性能に比べて安価なポルシェ・924！ビートたけしも所有しました？

ポルシェ924は、、ドイツの自動車メーカーであるポルシェが1975年に発売した2+2乗り、FRレイアウトのスポーツカーです。
ポルシェは、高級スポーツカーとレーシングカーを専門に開発・製造している会社である事は、皆さんがご存じのとおりです。

1972年に、ポルシェ一族から経営を引き継いだエルンスト・フールマンが、新世代ポルシェとして設計されした車種が『ポルシェ・924』です。
マーケティング上ではポルシェ・914の後継車種だとされています。

当初はフォルクスワーゲンの生産ラインを使用することでの量産化等を前提として、フォルクスワーゲン(VW)との共同開発で「フォルクスワーゲン・アウディ・スポーツ」で開発が進められていました。
しかし、ポルシェの経営陣の交代による開発打切りにより最終的にポルシェが案件を買い取り独自商品として発売されることとなったのです。

『ポルシェ・924』は1975年に発売が開始されました。
価格もポルシェ・911よりも安く設定され、ポルシェ・911やポルシェ・914よりも下の市場を狙った販売計画でした。

ところが『ポルシェ・924』は、量産車の部品を多用していることから一部には「本物のポルシェではない」と揶揄する声も多く聞かれました。
安価でかつ安定供給される量産車の部品を多用しコストを抑えつつ高品質かつ高性能のスポーツカーを造るという思想はポルシェ生産車第一号のポルシェ・356からしてそうであり、その合理性はむしろ「ポルシェらしい」と言えるものだったハズなのですが・・・・？！

実は、924開発の初期段階では部品共用化を考慮し、前輪駆動の採用が検討されたようですが、当時の前輪駆動技術ではポルシェの理想とする高度な操縦性の獲得が困難であるために、それは断念されたのだそうです。

924の開発に当っては、ポルシェ・914で不便を強いた実用性を大いに重視し、実用性と操縦性を兼ね備えたFR（フロントエンジン、リアドライブ）のレイアウトを採用しました。
この基本構成はその後1983年登場のポルシェ・944を経て、1991年登場のポルシェ・968まで受け継がれました。

1978年に登場した924の高性能版で、1983年上級車種ポルシェ・944の充実に伴い生産終了となった車種です。

当初は911の後継車の本命と目されていたようです。

924の進化版として1986年に本国で発売され、1987年日本にも輸入されました。ブレーキはベンチレーテッドディスク。リアスポイラーを装備しています。

『ポルシェ・924S』のエンジンは、ポルシェ・944と同じ自社製の2,479cc、M44型エンジンを搭載しており、トランスミッションは5速MTと3速ATから選択できました。

『ポルシェ・924』の販売は順調に推移し、生産開始5年目の1981年2月4日には10万台目が出荷されました。
これと比較しポルシェ・356は17年で総生産台数7万9千台に過ぎず、ポルシェ911は10万台生産まで12年掛かっていたのでした。

スポーツカーの命とも言える操縦性の面でも、リアエンジンレイアウトによるテールヘビーな重量配分からくる直進性の悪さや、オーバーステア特性の強い操縦性の克服に長年悩まされた上級車種911よりも、トランスアクスルレイアウトによる良好な重量配分を持つ924は先天的に高いポテンシャルを持ち、カレラGTを911モデルのレース専用車であるポルシェ・935から後任のレース専用車としてメーカーがスライドさせようとさえしていました。

しかし元々のエンジンベイが小さく、パワーアップに限界がある事から、最終的にレースでの主力にはなり得なかったのでした。

後期には日産・フェアレディZやマツダ・RX-7などのより安価なライバルの台頭などにも悩まされましたが、後のポルシェ・944やポルシェ・968の原型となり長寿を保つなど、ビジネス的にも車両の設計の面でも総じて成功であったと言えそうです。

ポルシェ・924新車価格を知ろうと、いろいろと資料を検索しましたがやっとのことで次のような記事を見つけました。

とされており、430～550万円程度の新車価格であったようです。

続いて『ポルシェ・924』の中古車価格を調べます。
『ポルシェ・924』の中古車価格は、国内の中古車価格掲載サイトには少数の登録があります。
それらのうちの一部を掲載します。

最後に、『ポルシェ・924』を所有し走行中に出火させた経験を持つビートたけしさんの思い出話の声をお聞きください・・・・！！