2015/11/15
YMOTOHASHI
20世紀末に三菱から発売されていたFTO。あまり見かけなくなりましたが、当時はコンパクトな国産スポーツクーペとして人気のあった車です。今回は、三菱FTOの走行評価や燃費評価、乗り心地評価とオーナーの方の総合評価をたっぷりお届けします。
FTOは1994年~2000年の間、三菱自動車工業から発売されていた車です。
具体的な評価に入る前に、少しだけ三菱FTOについておさらいしておきましょう。
三菱FTO
三菱FTOはコンパクトなボディーに125馬力の1.8Lの直列4気筒エンジンを搭載したモデルと、180馬力の2.0LのV型6気筒DOHCエンジンを搭載したモデル、200馬力で可変バルブタイミング(MIVEC)のV型6気筒DOHCエンジンの3種類をベースにしていました。
ターボ非搭載ながら、なかなかの戦闘力を持っています。
また、FF車でありながら旋回性や剛性の高さが評判になり、国産最速のFF車という異名を持っており、車好きの間でかなりの人気を博しています。
三菱が誇る20世紀最後のスペシャルティクーペ、FTOの価格を見てみましょう。
【FTOのメーカー希望小売価格】
1.8Lエンジン搭載モデル
GS 5MT 164万円/4AT 175万円
2.0Lエンジン搭載モデル
GR 5MT 188万7000円/4AT 199万7000円
2.0LMIVECエンジン搭載モデル
GX スポーツパッケージ 5MT 200万8000円/5AT 213万3000円
GX スポーツパッケージ エアロシリーズ 5MT 215万3000円/5AT 227万8000円
GP バージョンR 5MT 216万円/5AT 228万5000円
GPX 5MT 233万3000円/5AT 245万8000円
GP バージョンR エアロシリーズ 5MT 239万円/5AT 251万5000円
2.0Lが主力モデルだったため、沢山のグレードが設定されていました。
価格の差は採用するトランスミッションや走行性能を向上させるヘリカルLSDなどの装備の差となっています。
お待たせしました。三菱FTOの評価に入りましょう。
三菱FTOの最初の評価項目は走行性能への評価です。
見るからにスポーツカーだと分かるFTOですから、走行性能への評価は期待が持てそうです。
三菱FTO
三菱FTOは当時としてはあまり採用されていなかったMTモードのあるATを採用していました。
普段はAT車として、峠ではMT車のようにシフトチェンジを楽しむという運転ができたことも、人気の秘密だったようです。
「NAで加速はぼちぼちだが、車体が1100㎏ちょっとであるため曲がるし、止まる。
斜め後方は視認性悪いが、悪いと分かっているなら気をつければいいのであまり問題ない。」
「車体は幅の割に全長が短いため取り回しは楽。フロントが超絶重い重量配分にも関わらずハンドリングは非常に気持ちいいもの。重さを感じながらも、鼻先が「ぐっ」と入っていく感覚は独特。音と合わせて愉しさのレベルはかなり高い。」
「素晴らしい剛性。
私はサーキット走る人ですが、何とこの車、ボディの補強がほとんど要らないしボディやシャシー関連は未だに壊れていない。怖いくらい頑丈だ。
低速のタイトコーナーではグリグリとハンドルこじっても余裕で機体が追従してくる。」
「ハンドリング性能も良くてすごく走っていて楽しい。運転技術がそれなりでも楽しませてくれるいい車。あと意外とトランクルームが広いです。もっと狭いかと思ってましたが。」
やはりスポーツ走行を楽しみたい方が購入されるケースが多く、走行性能に関してはネガティブな評価がほとんど見当たりませんでした。
FTOがとても誠実に作られた車だということが分かりますね。
続いて三菱FTOの2つめの評価項目は燃費性能への評価です。
スポーツカーなので、燃費については少々心配です。
三菱FTO
三菱FTOの評価をお届けする前に、FTOの燃費と実燃費をご紹介しておきましょう。
【FTOの燃費(10モード/10・15モード燃費) MT/AT】
1.8Lエンジン搭載モデル 13.6km/L/12.0km/L
2.0Lエンジン搭載モデル 12.2km/L/10.6km/L
【FTOの実燃費】
1.8Lエンジン搭載モデル 13km/L/11.92km/L
2.0Lエンジン搭載モデル 13km/L/9.67km/L
今とは比べるべくもありませんが、さすがにFTOはあまり燃費は良くありませんね。
「燃費は街乗りで10㎞/L、高速等では12㎞/L程度。」
「街乗り:10km/L前後、高速:13~16km/L。排気量も相まって変速が要らないので流れに合わせて乗れれば13は軽く超える。16km/Lは90km/hでの長時間巡航時。」
MTにお乗りの方は燃費は10~13km/Lといったところだとおっしゃっています。
市街地と高速といった走行状況による燃費の幅が小さいのはなかなか好感が持てます。
さらに、実燃費は新車当時ではなく、15年以上経過している現在の数字ですので、かなり優秀な車だと評価できます。
三菱FTOの評価項目3つ目は乗り心地への評価です。
スポーツ走行を目的にFTOに乗っている方が多いので、乗り心地へには厳しい目で評価されていると思います。
三菱FTO
「純正でも必要十分。フロントが重い分、バネ、ショックともに「若干」一般的な車より固いかもしれないが、当人はあまり気にならず。」
「ハンドリング性能は流石の一言。
サスは更に硬めにしたので凄く揺れるが慣れてしまったので特に気にならない。」
「しっかり路面の情報を伝えてくれて、シートも硬すぎず柔すぎず セミバケ程度のホールド感もある
ブレーキ クラッチペダルのタッチも程よく 情報を掴みやすい」
いやいや、「硬い」「柔らかい」といった一般的な評価コメントはFTOの乗り心地評価に関しては皆無といってイイほどです。
ノーマルでスポーツ走行できるぐらいきちんとしています。ということですね。
おそらく、一般的な乗用車の感覚で行くとかなり「硬い」乗り心地という評価になるのではないかと思います。
いよいよ三菱FTOの最後の評価項目になりました。
最後は、三菱FTOオーナーの総合評価です。
みなさん、どんな惚れっぷりを総合評価として披露してくださるのでしょうか。
三菱FTO
「20年経っても古さを感じないエクステリア
2L200馬力
FF最速と言われた加速とハンドリング
燃費は11kmくらいと、気軽にV6が楽しめる。
マイナーですが今でも十分通じる性能を持ってます。」
「好きな人にはたまらない車だと思う。一目ぼれして10年経って漸く乗れた車なので
この車に乗っていられるのが凄く幸せ。
好きじゃない人には乗れない車。」
「代わりになる存在がない、唯我独尊的クルマです。
恐らく一度乗って味わえば、代替えが見つからなくて困る面倒極まりない車です。
しかし、クルマを愛する人なら一度は乗ってみてほしいと思える珠玉の一台です。」
「改めて考えてみても、不満な点の方が少ないですね。
馬力とトルクが全てではないと教えてもらいました。
所有する喜びと運転する楽しさが高次元で両立されています。」
ああ、やはりみなさん骨の髄まで三菱FTOに心酔されています。
ネガティブな評価は古い車なのでそれなりに維持費が掛かるという程度で、他はほとんど有りませんでした。
三菱FTO
いかがでしたでしょうか?
三菱FTOはラリーで培った技術をそこかしこに使って誠実に作られたとても良い車のようです。オーナーの皆さんはスペック以上に良く走ると口をそろえておっしゃっていることがその証拠ですね。
FTOの購入をご検討の方は、ぜひ評価を参考になさってください。
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