グループBのラリーマシンであるランチア・デルタS4について紹介!
2015/11/30
syun_crowd
イタリア産のWRC出場車といえば、ランチア・ストラトスと双璧をなす車であるこのランチア・デルタ。現在ではレトロカーになりつつあるランチア・デルタの歴史から、基本スペックや性能、乗り心地や燃費を詳細にまとめて紹介していきます。
ランチア・デルタは、イタリアのランチア社(現在はFIATに吸収)が開発しているハッチバック型の乗用車です。
ランチア・デルタ(初代)
発売当初はこのヘッドライトの形だったが、WRC参戦に伴い変更が加えられ、現在でも有名な丸形4灯になった
ランチア・デルタ(初代・最終型)
写真は、日本向けに生産された「コレッツィオーネ」というモデル
その歴史は古く、1979年から始まります。初代のランチア・デルタは当時、フォルクスワーゲン・ゴルフやフィアット・リトモの売り上げ好調に追随する形で生産されました。
車体のデザインもゴルフを手がけたデザイナーを招聘して開発され、車の内装にも人工皮革を使用し「小さな高級車」という大衆車であるゴルフとは異なるアイデンティティを見いだして発売されました。これにより、ランチア・デルタは1980年に初めてヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。
ランチア・デルタ(2代目)
あまり知られていないが、2代目が存在している
実は、モデルチェンジした2代目が存在します。
発売は1993年でしたが、当時は初代がWRCで築いた栄光(後述)が強すぎた事などがあったため、あまり印象にも残りませんでした。日本にも数台が輸入されたそうです。
ランチア・デルタ(3代目)
ランチア社創立100周年を記念して2008年より発売されたモデル
1979年に開発されたならレトロカーなのでは?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、そんなことはありません。2008年にランチア社創立100周年記念として新たなランチア・デルタが誕生しました。
エンジンも200ps近いパワーを誇るとともに、トルクコントロール、電子制御サスペンション、パーキングアシスト、車線維持システムなど、多くのハイテク装備を携えて生まれ変わりました。
今回は、このランチア・デルタについての紹介をしていきます。
ご存知の方も多いかと思いますが、ランチア・デルタで有名なポイントと言えば、WRC(世界ラリー選手権)で6回のマニファクチャラーチャンピオンに輝いた車だという事でしょう。
特にこのデルタ・HFインテグラーレは有名だと思います。市販車をベースにグループA準拠で横置き4WDシステムやターボエンジンを搭載し、抜群の戦闘力でライバル達を圧倒しました。
ランチア・デルタ・HFインテグラーレ
1987-1992年まで6年連続でマニファクチャラーチャンピオンを獲得
簡単にですが、WRCでランチア・デルタと共にチャンピオンを獲得したドライバーを紹介します。
ミキ・ビアシオン(イタリア)
グループA草創期に活躍したドライバー
まずは、デルタの母国イタリアのドライバーであるミキ・ビアシオン氏。
マシン開発に精通しており、「ランチア・デルタがWRCを圧倒したのは彼のおかげだ」と言う人も少なくないほどの偉大なドライバーです。
ユハ・カンクネン(フィンランド)
ランチア・デルタを始め、トヨタ・セリカを駆り4度のチャンピオンに輝いたドライバー
次は、トヨタ・セリカでチャンピオンを獲得した意味でも日本とゆかりのあるユハ・カンクネン氏。ランチアで2回、プジョー・トヨタで1回ずつチャンピオンを獲得し、その圧倒的な速さと正確な走りから「ラリー界の帝王」と呼ばれました。
それではランチア・デルタの基本性能について紹介します。
今回は、現在日本でも流通している3代目をピックアップしました。
高級感と快適な車内空間を目指して開発されたが、走行性能も抜群なところが高ポイント
エンジン:1.8L直列4気筒ガソリンターボ
全長:4,520mm、全幅:1,797mm、全高:1,499mm
最大出力:200ps/5,000rpm
最大トルク:32.6kgm/1,400rpm
駆動形式:FF
トランスミッション:6速AT
※ランチア デルタ 1.8 ターボジェットのスペックを記載
次は、ランチア・デルタの価格について紹介します。
日本国内での輸入や販売に関しては「ガレーヂ伊太利屋」という所で数台ほど取り扱いがされているようですが、現在は残念ながら新車の情報が見つかりませんでした。
1,780,000円〜4,490,000円
となっていました。初代モデルと現行の3代目モデルが混在していました。また、初代ではエボリューションモデルと呼ばれる車種が販売されていることなどから、かなりの値段がついているものもありました。
いかがだったでしょうか。今回は、ランチア・デルタについて紹介しました。
日本では初代モデルの印象が強かった車ですが、それもWRCで活躍していたからだと思います。
しかし、現在でも高級感と走行性能を併せ持つ高性能な車として新しく生まれ変わったデルタが存在している事が分かったと思います。
皆さんもこの記事を参考に、一度ランチア・デルタの購入を考えてみてはいかがでしょうか。
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