トヨタトレノはご存知ですよネ？！では、AE86 はご存知ですか？

AE86（エーイーハチロク）とは、1983年にトヨタ自動車が発売したカローラとスプリンターのスポーツモデル（スポーツクーペ）である4代目カローラレビンとスプリンタートレノの共通車両型式番号です。

発売当時は、従来型メカニズムであったり単純な構造等から、多数あった国産スポーツカーと比較して見劣りしているとの評価が多かったようです。

トレノとは、スペイン語で「雷鳴」の意味だそうですが、クルマ業界でトレノと言えばかの名車「トヨタ・スプリンタートレノ」ということになります。

1972年～2000年まで第7世代に渡って愛されたAE86トレノですが、新車時の販売台数も少なく、中古車としての流通も少なかったため、漫画での紹介以降、旧式のメカニズムを持つ中古車としては異常なほどのプレミアム価格で取引され、カルト的な人気を博すことになりました。

前述した漫画とは、コミック「頭文字D」というもので、主人公の愛車としてAE86トレノが登場したものです。

そもそもデビューから30年以上経過している上にスポーツ走行で使われることが多いAE86トレノのため疲弊・損傷した個体が多いこと、上記の人気ゆえに絶版後も需要が相当数あったことにより状態の良い個体はそれらにより軒並み数を減らしたこと、その人気と年式ゆえにワンオーナーの個体が少ないこと等が重なり、極めて状態の良いAE86トレノには新車並み、場合(フルレストア車など)によってはプレミア価格がつけられることもあるということです。

絶版直後ならいざ知らず、絶版から四半世紀以上経った現在でもAE86トレノの中古車価格は高値安定傾向にあるのです。

AE86トレノとAE86レビンの、見た目上の大きな違いはフロント周りです。

AE86はその異常ともいえる人気から、アメリカなどから左ハンドル仕様を逆輸入して販売する業者も現れる程でした。
アメリカから逆輸入されたモデルは、当時の北米の規制に伴い、規格型ヘッドライトを使用することが義務付けられていたことから、リトラクタブルを採用したトレノマスクのみでした。

『AE86　トレノ』は、1983年～2000年に販売されたのですが、当時の新車価格はいくら位だったのでしょう・・・？

調べたところ、当時の『AE86トレノ』の新車価格帯としては137～194万円程であったようです。
当時の『AE86トレノ』の最低新車価格としてのグレードは、「ＦＺ」という名称でした。

一方一番高価だったのが、「AE86トレノＢＺ－Ｒ」というグレードでした。

となっていました。

一方、AE86トレノの中古車価格はどうでしょう。

クルマ・ポータルサイトのグーネットで調べたところ、65台のAE86トレノの中古車登録がありました。

最低価格は25.6万円の「トヨタ スプリンタートレノ ＦＺ」、最高価格は398万円の「トヨタ スプリンタートレノ ＧＴ　ＡＰＥＸ」とのことでした。
価格相場としては、平均価格 27.6 万円でした。
以下に、その2車種を紹介します。

最初は「トヨタ スプリンタートレノ ＦＺ」です。

続いてトヨタ スプリンタートレノ ＧＴ　ＡＰＥＸです。

という結果でした。
やはり、極めて状態の良い車体にはプレミア価格が付いているようですネ・・・・！

AE86トレノのようなドリフトが楽しいFR車は、日産シルビアなどいくつかありますが、整備性の良さやスポーティな外観で人気が出たのがAE86トレノです。

だからAE86トレノの中古車は「修復歴あり」の車も少なくなりません。
ドリフトの練習中にぶつけたり、峠でカーブを無茶な運転で曲がりきれなかったりの修復の歴史です。

中古車を販売する際には修復歴があれば、必ず「修復歴有」と表示しなくてはなりません。が、この「修復歴」の定義は、「車のフレーム関係に修復跡又は変形が有るか無いか」ということです。

それから、走行距離の数字にも要注意。ボディや内装、シートなどの傷みがそこそこあるのに、走行距離5万キロ以下という車はメーターを巻き戻しているか、メーターをより距離の少ないものに交換し、新たに車検を取り直した可能性があります。

前項で調べたとおり、年々極上車のタマ数は減っていき、また年を経るごとに「旧車」の領域に近づいていきますので、価格は高いままこれからも維持されていくでしょうね。

だからAE　86トレノのような希少車になってくると、メーター巻き戻しは犯罪行為ですが、全くないとは言い切れなくなってきます。

『AE86　トレノ』を買う場合にはこれらのことに十分気を付けて、隅々まで目を凝らす必要があります。