救急車のサイレンに隠された様々な工夫をあなたは知っていますか?
2016/01/28
h_matsu
誰しも救急車の「ピーポーピーポー」というサイレン音を耳にしたことがあると思います。今回は、救急車のサイレン音についてまとめました!サイレン音の歴史からサイレン音の種類、聞こえ方が変わる秘密、サイレンが聞こえた時の対処法などをご紹介したいと思います。
昔の救急車のサイレン音は違った!
昭和45年(1970年)以前は救急車のサイレン音も消防車やパトカーと同様「ウーウー」というサイレン音を使用していました。
昭和40年(1965年)代はじめにフランスで耳にした救急車のエアホーンによる警報音をヒントに開発を開始ししました。
約5年間の走行テストを行い、完成したのが現在の「ピーポーピーポ」というサイレンになります。
サイレン音は通常のものとは別に「在宅モード」と「ハーモニックサイレン」があります。
配慮されたサイレン音
消防署周辺や、深夜の在宅地など騒音公害になりそうな場面や緊急搬送される搭乗者への配慮で使用するようです。
救急車サイレン「住宅モードに切り替わる」
途中で「在宅モード」に切り替わります。
「在宅モード」のサイレン音は通常のものより数オクターブ下げられた音でソフトな音質で周波数が調整された音になっています。
ハーモニックサイレン 埼玉上尾市救急車 東京新宿を緊急走行
「ハーモニックサイレン」は、通常の「ピーポーサイレン」に低い音を合わせた8和音の電子オルガンのような音になっているようです。
ピーポーサイレンだけじゃない!
基本的に救急車のサイレン音は「ピーポーサイレン」ですが、交差点に進入する際や追い越しをかける時には注意喚起を行うために消防車やパトカーと同じ「ウー」というサイレンを鳴らすことがあるようです。
救急車が近づいて来る時と遠ざかる時のサイレンの音が違うような気がした音はありませんか?これは「ドップラー効果」というものだそうです。
「ドップラー効果」とは1800年代半ばにオーストリアの物理学者ドップラーが発見した現象です。
救急車は、サイレン音を出しながら走行しているので「ドップラー効果」が現れるのですね!
ドップラー効果
近づいて来る時は「高い音」に聞こえ、遠ざかる時は「低い音」に聞こえます。なので救急車が停止している際は振動数が一定になり聞こえ方は変わりません。
ドップラー効果を救急車で実感する!
救急車が近くを通る際は、聞いてみて下さい。
サイレンを鳴らさないと緊急車両じゃない?
救急車が緊急車両と認められるには、「赤色の警告灯をつけてサイレンを鳴らすこと」と道路交通法執行令第14条により決められています。
なのでサイレン音を鳴らさないで走行するということは、普通の自動車と同様の扱いとなりスピード超過や信号を無視して緊急走行出来なくなります。
サイレンを鳴らさない救急車
サイレンを鳴らさないで走行している救急車をたまに見かけることがありますよね。それはどのようなときなのでしょうか?
1.病院に搬送し終わった後
救急車に緊急搬送する同乗者がいない場合はサイレンを鳴らす必要はありあせんね。
2.軽症の場合
緊急性がない場合はサイレンを鳴らさずに搬送する場合があります。
3.駆け付けた時には亡くなっていた
他にも、納車や整備、訓練などの場合があるようです。緊急性のない場合は、サイレンを鳴らさずに走行しています。
救急車のサイレンが聞こえたら…
サイレン音が鳴った救急車などの緊急自動車が近づいてきた場合は進路を譲らなければいけません。慌てずに、速やかに行いましょう。
交差点や交差点付近では、交差点はさけて道路の左側へ寄り一時停止しましょう。交差点ではない道路の場合は左側に寄ります。一時停止の必要はありません。
緊急車両からアナウンスで指示があった場合はそれに従います。状況に合わせて判断することが大切です。
緊急車両との事故を起こしてしまった場合一般車が分が悪くなります。回転灯やサイレンは確認しやすいものに規定されているので「見えなかった」「聞こえなかった」は通用しません。
「見ていなかった」、「聞いていなかった」ということになります。
慌てずに救急車の位置を確認!
サイレン音が聞こえたら慌てずに周りの状況を確認しましょう。
救急車のサイレンが聞こえたら…
救急車のサイレン音の豆知識をご紹介してまいりました。運転中にサイレン音が聞こえたら進路を譲るのをお忘れなく…。最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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