【BMWはオイル交換なしで2万キロくらいは走れる】はウソ?ホント?
2016/02/09
tace
車所有者は誰でもエンジンオイルの交換を定期的しなければいけませんよね。車屋で交換する人も多いはずです。しかし、正しい交換方法を知っていれば、誰にでも簡単にエンジンオイルを交換することができます。今回はエンジンオイルの交換方法を詳しくご紹介します。
今回はエンジンオイルの交換方法をご紹介するのですが、そもそもエンジンオイルってなんなのでしょうか?
エンジンオイルはエンジンを守り、パワーをひきだすのに必要不可欠なものです。
エンジンはピストンとシリンダーを動かし、ガソリンと空気を混合させて爆発を繰り返して動いています。
エンジンオイルの役割
エンジンオイルはピストンとシリンダーに膜をつくり爆発パワーが逃げるのを防いでいて、さらに回転部分でも潤滑の役割を果たし、ピストンとシリンダーの摩擦による焼け付きを防止しています。
つまりエンジンオイルがなければエンジンはすぐにダウンし、車の寿命を縮めてしまうのです。
このように過酷な条件で働いているエンジンオイルの寿命は決して長くありません。高温にさらされ、ガソリンが燃えるときに発生させるカーボンを吸収したりして、使い物にならないサラサラの状態になっていきます。クルマのためにもエンジンオイルは早め早めの交換が肝心となります。
棚一面に並んだエンジンオイル
エンジンオイルと一口に言っても、実は粘度や車種などの違いでエンジンオイルの種類は豊富にあります。
カー用品店で棚いっぱいに並んだオイル缶を目にしたことはないでしょうか?
エンジンオイル
エンジンオイルには、10W-30などの数字が表示されています。数字が高くなればなるほど粘度があがり抵抗も増しますが、外気温の高い夏場が得意とされ、エンジンが温まりにくい冬場は少し苦手です。冬場に暖機が必要と言われる理由はここですね!
エンジンオイル 成分表
さらに、ガソリン車、ディーゼル車によっても使えるエンジンオイルが違っていたり、化学合成オイル、鉱物オイルなど成分の違いによっても種類があるので、エンジンオイルの種類は非常に多く存在しています。
そのためエンジンオイルを交換する際は、自分の車にあったエンジンオイルを選んでください。
どうやって自分の車にあったエンジンオイルを選ぶの?という方も多いと思います。
自分の車の取り扱い説明書、メンテナンス本にも記載されていますし、カー用品店の各コーナーには必ずカタログが置いてあります。そのカタログから自分の車種、年式、型式を調べると自分の車に合うエンジンオイルが見つかります。
その他にも店員に相談するのも上手にエンジンオイルを選ぶコツです。
エンジンオイル交換の目安
交換目安は3000~5000㎞、または3~6か月と言われています。
エンジンオイルは走れば走るほど汚れたり、劣化していきます。頻繁に車に乗らない人でもエンジンオイルは確実に劣化していくため、燃費が悪くなったり、エンジン音がうるさくなったりとエンジンに負担をかけます。
そのため、こまめなエンジンオイルの交換が必要となります。
頻繁に行わなければならないエンジンオイルの交換。
車屋やガソリンスタンドで交換する場合、行かなくてはなりませんし、待ち時間も費用も発生します。もちろん交換工賃も発生するため、結構費用がかさみます。
頻繁にするべきエンジンオイルの交換で少しでも出費を減らすためにも、自分でエンジンオイルを交換してみてはいかがでしょうか。
今回はエンジンオイルの交換方法を紹介します。
エンジンオイルを交換するにはある程度の準備物が必要です。
交換方法を紹介する前に、準備しておくべきものを紹介します。
最初に買えばいいもの
・ジャッキ
・リジッドラック(うま)←タイヤで代用可
・ドレンボルトを緩めるための工具 (メガネレンチなど)
