第2世代gtrにして名車中の名車。r32gtrの魅力について迫ります。
2016/06/14
hayatomiya
18年ぶりに復活したr32gtrは直列6気筒ツインターボ、ATTESA E-TS、後輪操舵システムのSuperHICASなど、当時の最先端技術で武装された最強のモンスターマシンでした。今では伝説的な名車と言われるr32gtrについて調べて見ました。
1989年5月22日、8代目r32型スカイラインが発売され、3ヶ月後の1989年8月21日にスカイラインのスポーツバージョンであるr32gtrが発売されました。
3代目gtrとなるr32gtrは、18年ぶりに復活した待望のgtrでした。
3代目gtr r32gtr(1989年~1994年)
1990年までに世界一の動性能を実現しようとする「901活動」の集大成として開発されたのがr32gtrでした。
「技術の日産」のプライドが結実したr32gtr!
新しいチャレンジに満ちたクルマでした。
r32gtr
歴代gtrはレースによって鍛え上げられて来ました。
r32gtrもレースに出場し、優勝することが義務付けられたクルマであると言えるでしょう
レースに参戦し、勝つことが義務付けられたr32gtr!
ハイテクで武装したモンスターマシンr32gtrのスペックを見てみましょう!!
RB26DETTエンジン
レース参戦を前提に開発されたr32gtrのエンジンは、市販車用とレース用の2種類の目標性能が設定されて開発されました。
市販車では300馬力(実際は自主規制のため280馬力)レースチューンでは600馬力が目標性能とされました。
参戦予定のグループAはレース用の改造が厳しく制限されていましたので市販車でありながら600馬力のポテンシャルを持つエンジンだったのです。
レースに耐えられるエンジンとはいえ、市販されるr32gtrは日常的に使用することが想定されたクルマであるため、渋滞での低速走行やエンジンのチョイ掛けなどにも耐えられるように開発されました。
また、最高性能を求めるばかりでは無く伸びやかな高速回転を実現するために最大トルクを少し抑え気味にして感覚的に気持ちの良いエンジンをめざして開発されたようです。
r32gtr ATTESA E-TS
1987年発売のブルーバードに初めて搭載されたATTESAシステムはr32gtrでATTESA E-TSとなり、さらなる進化を遂げました。
r32gtrに採用されたATTESA E-TSは、普段は後輪駆動、路面状況とスピードによって前輪にも駆動力を配分する日産の四輪駆動システム
電子制御により前輪0:後輪100から前輪50:後輪50の範囲で最適な駆動力をトルク配分する。
r32gtr
r31スカイラインに世界初搭載された「リアアクティブステア」HICASシステム
S13シルビアに搭載されたHICAS-IIからr32gtrではSUPER HICASへと進化しました。
r32gtrに採用された日産の四輪操舵システム、SUPER HICASは、後輪のトー角を制御してドライバーの思い通りに反応するクルマを実現しています。
全日本ツーリングカー選手権(JTC)に参戦したr32gtr
その戦績を見てみましょう
r32gtr カルソニックスカイライン
星野一義がドライブしたカルソニックスカイラインは圧倒的早さでシリーズチャンピオンに輝きました。
r32gtrは1990年から全日本ツーリングカー選手権クラス1に参戦し
全戦ポールトゥーウィンを飾り、完全制覇しました。
1991年からはr32gtrの参戦台数が増えていき、1992年ではほぼr32gtrばかりのワンメイクレース状態に
r32gtr リーボックスカイライン
1991年と1992年のシリーズチャンピオンはリーボックスカイラインの長谷見昌弘が獲得しました。
グループAラストイヤーの1993年は7台中6台のr32gtrが優勝しましたが、シリーズチャンピオンはカルソニックスカイラインが獲得しました。
日本国内専用で海外では発売されていないr32gtrが海外で人気なワケ
それはプレイステーションで発売されたグランツーリスモというリアルドライビングシミュレーションゲームでレースに勝つための必勝方法は「中古のgtrを購入してチューンアップすること」であると学び、それがバーチャル世界でのみならず、現実世界でも同様であると理解されていったからです。
r32gtr
アメリカでは自国で直販されていないクルマは法律上25年間輸入出来ないことになっています。
しかし、2014年にこの「25年ルール」が解けることになり、アメリカのディーラーが日本にr32gtrを求めて買い付けに来ているようです。
レースで勝つためにエンジン、シャーシ等の性能を極限まで突き詰め、高次元でバランスさせたr32gtrは、世界に通用するスーパースポーツセダンとして、今なお輝き続ける名車であると言えるのではないでしょうか
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