ミディアムクラスサルーンBMW5シリーズ。525Iの2.5Lは170馬力を発生
2016/02/05
とっぱらや
BMWが、1966年から1977年にかけて製造、販売していた小型2ドア・セダン、02シリーズ。その中で最も生産台数の多かったのは、2,000ccエンジンを搭載したBMW2002であった。BMW2002とはどんなクルマだったのだろう。BMW2002を徹底検証!
BMW 2002は、BMW 02シリーズとしてドイツ(当時は西ドイツ)の自動車メーカーBMWが1966年から1977年にかけて製造、販売していた小型2ドア・セダンで、2,000ccのエンジンを搭載したモデルである。02シリーズで最も生産台数の多かったのが、このBMW 2002であった。
全長4,230×全幅1,590×全高1,410㎜
車両重量 990kg(MT)、1,010kg(AT)
BMW 2002は、シングル・キャブレター、ツイン・キャブレター(BMW 2002ti)、インジェクション(BMW 2002tii)、ターボ(BMW 2002Turbo)とエンジンのバリエーションをグレードアップさせていった。
それではBMW 2002の性能とデザインについて、順次紹介していきましょう。
BMW2002A(1971年型)
最高出力 100英馬力/5,500rpm
最大トルク 16.0kg-m/3,500rpm
最高速度 173km/h(4MT)、169km/h(3AT)
1968年、BMWは、M05型 1,990cc 水冷直列4気筒 SOHCエンジンを載せたものをBMW2002として発表した。
シャシーは基本的にBMW1600-2のものを踏襲していたが、リア・ブレーキはφ230mmのドラムブレーキに変更されている。 またトランスミッションには、4MTの他に、3ATも用意されていた。
出力としてはBMW1600-2TIよりも低かったが、全域でトルクフルなエンジンとなり、最高速は4MT車で173km/h、3AT車で169km/hに達した。
BMW2002ti(1971年型)
最高出力 120英馬力/5,500rpm
最大トルク 17.0kg-m/3,600rpm
最高速度 185km/h
製造販売は1968年から1971年まで
シングルキャブレターのBMW2002の発表と同時に、チューンナップを施したBMW2002tiも発表されている。1,990ccの排気量の圧縮比を9.3:1に高め、キャブレターを2基装着した。
動力性能の向上とともに、フロント・ディスク・ブレーキのディスク径をφ256mmとしている。 トランスミッションは、フロアシフトの4MTと5MTが用意されている。これにより最高速は185km/hにアップされた。
インジェクションエンジン
最高出力 130英馬力/5,800rpm
最大トルク 18.1kg-m/4,500rpm
最高速度 190km/h
BMW2002にKügelfischer製の機械式インジェクションを採用し、1971年にBMW2002tiiとして発表した。
これは、エンジンの圧縮比をBMW2002tiの9.3:1から9.5:1に変更しており、130英馬力/5,800rpm、18.1kg-m/4,500rpmとなっている。ギアボックスは、BMW2002tiと同様に4MTと5MTが用意されていたが、4MTのギアレシオは変更され、最高速は190km/hへとより向上されている。1972年から1975年まで製造販売された。
エンジンタイプも前期タイプはM10/121といい、インテークマニフォールドがプラスチック製であるが、後期タイプのエンジンはM10/E12といい、インテークマニフォールドがアルミ鋳造品に変更されている。
BMW2002Turbo
最高出力 170英馬力/5,800rpm
最大トルク 24.5kg-m/4,000rpm
最高速度 211km/h
1973年、BMWはついにBMW2002ターボを発表し、量販車初のターボチャージャー搭載エンジンをそのラインナップに加えた。1,990ccの水冷直列4気筒、SOHCエンジンのエンジンは、圧縮比を6.9:1と低められ、クーゲルフィッシャー(Kügelfischer)製の機械式インジェクションと独KKK社(Kühnle Kopp und Kausch)製のBLDターボチャージャーを装着することで、170英馬力/5,800rpm、24.5kg-m/4,000rpmを発生させることになり、BMW2002tiiに対して30%もの出力アップを果たした。
ギアボックスはやはり4MTと5MTが用意された。最高速は211km/hと、当時同社のBMW3.0CSと同等の数値を記録した。 車体側は、ホイールサイズを5.5J×13、タイヤサイズは185/70HR13を採用し、前後トレッドは1,375mm/1,362mmと拡げられた。また、ブレーキはフロントのディスクがΦ256のベンチレーテッドディスクにグレードアップされ、リアのドラムがΦ250へと拡大された。
BMWとしては、出力アップと共に省燃費をも両立させる技術として発表したのだが、実際には電子制御もされていない機械式インジェクションシステムのうえ、インタークーラーも付いていなかったため、省燃費エンジンとは程遠く、第一次オイルショックの影響もあって1,672台で生産中止となった。
ボディデザインとしては、フロントバンパーを排してエアスポイラーを装備し、そこには逆さ文字で「TURBO」と書かれたステッカーが貼られていた。これが前を走るクルマのルームミラーに映し出されることで、前走車のドライバーにプレッシャーを与えていたと言われる。
1966年、ヴィルヘルム・ホフマイスターは「ノイエ・クラッセ」シリーズのスタイルを踏襲しながら、全長を23cm短縮させた新たなバージョンを生み出しました。それが、BMW 02シリーズです
コンパクトで軽量なこの2ドア・モデルは、精緻さを極めたそのスタイルによって注目を集めました。丸型ヘッドライトと、それに呼応するかのような丸型テールライト。その鮮烈なデザインに、人々はどれほど心ときめいたことでしょうか。
さらに、徹底した軽量構造によって、BMW 02シリーズは比類のないダイナミズムをもたらす、俊敏かつスポーティな走行性能を実現しました。
02シリーズにおいて最も大きな成功をもたらしたのが、1968年に発売され33万9,000台を売り上げたBMW 2002です。
その後、量産車としてはヨーロッパで初めてターボチャージャーを装備したモデルとなり、モータースポーツにおいても数々の勝利を収めました。開発史から言うと、このBMW 2002は現在のBMW 3 シリーズの始祖にあたります。
BMWのデザインの特徴は、鼻先についたキドニーグリルだ。キドニーは腎臓の意味。腎臓が二つ、鼻先についてるわけだが、この「キドニーグリル」というデザインポリシーを守ったまま、様々なバリエーションのデザインが作られていく。
BMW 2002が生産終了してから40年が経過しようとしています。数は極めて少ないのですが、中古車として手に入れることができます。その価格はおよそ 170万円~398万円といったところです。
BMW 2002について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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