車のブレーキを踏むと音がする!?どんな音かで原因が変わります!
2016/01/16
Tadahisa
下り坂でついブレーキを使いすぎちゃう。あなたはそんな経験ありませんか?ブレーキが効かなくなったら、もしかしたら空気が入っているかも。そんなときはブレーキのエア抜きをしましょう。今回はブレーキのエア抜きについてまとめてみました。
下り坂でついフットブレーキを使いすぎてしまうことはありませんか?
フットブレーキを使いすぎるとベーパーロック現象を起こすことがあります。
ベーパーロック現象とは、ブレーキが過熱した際にブレーキフルード(ブレーキオイル)が沸騰し、配管内に気泡が生じることで制動力が伝わらなくなることをいいます。
この状態ではいくらブレーキペダルを踏んでもブレーキは効きません。
ブレーキの効きが悪くなったら、エア抜きをしましょう。
しかし、たとえブレーキが正常にかかる状態であっても、ほとんどの乗用車で採用される油圧式ブレーキではある程度避けられない現象であるため、ペダルが極端にフワフワしたり、遊びがどんどん小さくなったりする場合はエア抜きが必要です。
図解:ベーパーロック現象
こうなる前にエア抜きをしましょう。
自分でブレーキのエア抜きをする場合は、経験者と一緒にやるとよいでしょう。
エア抜きはブレーキフルードの交換とほぼ同じ意味です。
エア抜きに必要な物
・新しいブレーキフルード
・8~10mmのメガネレンチ
・廃油を入れる容器+直径5mm程度のビニール(シリコン)ホース
ブレーキフルード
画像はトヨタの純正ブレーキフルード。
メガネレンチ
ちょうどいいサイズのものを選びましょう。
廃油入れ+チューブ
自宅にある物をうまく活用すればOK。
エア抜き作業前の準備・注意事項
・ブレーキフルードは水溶性なので、万が一こぼした場合にバケツに水を入れておきます。
・安全に作業をしやすくするため、ジャッキアップしてウマをかけます。
・逆流を防ぐため、廃油を入れる容器に少量のブレーキフルードを入れておく、もしくは逆流防止弁をつけます。
・エア抜き作業はマスターシリンダーから遠いところからやるのが鉄則です。
・タイヤは外しておいたほうが作業がしやすいです。
・作業中はエンジンはかけません。
・リザーブタンクが空になると空気が入るので、作業中もこまめに残量をチェックし、空になりそうだったらブレーキフルードを補充します。
ジャッキアップの様子
車の下にはずしたタイヤを置いておけば、車が落ちた時にタイヤの厚み分余裕ができます。
エア抜きの手順
1.ブレーキキャリパ裏のゴムキャップを外し、レンチとビニールホースを取り付けます。
作業中にホースが抜けないように、針金などで締め付けるとよいでしょう。
2.一人はブレーキペダルをゆっくり踏み、もう一人はレンチを軽く緩めます。
ペダルを最後まで踏む・レンチを緩めすぎるとエアが入る場合があるので注意してください。
3.いったんレンチを締め、ブレーキペダルを戻します。
4.手順2と3を3~5回繰り返すと、古いブレーキフルードが出てきます。
途中でブレーキフルードの残量を確認し、空になる前に補充します。
5.エアが出なくなったら、もしくは透き通ったブレーキフルードが出てきたら終了です。
ブレーキを踏んだ状態でレンチを締め、ホースを外します。
6.ブリーダープラグ、ゴムキャップをしっかり締めたら一輪完了です。
7.マスターシリンダーから遠い順に残りの三輪も同じ手順でエア抜きをします。
8.四輪すべてのエア抜きが終わったら、ブレーキフルードをしっかり補充します。
9.念のため、キャリパーの周りを水で流すとよいでしょう。
10.タイヤをつけ、車を降ろしたら作業終了です。
エア抜き手順1
ブレーキキャリパー裏のブリーダープラグにレンチとチューブを取りつけます。
エア抜き手順2~4
これはバイクの画像ですが要領は同じです。
エアが抜けていくのがわかるでしょうか。
エア抜き手順8
エア抜きが終わったらブレーキフルードの補充を忘れずに!
