ポルシェ９１１、高騰していた中古車価格、現在はどんな感じなの？

　総称・９１１シリーズ、主に空冷エンジンのポルシェの価格帯が、異様につり上がって
　から随分経ちます。特に、米国での中古車人気が高まった事が、大きな理由とされます。

　米国においては、生産開始から２５年以上、経過した車について、税制が極端に軽く
　なる仕組みがあります。日本のＲ３２ｰＧＴＲなども対象になり、海外からの買い取り業
　者が絶えませんでした。ここでは、９１１の中古車では売れ筋、９６４Typeの中古車を
　中心に、近況をご紹介したいと思います。

　最新のポルシェ９１１の中古車価格、やはり３〜４年前と比較して、高めの車両本体価格
　なのが明確です。同年代のターボモデルは、１８００〜２０００万円の高値で推移。情報
　を見渡した範囲ですが、ほとんどの９１１モデルが【ＡＳＫ】。価格が表示されている方
　が、珍しいくらいでした。

　ポルシェの中でも人気モデル、９１１（９６４）Carrera 2 の価格帯を調べてみました。
　２０１３年ごろまで、９１１は手に届く価格でしたが、米国を発端に旧車ブームが訪れ
　短期間の間に、ポルシェの価格は高騰してしまいました。

　９１１・ナローポルシェ、投機目的で売買される事が多い、希少な名車です。ナローは
　輸入された台数の少ない事自体が、高値の原因とも言えます。価格：ASK

　通称、ナローポルシェといわれる’64〜’73年までのモデル。価格が付いていても、９１１
　Ｔが１５００万円、９１１Ｓが２５００万円と、高額なモデルです。

　空冷ポルシェ９１１の価格表記で、目立つのはＡＳＫ（応相談）です。売る側とすれば
　これだけ価格が変動していると、値段がつけにくいのでＡＳＫにしているそうです。でも
　買う側にとっては、時価の高級寿司屋に、なかなか入れないのと同じ事ですよね。

　カリフォルニア州で消費税が8.25％、ニューヨーク州では4%で、州によって消費税が異な
　ります。アメリカではツインカムやターボ車など、スポーツ性の高いエンジンには、より
　高い税金が加算されてしまいます。従って、空冷エンジンや日本のＯＨＶなどが人気です

　価格が特に暴騰しているのは、台数が少ないモデルが中心です。カレラＧＴが８０００万
　円、９９３ＲＳが２５００万円以上、９６４ＲＳが２０００万円。これらは稀少車ばかり
　なので、ある意味仕方ないかな、と思えてしまいます。

　９６４のＭＴも、現在７００万〜８００万円、９９３のＭＴ車も前期型で８００万円前後
　と、ポルシェの通常モデルの中古車も高騰。それに便乗したのか、９６４のティプトロニ
　ックも、５００万〜６００万円の高値で売買されています。

　いかがだったでしょう。

　ある、中古車業者の先見では、いいものは海外に出ていき、日本の流通台数が減ったぶん
　値段が下がる理由はないだろう、と懸念しています。海外の需要が少なくなっても、昔の
　ような値段には、もう戻らないのかも知れません。

　ポルシェ９１１の愛好家にすれば、投機目的の売買は、是非ともやめて欲しい！と願って
　しまいます。そのいっぽうで、水冷のポルシェ９９６・前期型、後期型が３００万円以下
　９９７型でも、５００万円以下で買える場合があります。ものは考えようですね。


　それでは、最後までお読み頂き、ありがとうございました。