2016/02/15
hayatomiya
マツダやアウディによって利用されてきたロータリーエンジン、2012年にマツダのスポーツカー「RX-8」の生産終了をもって惜しまれながら姿を消した。そのためここだけは押さえてほしいロータリーエンジンの特徴についてまとめてみた。
一般的なレシプロエンジンはピストンが往復することによって出力を得る一方、ロータリーエンジンは回転運動によって出力を得るエンジンである。これによるメリットは、エネルギー効率がよいこと以外にアクセルを踏むと滑らかにエンジンが回転するので加速性能が非常にいいこと、エンジンに直線的な動きがないため振動が少ないことなどがあげられる。この性能の良さが自動車好きの心をつかんでいる。
一方これまでのロータリーエンジンは、街乗りのような低速トルクで走る際のトルク面での効率が悪く、燃費も悪いという欠点があった。環境問題などによりエコカーブームが起こっている昨今の状況によって燃費性能の良くないロータリーエンジンは淘汰されていった。
マツダはこのロータリーエンジンの燃費が悪いというデメリットを発電機として利用することで改善した。もともと産業用の分野では高効率の発電機としてロータリーエンジンは実績があり、自動車のような加減速で負荷の変わる使い方をする使い方ではなく効率のよい回転数を保って発電機をまわすため、効率が良くなっている。また、従来の半分ほどの排気量であり、環境にも優しい設計になっている。
マツダは上記のように、エンジンを発電機として利用することによって効率をあげている。そして、これを利用した電気自動車(EV)の試作車も発表されている。世界各国で環境に優しい車種以外に規制が厳しくなってきているために開発したしたようであるが、市販向けにロータリーエンジンは復活するのであろうか。マツダの小飼社長は、ロータリー・スポーツカー復活計画を否定している。これが本当ならばスポーツカーファンには非常に残念な話題であるが、研究が行われている以上なんらかの利用用途を考えているのではないだろうか。
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