・ニッパー (ドレンワッシャーが外れない時に有効です)
毎回用意するもの
毎回用意するもの
・廃油ポイ
・ドレンワッシャー
なくなり次第補充するもの
・エンジンオイル
・パーツクリーナー
エンジンオイルは車によって必要な量がことなるため、1缶買えばいいというわけではありません。複数缶買って余る場合が多々あるので、余った分は保管し、次回に使用します。
パーツクリーナーも毎回必要ですが、1回の交換でなくなるわけではありませんので、なくなったら補充という形で用意してください。
エンジンオイルで問題になるのが廃油の処理ではないでしょうか。
そんなときに役立つのが廃油ポイです。これは可燃ごみとして廃油を捨てることができる優れモノです。カー用品店でもホームセンターでも購入できますので、必ず用意してください。
次はエンジンオイルを交換する前に必要となるジャッキアップの仕方と安全確保の方法を紹介します。
まずエンジンオイルを抜き取る前に、1分程度でも良いのでエンジンを暖機しておきましょう。そうするとエンジンオイルの粘度が下がり、抜き取り時間が短くなります。ただ、暖機しすぎるとエンジンオイルが非常に熱くなりますので、火傷する危険がありますので注意してください。
暖機が終了したら必ず平坦な場所にサイドブレーキをかけて駐車し、エンジンを停止します。
パンタジャッキでのジャッキアップ
これはスペアタイヤと一緒に車載されていることも多いジャッキです。
車の側面にあるジャッキアップポイントにかけて、自分でネジを回してあげていきます。ある程度の力が必要ですが、コンパクトに収納できるため便利です。
油圧式のパンタジャッキもあるので、そちらだと楽に上げ下げすることが可能です。
ガレージジャッキでのジャッキアップ
フロント部分のジャッキアップポイントにかけて、付属のバーを上げ下げすることで少しずつ車体が上がっていく仕組みです。
しかし、かける場所を間違ったり、平坦な場所でなければ車が落下してくる危険性が高くなります。
ジャッキアップはエンジンオイルを抜く際に必要になるのですが、きちんとジャッキをかけていなければ車が落下し下敷きになるなど重大な事故につながります。必ず自分の車の取り扱い説明書などで、ジャッキをかけるポイントを調べてから行ってください。
特にガレージジャッキはかける場所を間違ったり、平坦な場所でなければ車が落下してくる危険性が高くなります。少しずつ上昇させ、確実にぐらつかない、外れないということを確認しながらジャッキアップしてください。
リジットラック(うま)
ガレージジャッキを使用する際、安全を確保するために必要なのがリジットラックです。最低2つ用意し、全部ドア下のジャッキポイントにかけるなどして使用します。
リジットラックはタイヤでも代用可能ですが、いちいちタイヤを外すのが面倒、重たい予備タイヤを持ち運ぶのが面倒という方は、リジットラックを購入しておきましょう!
ジャッキアップが済んだところで、いよいよ本題のエンジンオイルの交換方法の紹介に入ります。
エンジンオイルの交換方法最初の手順となるエンジンオイルを抜く作業から紹介します。
交換方法①オイルフィラーキャップを外す
ネジ式ですので、くるくる回せば簡単に外れます。
交換方法②必要なものを持って車体の下にもぐる
開封した廃油ポイ、ドレンボルトに合うサイズのメガネレンチを持って、車体の下にもぐりこみます。
ドレンボルトはワッシャーが挟まったボルトで、エンジンの真下にあるのですぐにわかると思います。
オイルパンへの外傷防止などのためにアンダーカバー類が付いている場合もありますが、ドレンボルト下部が簡単に外れるように工夫されている場合が多いので、必要に応じてアンダーカバーを取り外しましょう。
交換方法③ドレンボルトを抜く
ドレンボルトは一度緩めると簡単に手で回ります!
