2016/02/18
里ちゅーん
フェラーリ360モデナの後継車種としてデビューしたF430は、車名の由来となる4.3リッターV8エンジンを搭載したミドシップスポーツです。美しいボディライン、F1のノウハウをフィードバックしたメカニズムなど、F430はフェラーリの歴史に名を刻む名車なのです!
F430はイタリアの自動車メーカー、
フェラーリが開発したミッドシップエンジンレイアウトのプレミアムスポーツカーです。
F430はフェラーリの販売戦略上でも、中核をなすモデルでもありました。
フェラーリ360モデナ
フェラーリF430の先代モデルとなるフェラーリ360モデナ。
F430はフェラーリ史上もっとも生産数が多く、
大成功をおさめたフェラーリ360モデナの後継機種として誕生しました。
フェラーリF430
2004年にモンディアル・ド・ロトモビルで発表されたフェラーリF430。
基本的なプラットフォームは先代フェラーリ360から引き継がれたもので、F430の車名の由来となったのは、搭載されるエンジンの排気量から命名されました。(4.3リッターV8エンジン)
ボディデザインはピニンファリーナのチーフデザイナー、フランク・ステファンソンが手掛け、基本的に先代360を踏襲したかたちになっているが、ボディはより煮詰められ空力特性が向上している。
360モデナの弱点だったダウンフォースもF430では改良されており、高速走行での安定性を高めているのが特徴です。
フェラーリF430リヤビュー
エクステリアのデザインはおなじみのピニンファリーナが行っています。
F430のテールランプはフェラーリのフラッグシップモデル、エンツォフェラーリから踏襲したもので、デザイン上のアクセントにもなっています。またリヤにはディフューザーも装着しています。
最初に説明した通り、F430にはF1参戦で培われたフェラーリのノウハウがフィードバックされています。具体的にどのような技術が採用されているのか?細かく見てみましょう。
フェラーリF430のLaunchcontrol
F430のセンターコンソールに設置された、ローンチコントロールの切り替えスイッチ
F430のセンターコンソールにある切り替えスイッチを設定することで、ローンチコントロールが作動。ブレーキを踏みこんだままの状態でアクセルを踏み込んで、ブレーキを話した瞬間に加速する構造です。エンストすることなく、素早いスタートダッシュを決めることができます。
さらにフェラーリF430に採用されたF1テクノロジーはほかにもあります。
それが「E-Diff」です。
フェラーリF430のデフユニット
F430には機械的に制御するLSDではなく、電子的に制御するデフを装備しています。
E-Diff(イー・デフ)とはエレクトリックデファレンシャルの略称で、機械的ではなく電子制御で作動するデフ。これまでのものと比較すると、コーナリング中のトラクション抜けが少なくなり、よりマシンを前に出す加速力へと変換してくれます。
ロードカーでサーキット走行を行った場合、一番先に根を上げるのがブレーキです。フェラーリF430には耐フェード性の高い、カーボン製ブレーキを採用しています。
フェラーリF430のブレーキ
ロードカーにF1と同じカーボン製のブレーキユニットを使用したフェラーリF430
カーボン製のブレーキは冷えている状態の利きが悪いので、市販車に採用するのは難しのですが、F430ではなんと標準装備となっています。
フェラーリF430にはバリエーションも出るも存在します。
そんな中からいくつかピックアップしてみましょう。
フェラーリ430スクーデリア
センターを走るグレーのストライプが外観上のアクセントとなっているF430の高性能モデル
F430をベースによりスポーツドライビングを好むオーナーのために製作され、2007年フランクフルトモーターショーでミハエル・シューマッハによって発表された。 エンジンはV型8気筒自然吸気4,308ccで380kW(510hp)/8,500rpmを発生する。
ノーマルより200kgも軽量化され、最高速度は360km時をマークする高性能モデルです。
スクーデリア・スパイダー16M
F430をベースに各部をチューンナップしたオープントップモデル。
フォーミュラ1においてスクーデリア・フェラーリがコンストラクターズタイトル(自動車製造者部門)を史上最多の16回獲得した記念モデルである。430スクーデリアベースのオープンモデルで、世界で499台のみ製造され、日本には50台前後が正規輸入された。
サーキットではかつてフェラーリのフラッグシップだったF50を上回り、フェラーリ最速のオープンスポーツになりました。
フェラーリF430チャレンジ
サーキット走行専用車両となる、F430チャレンジ。
このようにF430はフェラーリの主力モデルとして、
さまざまなバリエーションモデルを展開しながら、2009年に生産が終了。
458イタリアがその後継車となり、現在も販売されています。
コンパクトな車体を生かして、すばらしいパフォーマンスを発揮したF430。
このクルマもまた、フェラーリを代表する名車となりえるものでした。
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