廃油はガソリンスタンドやカー用品店などで廃棄を頼みましょう。
無償でやってくれるところと処分料がかかるところとあります。
一人でエア抜きをする場合も手順は上記とほぼ同じです。
しかし、エアの抜け具合を判断するのも難しいので、経験者と一緒に作業をする、もしくはアドバイスを受けるのがいいでしょう。
エア抜きの手順
1.作業を始める前にブレーキフルードをしっかり補充しておけば、行ったり来たりしなくて楽です。
2.ブレーキキャリパ裏のゴムキャップを外し、レンチとビニールホースを取り付けます。
3.レンチを軽く緩め、ブレーキペダルをゆっくり踏み、ゆっくり戻します。
4.3~5回ペダルを踏み、エアが出なくなったら、もしくは透き通ったブレーキフルードが出てきたら終了です。
5.レンチを締め、ホースを外します。
6.ブリーダープラグ、ゴムキャップをしっかり締めたら一輪完了です。
7.マスターシリンダーから遠い順に残りの三輪も同じ手順でエア抜きをします。
8.四輪すべてのエア抜きが終わったら、ブレーキフルードをしっかり補充します。
9.念のため、キャリパーの周りを水で流すとよいでしょう。
10.タイヤをつけ、車を降ろしたら作業終了です。
ワンウェイバルブ
廃油入れ+ホースのホースにつけるだけ。
矢印の方向にしか流れないので、一人エア抜き作業での逆流を防ぎます。
もちろん、二人で作業するときもあった方が便利です。
加圧式ブリーダー
一人でエア抜きをするならあると便利な道具。
ブレーキペダルを踏むかわりに、上の取手をポンピングします。
ブレーキのエア抜きは工程自体は難しいものではありませんが、慣れないとエアが混入することがありますし、自分でやるのは不安な人もいると思います。
また、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)がついた車の場合、通常のエア抜き作業ではABSユニットのエア抜きができません。
そのような場合はディーラーやカー用品店などに頼みましょう。
オートバックス:ブレーキフルード交換
ブレーキフルード代・工賃あわせて5,400円。
ジェームス:ブレーキフルード交換 工賃
ブレーキフルード代・工賃あわせて3,240円。
上の二つの画像を見てもわかるように、お店によって交換費用にだいぶ差があります。
ブレーキフルード代は、どのディーラーや用品店でもだいたい1,000~1,500円程度です。
つまり、お店によって作業内容・工賃設定に大きな差があるということです。
自動車整備にはそれぞれ作業指数が決まっているので、ディーラー・修理店ではほとんど差がありません。
ブレーキフルード交換なら、エア抜きを含めて7,000円前後かかります。
法定点検・車検と一緒にやればだいたいその半額になります。
用品店と比べると高い気がしますが、そのメーカー・車種の専門家がしっかり整備している、信頼・安心を買っていると思えば納得の値段ではないでしょうか。
むしろ用品店の方が注意が必要です。
やけに工賃が安いところは、リザーブタンクのブレーキフルードを交換するだけで、エア抜きはしていない場合があります。
それでは配管内に気泡が入ったままで、ブレーキが正常に機能しません。
用品店に頼むときは、安さだけで決めずにどういった整備をしているのかも確認したほうがよいでしょう。
長くなってしまったので、最後に要点をまとめます。
・状況に応じてブレーキを使い分ければ、エア抜きの回数を減らせる。
・自分でエア抜きをする際に一番気を付けることは、リザーブタンクを空にしない。
・レンチの緩めすぎ、ブレーキペダルの踏みすぎはエア混入のおそれあり。
・お店にエア抜きを頼むときは、整備内容をしっかり確認する。
以上のことに気を付けて、車との生活を楽しみましょう。
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