2015/09/01
Kanon.A
1984年にローバージャパンが正規輸入を再開したことで、日本でミニの人気が定着しました。以来、ローバーミニの愛好家は、メンテナンスがライフワーク。「昔ながらのミニに乗りたいけどメンテナンスがなぁ」と思われている方、軽自動車で登録できるミニはご存じですか?
半世紀以上の長い歴史をもつ、ローバーミニ。クーパー・ERAターボ・クーパー1,3、のちにキャンバストップもラインナップされました。ここではローバーミニのメンテナンスや、現在の中古車相場、「軽自動車への転換」などもご紹介したいと思います。
ローバーミニの歴史
人気を博したローバーミニ。現在はBMWがライセンスを取得し、現行ミニを生産しています
ローバーミニ センターメーター
現代のミニにも受け継がれるセンターメーター。ミニの持つシンプルな機能美を感じますね
ローバーミニはエンジンの下に、ミッションが組み込まれています。エンジンオイルとミッションオイルを、共有していると思ってください。当然ですがオイルの劣化は激しく、最近の車と同じ感覚では、トラブルのもとになります。3,000kmに1回のオイル交換、2回に1回はエレメントも交換しておきましょう。
ローバーミニ メンテナンス
多くの都道府県に、ローバーミニを扱う専門店があります。整備工場を併設するショップを見つけましょう
ローバーミニ メンテナンス
エンジンやブッシュ類など、快く相談に応じてくれるショップ、または工場を押さえておきたいところです
ローバーミニを、日常の足として使うには、少し不安が残りますよね。中古車で購入するにしても、ほとんどのローバーミニは、15年以上が経過しています。ホース類・ブッシュ関係、エンジン自体もオイル漏れなどが心配な年式です。ローバーミニも、そろそろ旧車と言えるモデルに近づいてきたのは確かです。
ローバーミニ 注意点
すべてのFF車に共通する事ですが、ドライブシャフトの破れは、ベアリングの損傷につながります
FF車の宿命、ドライブシャフトのアウターブーツは、一定年数での消耗品と思っておきましょう。ブーツの部品代は概ね¥5,800。交換工賃が ¥12,000 その他のグリスアップもお忘れなく!
ローバーミニ アンダーガード
大きな衝撃は避けられませんが、オイルパンの保護のために、アンダーガードはぜひ装着しましょう
「転ばぬ先の杖)として、重要度が高いのは、オイルパンを守るアンダーガードです。ローバーミニは車高が低く、少しの段差でも、エンジン下部やおなかを打ってしまう事があります。オイルパンに亀裂が入ると、鋳物なので修理は困難、たいていが交換となってしまいます。
現行ミニは、BMWのライセンスで生産されています。クラッシックミニの問題点は、ほぼ改善され、乗りやすいふつうのクルマになった、と言えます。それでもクラシカルな外観や、俊敏な走行感覚が好まれ、ローバーミニのファンは数多く、全国でミニの催しなどが賑わっています。市場での中古車価格は、平均価格が 112.6万円 価格帯は 22万円~322.9万円となっています。
こちらで紹介するのは、大阪で工場を持つ、"イシハラモーター"のローバーミニです。ベースになるミニのボディを使用して、中身は軽自動車のエンジンや補機類、配線や足回りを使うという、信頼性の高い「軽自動車ミニ」です。イシハラモーターでは軽自動車ミニを、過去6年の間に、20台以上を製作してきました。エンジンや電気系統が、軽自動車の部品で出来ている、安心感のあるミニに仕上がっています。
ローバーミニ 軽自動車登録
車検証の上ではもちろん、軽自動車登録。原動機は、搭載される軽自動車のエンジンのものが記載されます。
ローバーミニ 軽自動車登録
エンスーの方には、ちょっと頂けないかも知れませんが、安心感や維持費でメリットは大と言えます
ローバーミニ 軽自動車登録
作業は、ほぼレストアに近いもの。全てのパーツを外して、国産エンジンや電気系統を載せ換えます。
軽自動車で登録できるローバーミニ、熱烈なミニのファンからすれば、オリジナルとは言えず、不満を持たれるかも知れません。ただメンテナンスや安心感は、女性やビギナーにとって、ありがたいのは確かでしょう。
イシハラモーターの代表、石原さんによれば、軽ミニ誕生のきっかけはローバーミニに乗りたいけれど躊躇していた女性からの相談がきっかけでした。
AT車のローバーミニはミッションのトラブルが多く(今は改善する方法もありますよ)、ノーマルではパワステがついていないのでハンドルが重いのが難点でした。その悩みを解決するために生み出されたのが軽ミニです。
ローバーミニ 軽自動車登録
搭載するエンジンは、NAの他にツインカムターボも選択できます。
知る人ぞ知る、軽自動車ローバーミニ。ある意味では「本物」より、永く付きあえるかも知れません。気になる車両の費用は、ベースのミニと軽自動車の2台で200万円ほど、と言う事です。そしてなんと、ミニをベースにしたウォークスルーバンも製作しています。搭載するエンジンは、NAの他にツインカムターボも選択が可能。最新の軽自動車のエンジンなら、リッター/30Km超えも可能になるのでは?
ご興味のある方はこちらからお問い合わせください!
いかがだったでしょう。
ローバーミニはある程度、乗り手を選ぶ車と言えます。最新の車と比べると、各所の機構が古いため、ヴィンテージカーとして理解できる人しか、"オーナーになろう"と思わないかも知れません。年数の経ったミニは、やはり定期的なメンテナンスが必要になります。
今回ご紹介した、軽自動車で登録できるローバーミニは、光岡自動車などが開拓した「新しい考え方のクルマ」とも言えます。ローバーミニを大切に乗ることと同様、新たなミニのファンが増えることも、ある意味で喜ばしいことではないでしょうか。
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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