【ロータリーサウンド】ロータリーエンジンの音を聞いてみよう!
2016/03/05
alcedo
クルマの走行距離が増えてくると、タイミングベルトといわれる部品が消耗します。タイミングベルトはクルマを走らせるために大変重要な部品なんです。この部品が消耗した時は音が鳴るのでしょうか?今回は、タイミングベルトの消耗・異音の有無、その対処法をご説明します。
エンジンは、ピストンの運動をクランクシャフトに伝える
クルマが前進・後進するためには、図の「クランクシャフト」が回転する必要があります。クランクシャフトには、車輪を動かすための「ギア」と呼ばれる部品が組まれており、これが回転して車輪を動かします。
クランクシャフトが回転する仕組み
動画をご覧ください。このように、「吸気バルブ」から新鮮な空気とガソリンの「混合気」が投入後、点火プラグにて引火・爆発が起き、ピストンを押し下げるのですね。そして汚れた空気は「排気バルブ」から放出されます。
ピストンとクランクシャフトは連結されているので、ピストンが上下すると、クランクシャフトも一緒に回転する仕組みです。
「吸気バルブ」・「排気バルブ」の開閉をコントロールするのが「タイミングベルト」
空気とガソリンの混合気を吸入・排気する「バルブ」の開閉は非常に微妙で、早すぎても遅すぎても、効率よくピストンを回転させることができません。
この、吸気・排気バルブの開閉時期をきちんとコントロールしているのが、「タイミングベルト」なんです。
タイミングベルトが切れると、クルマが走らなくなる!?
ですから、タイミングベルトの役割は重要で、万一、このタイミングベルトが破損してしまうと、バルブの開閉ができなくなり、はてはクルマが走らなくなってしまいます。
最悪、エンジンに悪影響が発生する!
タイミングベルトが破損すると、図のように「排気バルブ」も開かなくなるので、上がってきたピストンがバルブに衝突し、バルブが破損、ひいてはエンジンが破損し、大変な出費を強いられます。
バルブがピストンと当たると、「コンコンコン」と大きな音が鳴ります。音が鳴ったときはもう手遅れ!
こうなる前に、タイミングベルトを交換しておく必要があります。
タイミングベルトには「ゴム」製と「金属製」がある!?
一口に「タイミングベルト」と申しましたが、実は、タイミングベルトには「ゴム製」と「金属製」があります。このうち、金属製のものを「タイミングチェーン」と呼んだりします。
タイミングチェーンは交換が不要!?
タイミングチェーンの耐久性は、走行距離で30万kmといわれており、言い換えれば、クルマに乗っている間はほぼ交換不要と考えてもよさそうですね。
タイミングベルトは山型で、ギアと噛み合うので音はならない!?
写真をご覧ください。実は、タイミングベルト表面は山型で、ギアとしっかり噛みあっています。したがって、劣化しただけでは異音は発生しません。
ファンベルトに山が無いので音が鳴る!!
よく、夏場などで、クルマのアクセルを踏むと、ボンネットから「キュルキュル」と高い音が鳴ることがあります。実はこの音の原因は「ファンベルト」といい、エアコンのコンプレッサーを動かすためのベルトです。
この「ファンベルト」には山がないため、劣化すると回転軸との間でスリップが起き、結果音が鳴るというわけです。「キュルキュル」と音がしたら、ファンベルトを疑いましょう!
皆さんもお聞きになったことがある!?ファンベルト劣化時の異音
ファンベルトが劣化した際にエアコンを使用すると、動画のような音がします。皆さんもご記憶があるのではないでしょうか?このような音が鳴ったら、早めにファンベルトを交換しましょう。
「ファンベルトから音が鳴ると、エアコンを切ればよい」と考える方もいらっしゃいますが、万一ファンベルトが切れ、エンジンに絡みつくと、エンジンも破損しますので、音が鳴ったら早めにベルトを交換しましょう。
劣化が事前に察知しにくいタイミングチェーンの交換時期はどのように考えればよいのでしょうか?
タイミングベルトから異音も鳴らないので、どのように見つければよいか不安ですね。
ここでは、タイミングベルト交換のタイミングについてご説明します。
1.クルマの取扱説明書で確認する!
