ミドルクラスセダン、トヨタ プレミオ。その実力と評価とは?!
2015/11/14
日野義之
スポーツ800はトヨタが1965年から1969年に製造した小型のスポーツカーで、通称「ヨタハチ」です。トヨタのスポーツ800はホンダのSシリーズのライバルとされていて、1960年代の日本製小型スポーツカーの秀作として評価が高い一台です。
トヨタから発売されたスポーツ800は2人乗りクーペで、真っ赤なボディが特に印象的な車です。
では、このトヨタ・スポーツ800とは一体どんな車なのでしょうか。
トヨタ・スポーツ800の性能、デザイン・乗り心地、価格やトヨタ・スポーツ800のオーナーの評価も見ていきたいと思います。
トヨタ・スポーツ800と言えば、今や自動車博物館などでしか見かけることができないほどに貴重な車となっています。
しかし、今でも愛好家が多いのはやはりこの可愛らしい見た目と超軽量ボディだからこそ発揮できる性能からかもしれません。
では、早速トヨタ・スポーツ800がどういう車か見ていきます。
まずはトヨタ・スポーツ800の性能から見ていきましょう。
車両重量やエンジンスペックなど気になりますね。
トヨタ・スポーツ800はほとんどのコンポーネントをパブリカからの流用、もしくは強化で賄っています。
開発当初は「パブリカ・スポーツ」という名称で考えられていたくらいでした。
トヨタ・スポーツ800のフロントを縦置きトーションバー・スプリングのダブルウィッシュボーン独立、リアをリーフ・リジッドとしたサスペンションの基本レイアウトもパブリカそのままでした。
ブレーキもまだ前後ドラムではあったものの、さすがにシフトレバーはフロアシフト化されていました。
トヨタ・スポーツ800のパワーユニットは、当初、パブリカ用のU型(空冷水平対向2気筒OHV・700 cc)エンジン流用が考えられていましたが、最高速度150 km/h 以上を企図した性能確保には非力であるため、約100 cc の排気量拡大とツイン・キャブレター装備によって790cc・45psの2U型エンジンを搭載しました。
しかし、現在で考えると45psというのは、かなり非力で、本当に走れるのか?と思いますよね。
もちろん、当時でもトヨタ・スポーツ800はまだ非力としか言いようがなかったようですが、超軽量空力ボディの効果が大きく、155 km/h の最高速度を達成しました。
同時期にDOHCの高回転高出力エンジンを700 kg 級の車体に搭載したホンダ・S600に対して、トヨタ・スポーツ800の車両重量は580㎏でした。
ここでトヨタ・スポーツ800のオーナーの評価を見てみましょう。
やはり軽量ボディのおかげか、低い馬力でもパワー不足を感じさせないようですね。
次はトヨタ・スポーツ800のデザインや乗り心地について紹介します。
あの可愛いデザインはどのように生まれたのでしょうか。
トヨタ・スポーツ800のデザインを考えていく中で行われたのが、関東自動車工業の回流水槽で研究を重ねることでした。
エンジン性能が非力であったことから、空気抵抗の低減を目指したデザインを企図した結果、そういった実験を繰り返し行い、このような徹底して丸みを帯びたボディになりました。
トヨタ・スポーツ800は全長3580 mm ×全幅1465 mm ×全高1175 mm という小さな2シーターボディで、空力対策としてヘッドランプをプラスチックでカバーしたその造形は同社の2000GTでのフォグランプ処理を彷彿とさせましたが、実際は相似を狙った訳ではないようです。
トヨタ・スポーツ800の原型は、当時関東自工に在籍し、日産自動車時代にダットサン・110/210やブルーバード310をデザインした佐藤章蔵が手がけたと一般には伝えられています。
しかし、長谷川龍雄が後年、トヨタ・スポーツ800のデザインは長谷川と関東自動車社内スタッフとが大部分を手がけ、どちらかといえば直線的デザインを好んだ佐藤が寄与した部分は少ないと語ったそうです。
長谷川は元航空技術者で、第二次世界大戦中は軍用機開発に携わっていました。
航空機的な空力処理は、試作車においてドアの代わりにスライド式キャノピーを採用したことからも伺えます。
しかし、さすがに乗降や安全性の面で問題があり、市販車では通常型ドアと、より現実的な着脱式のトップとの組み合わせを採用しています。
ここでオーナーの評価を見ていきます。
走行性能に加え、デザインや乗り心地も高い評価を受けていますね。
次はトヨタ・スポーツ800の価格を見ていきます。
今と紙幣価値が全然違っていますが、当時の価格はいくらなのでしょうか。
1965年3月から市販されたトヨタ・スポーツ800の価格は、東京地区標準販売価格で当時59.5万円で、比較的廉価に設定されていました。
ライバルのホンダS600が56.3万円なので、さほど大差がないため、当初から競合モデルとして考えられていたことが伺われます。
いかがでしたか。
抜群の性能を誇りながらも、それを感じさせない愛嬌のあるデザインは。
トヨタ・スポーツ800が売り出された頃は、小型とは言え2シーターのスポーツカーが大量に売れる程の情勢ではなかったし、日本国外への輸出もほとんど行われなかったため、1969年の生産中止までの総生産台数は3131台に留まっています。
つまり、現在はその希少性からプレミア価格がついた中古車となっています。
現在ではなかなか見かけませんが、今でも大切に乗っておられる方はたくさんおられます。
中古車市場にもなかなか出てきませんが、出てきた際は大体300~600万円ほどの価格がついているようです。
ですが、一度は超軽量ボディの小型スポーツカーに乗って、颯爽と駆け抜けてみたいものですね。
トヨタ・スポーツ800の購入を検討中の方は、ぜひトヨタ・スポーツ800の紹介を参考にしてみてください。
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