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あれ!こんな地名?/ 車のナンバープレートの地名にまつわるお話

あれ!こんなナンバープレートあったっけ?見慣れぬナンバープレートが・・・・今までのナンバープレートにはなかった地名がときどき見られるようになりました。ナンバープレートの地名はどうやって決められるのか?その謎解きとともに地名にまつわるよもやま話を・・・・・

ナンバープレート地名決め方

日本のナンバープレートの地名はどうやって決まるのか?

基本的には、使用の本拠(住所地や車庫など)を管轄する運輸支局・自動車検査登録事務所に付けられている地名で決まります。

たとえば大阪府内では、使用の本拠地がなにわ自動車検査登録事務所の管轄内であれば「なにわナンバー」になり、大阪陸運支局本庁舎管轄内であれば「大阪ナンバー」になります。自動車ユーザー本人が好もうと好むまいと・・・。

ナンバープレート 地名 種類

ご当地ナンバー制度

更に都道府県によっては2006年から導入された「ご当地ナンバー」なる制度で地名が決まるケースが多々あります。
※「ご当地ナンバー」という名称は通称で、「新たな地域名表示ナンバープレート」が正式な名称。

「ご当地ナンバー」は管轄の陸運支局・自動車検査登録事務所にかかわらず、新しい地域の表示を認める制度で、国土交通省が地域振興や観光振興等の観点から適用地域の募集を行い導入を進めたものです。

「富士山」「倉敷」「世田谷」ナンバープレートなどがよく話題になるようです。

対象となり得る地域の基準地域特性や経済圏などに関して、他の地域と区分された一定のまとまりのある地域であり、一般に広く認知された地域であること。
原則として、単独の市町村ではなく、複数の市町村の集合であること。
当該地域において、登録されている自動車の数が10万台を超えていること。
対象となる地域が、当該都道府県内における他の地域名表示の対象地域と比較し、人口、登録されている自動車の数等に関して、極端なアンバランスが生じないものであること。

出典:https://ja.wikipedia.org

「ご当地ナンバー」が認められるには一定の条件があります。

「こんな地名のナンバープレート初めて見た!」というケースは「ご当地ナンバー」制度によって新しい地名のナンバープレートが増え続けているのが大きな要因と思われます。

ご当地ナンバーの地名は、国交省が地域側に対して募集し、市議会等で多数決の原理で選ばれます。
多数派でない人達にとっては「何でこんな名前にしたんだ!?」と怒りをまくしたてるケースもあるようです。

ナンバープレート 地名 ランキング

ナンバープレート別 自動車保有台数ランキング

ナンバープレートの地名を意識する?しない?

人はナンバープレートの地名を意識するのかしないのか?。

「ナンバープレートの地名なんてどうでもいいわ!」という人もいれば「地名が気になる・・・」という人もいるでしょう。
現状として「ご当地ナンバー」が誕生した背景には当然「地名の意識」があることを考えると、割合的には後者の方が圧倒的に多いと思われます。

ナンバープレートの地名を意識するパターン

人はナンバープレートの地名をどのように意識しているのでしょうか?

ネットなどでナンバープレートの地名に関する世情を窺えば、大きく分けて次3つのパターンに収まると考えられます。

・ 憧れや体裁で意識するパターン
・ 運転中の安全面で意識するパターン
・ 保安面で意識するパターン

憧れでナンバープレートの地名を意識するパターン

ナンバープレートについて、日本の世情では「かっこいい!」の憧れが意識として大部分を占めているのは否めない事実でしょう。
たとえば「神戸」という地名は、牛肉、お菓子などの飲食料品分野、音楽、ファッションなどの芸術分野など多くの分野で憧れ「ブランド」となっている地名です。
ナンバープレートの「神戸」を意識するなという方が無理なはなしです。
そういう意識では「横浜」も同じ憧れのナンバープレートの代表といえるでしょう。

体裁でナンバープレートの地名を意識するパターン

憧れを持つことと体裁を気にすることは表裏一体と思いますが、ある大物タレントがデビュー前のまだ普通の人だった若かりし頃のお話・・・・東京のおしゃれな繁華街を埼玉県ナンバー(大宮ナンバーだったか?所沢ナンバーだったか?)で走るのが嫌で嫌でたまらず品川ナンバー管轄の住所に引越した・・・という話がTVで放映されていました。
思わず、プッと吹き出し「そこまでする!?」と思いましたが、筆者も地方ナンバー車に乗っていたことがあるので気持ちはよ~く分かります。
世代が若いほど体裁を気にし、地方ナンバー=田舎で恥ずかしい・・・「田舎者」と思われたくない・・・という思いは強いでしょう。
しかし自分ではそう思うものの、果たして人は「田舎者」というイメージを持っているのでしょうか?
筆者は必ずしもそうではないと考えます。

田舎者の概念は変わった?

青森ナンバーの人が「田舎で恥ずかしい」と思ったとしても、東京や九州の人にとっては「青森は十和田湖のある美しい県」というイメージが先行し、あるいは九州の久留米ナンバーの人が「田舎で恥ずかしい」と思ったとしても、東京や東北の人にとっては「チェッカーズや松田聖子など多くの芸能人や著名な画家など文化人を輩出した街」というイメージが先行し、本人達が思っている「田舎者」のイメージは実際には持たれていないことを多々感じることがあります。

今日の世の中、東京と地方の物理的距離は変わらないものの、交通インフラの発展で日本は狭くなりました。また、インターネットの普及で情報取得の時間的差位はなくなりました。世界と同時に情報を共有できるのです。東北の山奥に暮らす人が東京に住む人よりも早く世界の最新ファッションを身にまとうことは往々にしてあるのです。もはやこのような状況では従来の「田舎者」の概念はいずれ崩れ去ってしまうでしょう。「田舎者」と言われて「それがどうした?お前も東京に住む田舎者だろう?」というふうに。

運転中の安全面で意識するパターン

「〇〇ナンバーが運転が荒い・・・〇〇ナンバーが交通法規を守らずマナーが悪い・・・近くにいたら危険なので離れよう・・・。」
「なんだこの車は!せこい追い抜き・割り込みをして!危ないなーと思ったらやっぱり〇〇ナンバーか!関わるのばからしいから無視しよっ!」
これは、俗な筆者が経験した事実です。

しかし、ローカル性という意味では前述と同じく、いずれこういう問題は変化していくでしょう。マナーの悪い車は地名にかかわらず悪い・・・というふうに。

保安面で意識するパターン

これは一般人は普段馴染みがないでしょう。ナンバープレートはもともと行政側が保安・管理面で創設したものですから。しかし、一旦、大きな事故・事件が起きれば行政側のみならず一般人も意識せざるを得ない状況が起こる得るでしょう。

終わりに

ナンバープレートは車検証と違い地名が露出しているので、ユーザー側の思いは行政側の思惑と相容れないことが多いようです。しかし、時代が変わればユーザーの意識も変わるでしょう。様々な地域名を楽しみたいものです。

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