クルマの取扱説明書には、「消耗品」の交換時期が示されています。一般的には、10年もしくは走行距離10万kmのどちらか先に到達した方と考えておけば無難です。
ターボなどの高回転型エンジンのクルマはより早めに交換する!
ターボやスーパーチャージャー、チューニングしたクルマなど、エンジンが過度に回転するクルマにお乗りの方は、タイミングベルトの劣化も早くなります。通常ターボ車では5万kmでの交換が推奨されている車種もありますのでご注意ください。
2.タイミングベルトの歯が飛ぶと、エンジン回転に影響が出る
タイミングベルトは山型になっており、通常はギアとしっかり噛みあっていますが、タイミングベルトへの負担が大きいと「歯飛び」という現象を引き起こします。結果、エンジン回転が一定せず、動きもギクシャクします。
3.ボンネット付近からゴムが焼けるような臭いがある
タイミングベルトが劣化し、裂けるような症状が発生すると、ボンネット付近からゴムが焼けるような臭いが出ます。このようなときはクルマの運転を控え、クルマ屋さんで診てもらいましょう。
タイミングベルトは音などで知らせてくれないので、走行距離や点検でチェックし、交換しましょう。
エンジンオイルの劣化は、タイミングベルトを直撃!!
エンジンオイルが劣化した状態で走行すると、クルマのエンジンの回転に大きな負担をかけます。結果、タイミングベルトにも負担がかかり、エンジンとタイミングベルトのダブルパンチで故障が発生する可能性もあります。
大雨などでクルマが冠水すると、タイミングベルトが著しく劣化!!
大雨などで道路が冠水し、エンジン部分も水に浸かると、タイミングベルトを著しく劣化させます。万一、エンジンが水に浸かった場合は、エンジンを点検してもらいましょう。
急発進を繰り返すと、タイミングベルトの劣化を早める!!
エンジンをふかし、急発進を繰り返すと、タイミグベルトに著しい負担がかかります。結果、タイミングベルトの劣化を早めてしまいます。反対に、アクセルの開閉を緩やかに行うと、タイミングベルトに負担がかからず、劣化を遅らせます。
冷却水の不足・劣化でもタイミングベルトが劣化!!
エンジンを冷やすための冷却水が劣化したり不足すると、エンジンの発熱量が増え、結果タイミングベルトも熱により劣化します。
タイミングベルト交換は部品代+技術料(工賃)
では、タイミングベルトの劣化が判明し、交換する場合にかかる費用はどれくらいになるのでしょうか?
部品代はほぼ一定ですが、工賃はお店によってバラバラ!?
基本的に、クルマのタイミングベルト代金+工賃が費用ということになります。タイミングベルト代は車種によってほぼ一定ですが、工賃はお店によって異なります。また、外車の場合は、部品代も工賃も高価になる恐れもあります。
普通車セダンタイプでおおよそ3~5万円程度
タイミングベルト交換の相場ですが、部品そのものは数千円ですが、工賃が加わりますので、普通車セダンタイプ(ボンネットにエンジンがあるタイプ)で3万円~5万円程度、軽自動車では3万円前後、複雑な作業を要する車種では10万円程度かかることもあります。
クルマに異常があるときは、音、計器、整備!
クルマは高価ですが、消耗品には変わりありません。使用すると劣化するので、必ず音などで知らせてくれるもの。普段と違う音が鳴ったり、計器類がいつもと違う数値であるときは、こまめにクルマ屋さんで整備を行いましょう。
【まとめ】
1.タイミングベルトが劣化しても、異音はなりません。
2.ボンネットから「キュルキュル」と音が鳴る場合はファンベルトが劣化しています。
3.タイミングベルトは10年、10万km早く到達した時点で交換しましょう。
4.オイルや冷却水もこまめにチェックし、劣化する前に交換しましょう。
5.クルマの急発進は控えましょう。
走行距離やエンジン音、臭いには気を付けよう!
いかがでしたか?
大切なお車をいつまでも元気な状態にしたいものですね!
クルマの異音や異常に気付いたときは、すぐにクルマ屋さんで点検し、整備を万全にしておきましょう。最後までお読みいただき、本当に有難うございました。
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局