2016/02/18
里ちゅーん
イタリアの自動車メーカー「フェラーリ」創業55年の2002年に、創始者「エンツォ・アンゼルモ・フェラーリ」の名を冠して発表されたスーパーカー『エンツォフェラーリ』。 スーパーカー『エンツォフェラーリ』とはどんな車なのかを見ていきましょう!!
1898年2月18日に、父アルフレード・母アダルジーサの間に次男として誕生した。出生届提出が大雪のために2日遅れたので、公的な出生日は「2月20日」となっています。
1920年にアルファロメオのテストドライバーとなり、その後、レースドライバーに昇格、いくつかの勝利を挙げてワークス入りをし、レーサーとして活躍しました。
1929年にレーシングドライバー仲間と共同出資で「スクーデリア・フェラーリ」を設立、アルファロメオのセミワークスチームとして活動しました。
その後、1932年に息子アルフレードが生まれたのを機に、レーシングドライバーを引退しています。
1947年にレーシング・マシンを開発し、自動車会社「フェラーリ」を設立。その後、モータースポーツ参戦資金を稼ぐために、レーシング・マシンをベースにした高級スポーツカーの販売も始めました。
1961年に「フェラーリ」を株式会社化し、1977年に会長職を退き、1988年8月14日 腎不全により90歳で死去しました。
フェラーリ創業から55年となる2002年に発売された『エンツォフェラーリ』。創業者「エンツォ・アンゼルモ・フェラーリ」より名付けられた。
エンツォフェラーリは大出力のエンジンをミッドシップマウントする伝統を受け継いでおり、F40・F50に続く21世紀最初の記念碑的な限定生産車です。
そのパワーは、なんと660馬力。国産の軽自動車が64馬力、日産のスポーツカー「GT-R」でも550馬力なので、そのパワーに驚きます。
当初、車名は「F60」と予想されましたが、2002年6月25日に『エンツォフェラーリ』と公表され、9月28日のパリモーターショーで正式公開されました。
全世界で販売された台数は、349台+追加生産50台の合計399台。そのうち日本国内の正規輸入台数はたった33台。新車価格は7,850万円とも言われています。
中古車市場では、その希少性のために1億円以上の価格がつくこともあります。
実は、400台目の『エンツォフェラーリ』があったことをご存知ですか?
2005年6月10日、フェラーリ本社のロジスティックセンターで開催されたオークションに「400台目」のエンツォが出品されました。これはチャリティー目的のためにローマ教皇ヨハネ・パウロ2世が注文したもので、前側のトランクリッドパネルの裏に同教皇からのメッセージが書かれています。
落札価格は95万ユーロ(日本円で約1億5,000万円)。教皇ベネディクト16世に寄付され、「インド洋大津波」の義援金に使われたという説が有力です。
エンツォフェラーリのデザインは、日本人カーデザイナー奥山清行氏。エアコンを装備するなど、F50にはなかった快適性とそれ以上の動力性能をもち、これまでフェラーリが開発して来た限定生産車とは違うものとなった。
エンツォフェラーリのデザインは、F1マシンを意識したと解るフロントノーズに、フェラーリ伝統の丸形テールランプ。それを削り出したかのように露出させたテールエンド。さらに、エアインテークを兼ねる大きく張り出した前後フェンダー。スーパーカー、レーシングカーを思わせる形をしています。
エンツォフェラーリには、F50やF40にあったリアウィングを廃止し、キャノピーを強調させたF50よりシャープでダイナミックなラインになっています。
エンツォフェラーリのドアは、通常の横開きではなく縦に開くバタフライドアを採用し、エンツォへの乗降を容易なものにしました。さらにエアコンは、F50では簡易的なものでしたが、エンツォでは通常のものが完備されています。
エンツォは、スーパーカーとしては、ドライバー環境にかなりの配慮をした仕様になっています。
その一方でエンツォは、モーターにより可動する電動スポイラーをはじめ、グラウンド・エフェクトを狙ったアンダーパネルのベンチュリ・トンネルや、その効果をアップするリアエンドの大型ディフューザーなど、走行性能に関する部分はさらに性能アップがなされいます。
エンツォ専用というかエンツォフェラーリのためのというものもあります。
まずはエンジン。型式名F140Bのナンバーを持つエンジンはエンツォのために開発されたもので、排気量5,998cc、最高出力660PS、トルク67kgf·mと非常に強力なスペックを誇ります。最高速度は350km/hと公表されています。
さらに装着されるタイヤはブリヂストンの「ポテンザRE050スクーデリア」という専用品です。
非常に過激なスペックを持つエンツォフェラーリですが、ASRと呼ばれるスタビリティコントロールを搭載しています。この機能があるため、一般道でドライバーがコントロール不能になる危険性はかなり低くなっています。ASRは任意にカット・オフすることも可能です。エンツォはこのASRの搭載により、ロードカーとしての安全性を確保しています。
そんなスーパーカー『エンツォフェラーリ』。手に入れることは不可能ですが、一度はお目にかかりたいものですね。
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