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日本のショーファードブリンモデル!日産プレジデントの魅力とは?

日産には約50年も前からショーファードブリンなモデルがありました。その名は日産プレジデント。センチュリーと並んで政治家や社長が運転手付きで後部座席に座っていた車です。今回は5年前に生産を終了した日産プレジデントの魅力に改めて迫ります。

日産プレジデントってどんなクルマ?

日産プレジデント(初代)

日産プレジデントは、1965年から2010年まで日産が生産販売していた高級セダンでした。個人ユーザー対象ではなく、どちらかと言うと、法人向け・ハイヤー向けでした。当時はトヨタ自動車の「センチュリー」が競合モデルとなっていました。1980年代後半から東南アジア地域のごく一部(香港・シンガポールなど)で輸出販売もしていました。

2代目モデルまでは専用ボディーで生産されていましたが、1990年に発売された3代目モデルは、初代インフィニティQ45、2003年に発売された4代目モデルは、4代目シーマ / 3代目インフィニティQ45の派生モデルとして販売されていました。そして、4代目モデルが最新の安全基準を満たさなくなったことから、2010年8月をもって生産を終了しました。

日産プレジデント(2代目)

・全長 5,280mm
・全幅 1,795mm
・全高 1,460mm
・ホイールベース 2,850mm

日産プレジデントの性能は?

では、日産プレジデントの性能はどのようなものなのでしょうか?ユーザーのレビューも交えてご紹介します。

日産プレジデント(2代目)エンジン

V型8気筒OHV
総排気量 4,414cc
最高出力 200ps(147kW)/4800rpm
最大トルク 34.5kg・m(338.3N・m)/3200rpm

1965年の発売当初は、V型8気筒OHV3,988ccとH30型直列6気筒OHV2,974ccの2種類のエンジンでしたが、1973年にビッグマイナーチェンジを施した際に、V型8気筒OHV、4.4Lエンジンへと排気量アップし、200psを発生。3速ATのミッションと組み合わせられました。

日産プレジデント ソブリン

1975年にマイナーチェンジ。搭載エンジンがEGI化された4,400ccのY44E型エンジン1種類のみとなり、グレード構成もタイプDのみで装備の組合せで9グレードになりました。また、装備面では、日産車初のデジタル時計を装備。外観もエンブレムが「V8E」に変更されました。

1990年には、1989年にデビューした「インフィニティQ45」をベースに、ホイールベースを延長、ラジエータグリル付きのフロントマスクに変更し、インフィニティQ45の上級車種として新たに設定しました。搭載エンジンはインフィニティQ45と同じVH45DE型V型8気筒DOHC4,494ccですがあ、法人向けとしての性格上、特性が変更されていました。

1992年にマイナーチェンジを実施。新たに油圧アクティブサスペンションのV仕様、マルチリンクサスペンションのD仕様が設定されました。さらに、公用・社用車ではなく個人ユーザーを意識し、インフィニティQ45と同じホイールベースを持つ「プレジデントJS」が登場しました。

日産プレジデント(3代目)

『V8の典型的な特性でまったりがっつりトルク重視エンジンです。ゆっくり乗るものですからねこいつはwフィーリングはアメ車に近い感じですかね。』

『インフィニティーと比べると略同じエンジンですが防音材が違うのか窓を閉めていると車外の音、エンジン音が全くと言ってよい程聞こえない事とスロットルとブレーキのセッティングがソフトなのには驚きました。皆さんがよく書かれています「アクティブサス」の故障ですがインフィニティーで8年、プレジも4年が経過し共に10万キロを超えましたが一度も故障はございません。』

やはりV8エンジンのトルクフルなエンジンに静かな室内。まさにフラッグシップらしい1代だったんですね。走行性能には概ね大半のユーザーが高評価をつけています。

日産プレジデントの乗り心地やデザインは?

次に日産プレジデントの乗り心地とデザインについて見ていきましょう!

日産プレジデント(4代目)

2002年に3代目が生産終了して 約1年後の2003年に、当時のシーマ(F50型)とコンポーネンツを同一とする上級車種として再登デビューしました。搭載エンジンもこれまでのVH型から、シーマと同様の4.5L V型8気筒DOHCエンジンに一新しました。エクステリア上シーマとの違いはフロント周りとリア周りを中心に変更されていますが、あまりシーマとの差別化は少ないような気がしますね。

日産プレジデント

1グレードながらも4人乗りと5人のりが設定されており、4人乗りにはセダンとしては初めて助手席格納シートが装備されていました。また、後席VIPパックとしてバイブレーター付きリラックスシート、後席テーブル、後席乗降グリップがセットで装備され、ショーファードブリン的な仕上がりになっていました。

日産プレジデント

特に後席を中心に遮音材・吸音材を使用したかい静粛性を実現していたようです。さらにアイドリングから走行シーンまで騒音を大幅に低減し、その質も向上させていました。

では、日産プレジデントの乗り心地、デザインについてのレビューを見ていきましょう!

『威圧感さえ感じさせながらも下品にならない外観。割と硬めのきちんとしたサスペンションを持ちながらも決して乗り心地が悪くならないところ。』

『このクラスにしては内装がもう一歩なのは本当に惜しい。セルシオあたりを見習って欲しいかも・・・』

『見た目がとても良い、高速での安定性が良い。あまり乗っている人がいないので目立つ。』

日産プレジデントの価格は?

では気になる日産プレジデントの価格を見ていきましょう!

日産プレジデント

日産プレジデントは2010年まで生産されましたが、販売台数不足の為、安全基準に適合させる開発が進められなり、シーマとともに製造終了し、Webカタログからも削除されました。この結果、日本国内で販売される日産の8気筒エンジン搭載車、自社製ゲート式トランスミッション搭載車、全長5メートル超の乗用車が消滅しました。

最終型の日産プレジデントの価格は以下の通りです。

【日産プレジデント ソブリン5人乗り】9,030,000円
【日産プレジデント ソブリン4人乗り】9,870,000円

日産プレジデントの総括

日産シーマ(5代目)

日産プレジデントは、販売が終了した2年後にその後継として2012年に5代目シーマが事実上プレジデントを引き継ぐフラッグシップとなりました。

さていかがでしたか?
今回は日産プレジデントの性能面を含め、様々な角度から見てきました。日産プレジデントは、約50年前から日本のシューファードブリンモデルをリードしてきた1台です。日本では数少ないジャンルですが、名前は変わっても、後席に乗車する人をいかに快適に安全に目的地に送り届けられるかをこれからも考えて開発してほしいと思います。

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