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これぞまさしくザ・シトロエン!!シトロエン2CVの魅力とは?

シトロエン2CVは、農民の交通手段に供しうる廉価なクルマを作るという目標のもとに1948年に発表しそれ以降、約40年間にわたって生産されたシトロエンを代表する大衆車でした。今回はそのシトロエンのレジェンド、シトロエン2CVの魅力を改めて調べてみたいと思います。

シトロエン2CVってどんなクルマ?

シトロエン2CV

シトロエン2CVは、シトロエンが1948年に発表した、きわめて独創的かつ合理的な設計の小型大衆車です。1948年から1990年までの42年間大きなモデルチェンジのないままに、387万2,583台の2CVが製造され、単一モデルとしては、世界屈指のベストセラー車、ロングセラー車です。

シトロエン2CVは、発表時から絶えず悪口や嘲笑の的になった独特のスタイルですが、実は合理性に富んだ機能的デザインです。実用性を最重視しつつも、結果として極めて個性的かつユニークなスタイルとなった外観は、現在でも多くの支持者を集めています。

シトロエン2CV

・全長 3,830mm
・全幅 1,480mm
・全高 1,600mm
・ホイールベース  2,400mm


シトロエン2VCの重量は極めて軽く、375ccの初期形で495kg、602ccの末期形でも590kgに過ぎませんでした。サイズに比して極めて軽量で、その構造が簡潔かつ合理化されている事実を伺うことができます。

シトロエン2CVの性能は?

シトロエン2CVの性能は、どのようなものだったのでしょうか?それでは見ていきましょう!

シトロエン2CV

空冷水平対向2気筒OHVエンジン
総排気量(cc) 602cc
最高出力(ps/rpm・DIN) 29/5,750
最大トルク(kgm/rpm・DIN)4,0/3,500

シトロエン2CVは、空冷水平対向2気筒OHVエンジンを搭載。簡素で騒々しい代物ながら、きわめて高度な内容を備える設計が施してあり、主要部分はガスケットなしで組み立てられていました。

シトロエン2CV

シトロエン2CVは、当時としてはかなり珍しく高度な4段式シンクロメッシュギアボックスを採用しており、シトロエンの技術の高さが伺えます。

シトロエン2CVは、シフト操作も独特で、現在で言うところのインパネシフトの一種ですが、このおかげで一般的な自動車と違って床からシフトレバーが突出せず、限られた室内で足元を広く使えるメリットを創出しました。

シトロエン2CVのサスペンションは、フロントがリーディングアーム、リアがトレーリングアームで、 コイル・スプリングを2倍に柔らかく使う、シトロエン社が考案した「軽車両用サスペンション」を採用していました。

シトロエン2CV

それでは、実際に所有しているシトロエン2CVのユーザーレビューを見ていきましょう!

『必要にして十分です。高速100km/h巡航可能です。急な登りは90km/hまで落ちますが、下りはレッドゾーン手前の120km/h行けます。運転フィーリングはスポーツカーみたいです、速度域は違いますがエンジンの能力いっぱいまで使いきって走るのはたまりません。』

『たった602㏄から、一般道ではまあ実用上十分なパワーがでます。高速は下り坂で110㎞/h、上りは登坂車線の常連です。』

シトロエン2CVのユーザーは、パワー不足は感じてるものの、トータルの走行性能には概ね満足している方が多いようです。

シトロエン2CVの乗り心地とデザインは?

では続いて、シトロエン2CVの乗り心地とデザインについて見ていきましょう!

シトロエン2CV

シトロエン2CVといえば、なんといってもこのエクステリアデザインでしょうね。「醜いアヒルの子」「乳母車」など様々な悪評にも関わらず、広く普及していったのは、その合理的なデザインが裏付けされたものであったことを証明しています。

シトロエン2CV

シトロエン2CVのインテリアは、運転に必要な最低限な装備しか装備されていません。ステアリングは途中から片持ち式の1本スポークモデルを採用、パイプフレームで骨格を構築されたシートは、ゴムベルトでキャンバスを吊って表皮を張っただけの簡素きわまりない軽量設計であるが、乗客の身体によくなじみ、乗り心地は優秀でした。

シトロエン2CV

シトロエン2CVのルーフは、キャンバス製が標準で、好天時には後方に巻き取ってオープンにできました。キャンバストップとしたのは、軽量化やコストダウンの他、エンジンの騒音を車内から発散させる効果も狙ったものでした。

では続いて、シトロエン2CVの乗り心地とデザインについて、ユーザーのレビューを見ていきましょう!

『ワイルドなシートですが、意外に疲れません。構造をみると本当に簡単なものなのですが。』

『ダートにも雪道にも強く乗り心地は前後関連サスのお陰で正に猫足、但し、ゴトゴトは言います。スキーなどの長物はシートの下に、フライフィッシングのロッドは屋根を開けて。
リヤシートも簡単に外れるので広々荷室にも。』

『とにかくシンプルで機能的です。一旦運転席に座ったら、すっと手を伸ばしたところにシフトレバーがあり、目の前に必要最低限の計器があります。乗り心地も抜群で、シートのクッションは、なんと輪ゴムでできているのですが、値段が何倍もする高級シートより数段座り心地が優れていて、どんなに長距離を乗っても疲れません。』

シトロエン2CVの価格は?

それでは気になるシトロエン2CVの価格について見ていきましょう!

シトロエン2CV

シトロエン2CVは、パワーはありませんでしたが、軽い車体と耐久性のあるエンジンで優れた走行性能と居住性、経済性を同時に成立させた1台でした。

1985年当時の価格は以下の通りです。

シトロエン2CVチャールストン 198万円
現在の中古車平均価格は、98〜195万円で販売されているみたいです。

シトロエン2CVの総括

シトロエン2CV

シトロエン2CVは約40年あまり生産されてきましたが、基本設計の古さから、衝突安全対策や排気ガス浄化対策などに対応が困難になり、販売台数も低下、そして1988年にフランス本国での生産が終了し、ポルトガル工場での生産も1990年に終了しました。

さていかがでしたか?今回はシトロエン2CVを性能面を含め、様々な角度から見てきました。現在販売は終了していますが、シトロエン2CVのデザインと思想は、エコカー全盛期の現在でも通用するものがあります。

これをきっかけに、改めてクルマの原点について見直してみるのもいいですね。ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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