BMWの二つのGT、「3」シリーズGTと「6」シリーズGTの魅力に迫ります!
2015/12/13
とっぱらや
2012年よりアメリカのヘネシー・パフォーマンス社が製造しているスーパーチューニングカー、それがヘネシー・ヴェノムだ。その中でも特にハイパフォーマンスなヴェノムに「ヘネシー・ヴェノムGT」がある。この聞き慣れないヴェノムGT、一体どのようなクルマなのだろうか?
ヘネシー・ヴェノムGTを生み出したヘネシー・パフォーマンス社とは、アメリカのテキサス州にあるチューニングメーカーで、設立は1991年と比較的新しい。
ヘネシー社の社名の由来であるジョン・ヘネシー氏によって「信頼性の高い最もパワフルなクルマを造る」ことを理念として設立された。もちろんヘネシー・ヴェノムGTも、この理念に基づき造られた。
なおヘネシー社は現在ではアメリカ車のみならず、ヘネシー・ヴェノムGTのベースとなった英国車や日本車、ドイツ車など幅広いクルマのチューニングを行っている。
ヘネシー・パフォーマンス社の内部
ヘネシー社の敷地内には16基のリフトと、20基のサービス施設、そして何とテストコースまで備わっている。もちろんヘネシー・ヴェノムGTもここでチューニングを行っている。
ベースとなったのは、エキシージ
ヘネシー社は元はといえばチューニングメーカーなので、もちろんチューンをするベースマシンが必要になる。そんなヘネシー・ヴェノムGTのベースに選ばれたのは、ロータスの「エキシージ」だ。
エキシージのスペックは?
エキシージはトヨタ製3.5リッターエンジンにスーパーチャージャーを組み合わせ、最高出力350馬力と、ベースマシンでもかなりのスペックだが、ヘネシー・ヴェノムGTのスペックは、それすらも凌駕するものなのだ。
ベースエンジンは?
まずヘネシー・ヴェノムGTのエンジンだが、GM製LSX7リッターV8エンジンをベースとしたもので、これにツインターボを搭載。これにより、ヘネシー・ヴェノムGTは何と最高出力1,261馬力というモンスターマシンになっている。
強大なヘネシー・ヴェノムGTのパワーを路面に伝えるトランスミッションには、リカルド製6速MTが採用されている。
ボディワークは?
それに伴いヘネシー・ヴェノムGTは車体にも大幅に手が加えられ、ボディはカーボンファイバー製となる。エンジンのマウントの方法も、エキシージとは変わってくるため、ここにもかなり大掛かりな改造が施されている。
もちろんヘネシー・ヴェノムGTはブレーキも強化され、フロントはブレンボ製6ポッド、リアは4ポッドキャリパーが装着される。
スタイリングは?
車両重量は1,244kgという、このクラスとしてはかなりの軽量級である。エクステリアは確かにオリジナルのエキシージの顔つきは残っているが、ヘネシー・ヴェノムGTは更にマッシブでアグレッシブなスタイリングとなっている。
なお、ヘネシー・ヴェノムGTのエンジン出力は3段階(800hp、1000hp、1244hp)に調整が可能。
そんなヘネシー・ヴェノムGTは、ふたつの記録を持っている。
ひとつは0-300km/h加速のギネス世界記録、そしてもうひとつが最高速度記録(非公式)である。
ヘネシー・ヴェノムGTの0-300km/h記録が樹立されたのは2013年1月。静止状態から300km/hに至るまでの時間が追い風時13.18秒、向かい風時14.18秒を記録。その平均値である13.63秒が、2シーター量産車の世界最速記録であるとギネスブックに認定された。
ちなみにそれまでの最速タイムは、スゥエーデンのケーニッグゼグ・アゲーラが2011年9月に記録した14.53秒であった。ヘネシー・ヴェノムGTはこの記録を軽々と破ってしまった。
もうひとつのヘネシー・ヴェノムGTの記録である最高速度記録は、2014年2月に樹立された。アメリカ・ケネディ宇宙センター内の滑走路で、最高速度435.31km/hが記録されたのである。これはあのブガッティ・ヴェイロンが持つ2シーターでの世界最高走行記録430.98km/hを遥かに上回る数字である。
この時の計測条件や生産台数がギネスの規定に満たなかったこともあり、このヘネシー・ヴェノムGTの記録は非公式扱いとなっている。
だがもっと凄いのは、滑走路の長さがヘネシー・ヴェノムGTの性能に追いつかなかった事だ。記録測定後も、ヘネシー・ヴェノムGTはまだ加速出来る状態にあったというのだ。ただ、滑走路の長さが足りず、計測はここで終了となってしまった。
このように日本でパフォーマンスを発揮することは到底望めそうもないヘネシー・ヴェノムGTだが、スーパーカーファンの間ではロータスがベースということもあり、羨望の一台となるに違いない。また非公式な記録ではあるが、ヘネシー・ヴェノムGTの叩きだした世界最高速度は当分破られそうにないだろう。
この記事に関する記事
キーワードから記事を探す
Copyright© 運営事務局