Mの伝統を受け継ぐ最高峰のスポーツモデルであるBMW M4 GTSとは？

　BMWは東京モーターショー2015において、「M4 GTS」を世界初公開しました。

　「BMW M4 GTS」は、「M4クーペ」のレース仕様車で、1986年に生産を開始したBMW M3の生誕30周年を記念する700台限定の特別仕様車です。日本市場にも割当てられる予定です。

　　「BMW M4 GTS」は、直噴3.0リットル直列6気筒ツインターボエンジンには、エンジン燃焼室の温度が上がった時、水を噴射して吸気温度を下げる「ウォーター・インジェクション」やチタンマフラーを採用し、最高出力500psを実現。最高速度は305km/h（リミッター作動）。0-100km/h加速は3.8秒、ニュルブルクリンク北コースのラップタイムは7分28秒を記録しました。歴代のM3、現行のM4から受け継ぐBMW Mのスポーツスピリットを注いだスペシャルモデルです。

　エンジン・パワーは500psに、トルクは61.1kg-mに達していますが、出力が増大したにもかかわらず、燃費は12.0km/ℓ、CO2排出量は194g/kmと、BMW M4 クーペと同じ低水準を維持しています。

　トランスミッションはラウンチ・コントロール付きの7速のMDCTデュアルクラッチ。

　ボディは徹底した軽量化をはかり、CFRP（カーボンファイバー強化樹脂）をボンネットに使用するなどして、総合で80kgのダイエットに成功しており、重量は1510kgにまでなっています。

　タイヤはフロント265/35R19、リア285/30R20サイズのミシュラン「スポーツカップ2」。アルミホイールやリップスポイラーには、オレンジのアクセントが入っています。専用設計のサスペンションは、サーキットなどの特性に合わせて、3段階に調整が可能です。ブレーキは、カーボンセラミック。

　「BMW M4 GTS」はエアロダイナミクス性能も強化しています。専用の大型リアウ・イングとフロント・リップスポイラーは、カーボンファイバー製で角度調整が可能です。フロントバンパーの開口部を広げ、空気の流れを最適化し、フロントアクスルのリフトを抑えています。

　「BMW M4 GTS」のボディ・カラーは、ブラック、ホワイト、マットグレーの3色を揃えてます。

　インテリアでは、上質なアルカンターラ製カバーがステアリングホイールなどにも使用されており、「サーキットでも公道でも走れる」というM4 GTSの特徴がよく現れています。

　BMWは軽量化がこのM4 GTSのひとつの目的であったといいます。リア・シートは排除され、フロントにカーボンファイバー製のバケット・シートを装備したことで、20kgの軽量化を実現しています。

　リアシートのほか、エアコンも装備されず、オプションとしてロールケージも用意されるなど、ほぼサーキット専用仕様となっています。もちろん合法的に公道を走ることは可能ですが、その主たる目的はサーキットにあるようです。

　「BMW M4 GTS」は合計700台の限定生産です。そのうち30台はイギリス向けの右ハンドルとなるようです。価格はなんと £121,770（2,230万円)。生産は今年の終盤から行なわれ、デリバリーは来春から開始されます。

「　BMW M4 GTS」 について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。

　最後まで読んでいただきありがとうございました。