カーエアコンの仕組みって知ってます?仕組みを理解しちゃいましょう
2016/01/07
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車好きな人ならなんとなくは聞いたことがあるキャブレター(気化器)ですが、その仕組みについて知っている人は多くはないのではないでしょうか?今回はキャブレターの仕組みについて解説していきます!これを機にキャブレターの仕組みを理解しよう!
キャブレターは気化器とも呼ばれ、電気などを使わずにエンジンへ吸気する空気と燃料の混合気を作る装置です。タンクの燃料をエンジンの吸気管の中に霧状に噴射することで混合気を作り出します。
ではキャブレターの仕組みについて見ていきましょう。
自動車用のキャブレターは、状況に応じて最適な量の燃料を噴射することが求められるため、その仕組みは複雑なものとなっています。ここではその仕組みについて紹介します。
スロットル系統は、キャブレターの中でも中速から高速回転域で燃料を噴射する回路で、アクセルペダルによってスロットルバルブの開閉度合が変化すると、それに応じて噴射する燃料の量も変わるという仕組みです。
この系統は、低回転域で燃料を噴射する回路でスロットルバルブが少しだけ開かれた時に燃料を噴射します。
これは、エンジン始動時に燃料を多く噴射してエンジンを始動しやすくする系統です。
キャブレターには状況に応じて最適な量の燃料を供給する仕組みがあるようです。
ではいよいよ燃料を噴射する仕組みについて見ていきます。
キャブレターは燃料を噴射する時に電気などの動力を使いません。一体どのような仕組みなのでしょうか?その仕組みについて順を追って説明していきます。
キャブレターが燃料を噴射する場所は、空気の流れを速くするために吸気管の他の場所よりも細くなっています。細いと速く流れるのはどのような仕組みなのでしょうか?
1本の管に細いところと太いところがあるとして、太いところの断面積をSa、流速をVa、細いところの断面積をSb、流速をVbとします。すると1本の管なので流量Qはどこでも一定で、Q=Sa・Va=Sb・Vbとなり、いまSa>SbであるのでVa<Vbとなって、細いところの方が流れが速いということがわかると思います。
細いところの方が速く流れる仕組みは分かったと思います。
ではこれがどのように関係しているのでしょうか?
管の太いところより細いところの方が流速が速いため、圧力が小さくなって、水面の高さに差ができています。
ベルヌーイの定理は、飛行機が空に飛ぶ力である揚力の説明にも用いられ、簡単に言えば「流速が早いほど圧力が小さい」ということを表します。
噴射の仕組み①で見たように、1本の管の一部分を細くすればその部分の圧力は他の部分より低くなります。(この細い部分のことをベンチュリ部と呼びます。)
すると燃料タンクは大気圧なので、大気圧よりも圧力の低いベンチュリ部にノズルを出しておけば燃料は空気の流速に応じて勝手に噴射されていくという仕組みです。
この仕組みを利用して、キャブレターは電気などを使わずに燃料を噴射させているのです。
なんとなくキャブレターが燃料を噴射する仕組みについて理解できたでしょうか?
次はキャブレターの種類について見ていきましょう。
キャブレターは、その仕組みによって様々な種類に分けられます。幾つか見ていきましょう。
スロットル操作にかかわらず、吸気管のベンチュリ部の太さが常に一定であるキャブレターです。
この仕組みのキャブレターは、現在ではあまり使われていません。
スロットルバルブの開閉によって、吸気管のベンチュリ部の太さを変えることのできる仕組みのキャブレターです。
常に最適な吸気速度が得られるというメリットがあります。
スロットルによって直接的にピストンバルブを操作して、空気の流量とベンチュリ部の太さを調節する仕組みのキャブレターです。
鋭いエンジンレスポンスを期待できるのが特徴です。
ベンチュリ部の負圧によってダイヤフラム上部の空間を収縮させ、バネを持ち上げることでベンチュリ部の太さを調節する仕組みのキャブレターです。
他の仕組みのキャブレターに比べて、スロットルに対する反応は緩やかなのが特徴です。
ここまでキャブレターの仕組みについて見てきましたが、理解できたでしょうか?
最近では、燃料噴射装置(Fuel injection system)と呼ばれる、燃料に圧力をかけて噴射する仕組みで電気的に制御された噴射システムを採用している車が多くなってきました。しかし作動に電気を必要としないキャブレターは今でもチェーンソーなどの可搬型の機械などに採用されているようです。
ご覧いただいてありがとうございました!
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