ドレンボルトを緩めるとエンジンオイルがかなり勢い良く出てきますので、寝転んで作業するため、作業位置や廃油ポイを置く位置をその都度調節してください。
慣れるまではうまくドレンボルトを外すことが難しいので、思い切ってドレンボルトを緩めきって廃油ポイの中に落としてしまいましょう。
後で廃油ポイから取り出してパーツクリーナーで洗浄すれば問題ありません。
あとはエンジンオイルが抜けるのを待ちます。軽くポタポタと落ちるくらいまでになったら抜けたと判断していいと思います。
そのあとは洗浄したドレンボルトの古いワッシャーを外し、新しいものを取り付けてください。廃油ポイに落ちている場合がほとんどですが、ない場合はオイルパンについていないか確認して、確実に交換してください。
再利用したり、ダブルワッシャと言って二つ付いたりしているとエンジンオイルが漏れたりして、エンジンを傷めてしまします。
交換方法④ドレンボルトを締め付ける
新しいワッシャーをつけたドレンボルトを締め付けます。
ある程度までは手で回し、最後はレンチで締めます。本来はトルクレンチと呼ばれるボルト締め付け力を測る工具で締めるのが正しいのですが、お持ちでない方のためにメガネレンチで締める方法を紹介します。
ボルトを締め付ける際、とにかく思いっきり締めていれば良いと考えている方が多いですが、実はそれは違います。
オイルパンは非常に薄くて柔らかい部品なため、強く締め付けすぎるとオイルパン自体が壊れてしまう事があります。
よくある事例は、締め付けすぎたことによってネジ部がねじ切れてしまい、オイルパンを交換するはめになり、かえって出費がかさむということです。
基本的にはオイルを漏らさないことが大切なのです!
ドレンボルトは柔らかいドレンワッシャを挟んで締め付けるため、締め付けた感触が少々柔らかく感じます。
締め付けが終わったら、パーツクリーナーでオイルパン周りの汚れを洗います。そのあとは廃油ポイや工具をすべて持って車体下から出て、ジャッキを下ろします。
ここまでが交換方法の最初の手順であるエンジンオイルを抜く方法です。
交換方法を細かく紹介したため、かなり時間がかかりそうに感じますが、実際行ってみると10分程度でできる作業です。
次はエンジンオイルの交換方法で最後の手順となるエンジンオイルを入れる方法です。
先ほど交換方法最初の手順と紹介したのに、もう交換方法最後の手順です。つまりエンジンオイルの交換方法は実に簡単なのです。
エンジンオイル交換方法⑤オイルを注ぐ
先ほどオイルフィラーキャップを外した穴からエンジンオイルを注ぎます。
その際はこぼれないように「じょうご」や「メモリ付きのオイルジョッキ」などを使用すると便利です。エンジンオイルのコーナーに専用のものが販売されていますので、併せてチェックしてみてください。
エンジンオイルの規定値は車によって違うので取扱説明書やメンテナンスノートに記載されている数値を注ぎましょう。
多すぎても少なすぎてもいけないので、必ず規定値を参考にして調節してください。
交換方法⑥レベルゲージでチェックする
基本的にエンジンオイルの入れすぎは抜き取る事が困難です。
そのため規定量付近になれば、面倒ですがオイルレベルゲージをこまめに確認しながら徐々にエンジンオイルを注いでいきましょう。
規定量が入った後はオイルフィラーキャップをしめます。手で回してぎゅーっと締めればOKです。
こちらも締め忘れ、締めすぎには注意してください。エンジンの故障につながります。
エンジンを始動する前にエンジンルーム内に忘れ物が無いか十分確認しましょう。
何もないことを確認したあとエンジンを始動し、暖機します。
暖機後はエンジンを停止し、1分ほど待ってから再度オイルレベルゲージを確認します。 これはエンジンオイルがエンジン内にしっかりと行き渡り、最終的に戻ってきたエンジンオイルが規定量に達しているか確認する必要があるからです。この時点でエンジンオイルが不足していれば補充しましょう。
エンジンオイル交換方法の手順は以上です。
いかがでしたか。
エンジンオイルの交換方法をステップを細かくご紹介してきました。
「案外簡単にできるんだな」と感じた方も多いのではないでしょうか。詳しく紹介しているため手順が多そうには見えますが、実際にやってみると30分ほどでできます。
慣れてくると10分ほどで作業を完了することもできます。
慣れるまでは難しいと感じるかもしれませんが、エンジンオイルの交換は整備の中でも一番頻繁に行うものですので、交換方法を覚えておけば交換工賃の出費をなくすことができます。
交換工賃がもったいないなーと感じている方、愛車の整備を少しでもやってみたいなと考えている方は、エンジンオイルの交換方法をぜひ参考にしてみてください。
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