2015/11/18
Hiro-X
今やハイブリッドカー、ミニバンと並び、人気の軽自動車ですが、2010年に生産を終了したスバルr2には、スバルが考える軽自動車への新しい価値観が詰まっていました。今回は改めてスバルr2の魅力についてユーザーの話も交えながら調べてみたいと思います。
スバルr2(初代)
スバルr2は、スバルが1969年から1972年、2003年から2010年までの間に生産販売した軽乗用車です。
スバルr2の初代は、それまでのスバル360の後継車種として発売された車でした。スバル360よりホイールベースを120mm延長することで、室内のスペースを拡大、トランクルームも新設、エンジンには、アルミ合金製シリンダーブロック、リードバルブを採用採用し、発売当初は順調な販売を記録しました。
しかし、発売後1年余りで販売台数が落ち込んだ為、様々なバージョンやマイナーチェンジを繰り返したものの、なかなかその販売台数を回復できず、1972年に生産を終了しました。
スバルr2(2代目)
初代の生産終了から、約31年後の2003年から2代目のr2が生産販売されました。名前は引き継いでいるものの、そのレイアウトやコンセプトは一新されました。
それでは早速、スバルr2を性能・デザイン・価格など、レビューも交えながら、様々な面から見ていきましょう!
ここからは、2003年から2010年まで生産販売された2代目スバルr2について見ていきたいと思います。
2代目スバルr2は、軽自動車では珍しい全車4気筒エンジンを採用し、グレードにより使用の異なる3種類のエンジンが搭載されていました。
スバルr2 SOHCエンジン搭載車
【最高出力】 46ps/6000rpm
【最大トルク】 5.9kg・m/5200rpm
【燃費】22.0km/L(5MT)
22.5km/L(CVT)
スバルr2 DOHCエンジン搭載車
【最高出力】 54ps/6400rpm
【最大トルク】 6.4kg・m/4400rpm
【燃費】22.5km/L(5MT)
24.0km/L(CVT)
スバルr2 DOHCスーパーチャージャーエンジン搭載車
【最高出力】 64ps/6000rpm
【最大トルク】 10.5kg・m/3200rpm
【燃費】18.8km/L(CVT)
これらのエンジンに組み合わせられるのは、ダイレクトでキビキビとした走り味と、なめらかな変速感を実現するi-CVTと5MT(スーパーチャージャー付車は設定なし)また、スーパーチャージャーエンジン搭載車には、マニュアルモードを備えた7速スポーツシフト機能を装備したCVTでより走行性能を高めていました。
サスペンションには、4輪独立懸架式を採用し、剛性の高い安心感としなやかな走りを実現していました。
では、実際のユーザーの声を見てみましょう!
『流石4気筒、アイドリングの振動は極少、吹け上がりも軽快で充分です。乗り心地も軽にしてはシットリ感も有りますし上々です。燃費は、一般道主体で約15キロくらい、バイパス、高速主体で20キロくらいです。』
『4気筒DOHCエンジンは、アイドリングは静かで、NAでも良く回り、加速性能も十分満足レベル。走行性能も機敏かつ挙動は安定しており、振り回して乗っても楽しい。車体の小さい事自体が大きな武器、どんな路地でも入って行ける安心感がある。街乗り18km、田舎道20km超えの実燃費は嬉しい。』
軽自動車にしては珍しい4気筒エンジンと4輪独立のサスペンションの足廻り、そして実燃費の良さにユーザーは高い評価をしているようです。
では続いて、スバルr2の乗り心地とデザインについて見ていきましょう!
スバルr2
r2の魅力は、なんといってもこのエクステリアデザインでしょう!発表から13年、販売終了から6年が経過しようとしていますが、未だに古さを感じません。発売当時、軽トールワゴンの中で、あえて居住性よりもデザイン性を重視していた1台でした。
スバルr2 ドアミラー
ドアミラーもr2専用品としてデザインされたもので、丸みを帯びたボディ同様、曲線でデザインされています。
スバルr2 インテリア
スバルr2のインテリアは、インパネシフトをはじめ、各スイッチ類にも手が届きやすく、小物を種類別に整理できる豊富な収納スペースも豊富にあるのが魅力的ですよね。
では、スバルr2の乗り心地とデザインについて、レビューを見ていきましょう!
『後期型でフロントがやや大人しくなったが、こちらの方が好み。個性あるスタイルは健在で長年乗ってもますます愛着が持てるデザイン。インテリアはまとまりはあるが、チープなデザイン。チープさを良しとするならお勧め。』
『フロントマスクの個性は、おとなし目に変わったが、広さを求めた今の軽とは異なり、見た目の小ささもデザインも個性は健在で好感を持てる。インテリアは 如何にも軽って感じで、プラスチッキーだか視点を変えれば、軽らしさが好き!まとまり感もあり、ある意味おしゃれともとれる。見た目より室内も以外に広く、4ドアは使いかっても良い。』
『R2は独立懸架サスが奢られており衝撃吸収に優れる、軽自動車で現在この形式を採用する車はなく、コストを度外視し、走りにこだわった結果だと素直に評価したい。私感としてホンダのWウィッシュボーンと似た乗り心地。』
スバルr2のユーザーは、やはりそのデザインを高評価している方が多いようですね。また乗り心地についてはしっかりしている足廻りに高評価がつけられている反面、硬さ、突き上げを感じるユーザーも少なからずいるようです。インテリアでは、ベージュ系のシートにシミがつきやすいとの意見もありました。
それでは気になるスバルr2の価格について見ていきましょう!
スバルr2
スバルr2は、基本的に国内専用車として販売されていましたが、一時期、香港とマカオへも輸出されていました。
スバルr2の価格は以下の通りです。
F 2WD(5MT)770,000円〜S AWD(CVT)1,530,000円
スバルr2 スマートセレクション
スバルr2は2013年3月、スバルの軽自動車部門撤退の決定を受け、生産を終了しました。
さていかがでしたか?今回はスバルr2の性能面を含め、様々な角度から見てきました。スバルr2は、当時の軽自動車の中でも、個性的で美しいデザインと合理的なパッケージング、そして優れた燃費性能と衝突安全性能、さらに稀有な4気筒エンジンを搭載したモデルで、新しいミニカーの価値を追求したスバルらしい1台でした。
これをきっかけに、改めてスバルが生産していた軽自動車ついて見直してみるのもいいですね。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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