ブリオ!ホンダのアジア新興国向け小型乗用車。その性能や価格は?
2015/11/12
tace
ホンダ『T360』!本田技研工業の軽トラックです。調べました!!この魅力は本田技研工業の軽トラック『T360』ならではです。本田技研工業の軽トラックの性能・価格を、一緒に見て行きませんか?!新車価格や中古車価格も・・・・!
ここで言う『T360』(ティーさんびゃくろくじゅう)とは、本田技研工業がかつて生産、販売していた軽トラックのことです。
『ホンダ・T360』の発売は、1963年8月1日でした。
そして『ホンダ・T360』は、日本初のDOHCエンジン(2バルブ)搭載車であり、ホンダ初の4輪自動車でもありました。
その上、本田宗一郎がまるまる一台関与した唯一の車でもありました。
伝説の名車 ホンダS600,ホンダT360の走行デモ
当初ホンダはS360(ショーモデルのみで発売されず)やS500といったスポーツカーの開発を進めていましたが、当時の専務が「(当時の)4輪車の需要は商用車の方が多いこと」「まだオートバイの販売網しかないホンダ販売店で売るための車」という点を考慮し「冬にバイクの代わりに売れるもの」「オートバイ店でも扱えるもの」として軽トラックの発売を進言したことからT360の開発は進められたそうです。
『T360』の外見は、短いノーズを持つセミキャブオーバー風のレイアウトですが、エンジンはフロントシート下に収められており、フレームはハット断面を持つサイドフレームから構成された梯子型で、フロントサスペンションはウィッシュボーン・コイルスプリング形式、リアはコンベンショナルなリジッドアクスル・リーフスプリング形式が採用されていました。
エンジンはS360用に開発された水冷直列4気筒エンジンが流用されたと言われていますがこれは誤りで、軽トラックの試作車3X-120の空冷直列4気筒エンジンが水冷化される段階で、T360(XAK-250)とS360(TAS260)が共用できるように設計されたものだそうです。
XAK-250型
4輪自動車では日本初のDOHCヘッドを持ち、ホンダ初の4輪として登場した軽トラックの『T360』に搭載されたエンジンが、4気筒のXAK-250型である
この水冷直列4気筒エンジンは鋳鉄製のスリーブ以外はオールアルミニウム合金製で、わずか360ccで30PS/8,500rpmと、軽自動車エンジンが20PS程度に留まっていた当時としては異例の高回転・高出力型となっていました。
『T360』のサイドブレーキおよびシフトレバーはステアリングコラムの右側に配置されていますが、これは助手席に子どもが2名乗せられるようにとの配慮であったといいます。
サイドブレーキおよびシフトレバーの位置
1967年11月、N360用と同一の空冷2気筒SOHCエンジンを搭載したキャブオーバータイプの後継車TN360に道を譲り『T360』の生産は中止されました。
後輪部分を履帯(クローラー)に置き換えた雪上用ハーフトラックタイプのものも存在していました。
このクローラー仕様はTN360以降の後継モデルにも設定されているそうです。
ホンダT360 クローラー
Honda T360 Crawler (ホンダT360スノーラ)
T360のCMなのに、登場するクルマは何故かT500?
1964年9月に登場したT360の荷台を延長したモデルです。
エンジンはS500用を搭載しており、最高出力は38PS/7,500rpmで当時の規格では軽ではなく小型登録車扱いでした。
ホンダT500(AK280)
『T360』の生産台数は10万8920台ともいわれます。
1965年の軽トラック総生産台数は39万8197台なので、T360のシェアーは10%であったことになります。
あるサイトに次のような『T360』の新車価格に関する記事を見つけました。
T360のエンジンは中村良夫の怨念か?金属材料は採算を度外視した最高級材質を使用している。
販売価格34万円でエンジンだけでも34万以上したらしい?
販売にあたりトヨタの社員2名が「素晴らしいエンジンですが、本当に こんな軽トラ売る気ですか」と聞いたらしい。
ここに出る中村良夫氏とは、T360の設計者で陸軍戦闘機「飛燕」の設計にも参加していたことでも有名な人で、メッサーシュミット戦闘機のエンジンを参考にT360のエンジンを開発した天才設計者です。
この記事から、『T360』の新車価格は34万円であったことが分かりましたが、当時の34万円は今の価値にして幾らくらいのものなのでしょう・・・・?!
そこで、今のお金に換算する事によって、価格を実感してみたいと思います。
そのためには、当時に1万円ぼ価格の物が、現在は何円ぐらいなのかということから、大体の価格を見てみることにします。
好都合にも、企業物価および消費者物価の戦前基準指数が1つの参考材料になります。
(1) 企業物価指数 735.4 ÷ 356.0= 2.1倍
(平成26年)(昭和38年)
(2) 消費者物価指数(東京都区部) 1,786.1÷ 397.3 = 4.5倍
(平成26年)(昭和38年)
企業物価の戦前基準指数を見ると、平成26年の物価は昭和38年の約2.1倍なので、昭和40年の価格1万円は平成26年の価格約2.1万円に相当する計算になります。
また、消費者物価では約4.5倍なので、価格約4.5万円に相当するという計算になります。
そうすると
車両価格は340,000円でしたから 企業物価指数換算だと
現在の車両価格 23万円 × 2.1 =48..3万円
または、消費者物価指数換算で
現在の車両価格 23万円 × 4.5 =103.5万円
となり、当時としてもかなり安い価格であったと言えそうです。
『T360』の中古車価格を知りたくて、国内の中古車価格掲載サイトの多くを調査しましたが、1台も見つかりませんし価格を知ることはできませんでした。
おそらく軽トラックという性格上、使い尽くされ現存していないのではないかと思われます。
また例えあったとしても、希少車種として中古車扱いされることは無いものと思われ、従って価格が付けられることも無いものと思われます。
そんな中、次のような中古車価格掲載サイトがありましたので、転記します。
≪アクティトラック(ホンダ) 660 SDX 平成16年(2004年) ≫
●車両価格:69.0万円(消費税価格込み)
●年式:平成16年(2004年)
●走行距離:2.9万km
●車検:2016-06
アクティトラック(ホンダ) 660 SDX 平成16年(2004年)
昭和60年代LOOK 初代T360仕様 ホイール同色NEWペイントHマーク ホイールキャップ同色ペイント済
完全なニセモノです!!!
ここまで『T360』のあれこれについて見てきましたが、何より驚いたのは『T360』の価格です。
換算についての信頼度は別にして、当時としてはその機能性に比して価格の安価なことは、その販売台数にも顕著に表れていると思われます。
それにしても、エンジン1台の価格程度でこれほどの車を販売してしまう本田技研工業が、今でも健全に活躍していることは喜ばしいことこの上ありませんネ・・・・!!
[ ホンダT360 ] サーキットインプレッション ベースはなんとS360とのこと
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局