーが落ちた分をターボチャージャーを使用することで長所・短所を補いあうことができるようになります。
ターボが装備されていなかった乗用車にもターボが登場する日が来るかもしれません。
今後、スイフトがどうなるのかますます目が離せなくなります!

スズキ・スイフト

関連する記事

この記事に関する記事

この記事に関するキーワード

キーワードから記事を探す

TOPへ