2015/09/01
Kanon.A
東洋工業(現マツダ)が、かつて生産・販売していたオート三輪のマツダT2000。誰でも使える簡便な輸送手段として使われてきたT2000。当時の価格はどのくらいだったのでしょうか?T2000と同時期に活躍した他メーカーのオート三輪の価格と比較してみたいと思います。
価格比較に入る前に!
日本の高度成長期を支えたそんな車マツダT2000!
そもそもマツダT2000とはいったいどのようなものなのでしょか?
特に材木業者を中心に根強い支持を得たと言われる、オート三輪マツダT2000について、簡単に紹介したいと思います。
【マツダT2000とは?】
T2000 13尺
日本では道路が狭く、悪路であったりが四輪車の普及の妨げになり、結果より経済的な三輪車が独特の発展を致しました。
1957年に発売した3輪トラックで、マツダT2000は排気量2000ccの4気筒エンジンを搭載し、最大速度時速100km、最大積載量は2トンで1962年に登場。T200は、昭和30年代から始まったオート3輪の高級化・高性能化の全ての要素が備わっており、日本のオート3輪の最終完成形ともいえるモデルであった。T2000は最終的に1974年の受注生産打切りまで、10年以上の長期にわたって生産が続けられた。
マツダT2000
ちなみに燃費は?ということで調べてみると
【燃費】約10km/Lという声もありました。
予想以上の高燃費の印象をうけますね。
では、ここで本題!
マツダT2000の気になる当時の価格をみてみましょう。
【マツダT2000】
マツダT2000
【マツダT2000】 (価格)680,000円 長尺ボディー
だったようです。
マツダT2000は実際にはどうだったのでしょうか。
ステアリングの機構が簡単なので、低コストで作ることができ、しかも最小回転半径が小さくて小回りも利く。安定が悪いという欠点も、スピードを出さなければ目立たない。
などの理由からマツダT2000などのオート三輪は盛んに生産されるようになりました。
マツダT2000
昭和25年以降、大型化につれて装備も豪華になり、風防窓の取り付け、運転台の覆い、冷却性能の向上などと3輪トラックのイメージを大きく変えることになり、3輪トラックが性能的にも価格的にも小型四輪トラックに接近し、両者の競合関係が次第に強まることを意味したのです。
その後も3輪トラックは大型化を図っていくが、これに対し小型四輪トラック(トヨエースやキャブライト)の方は逆に簡素化による低価格化を押し進め、昭和30年頃から次第に価格の引き下げを実施し、3輪トラックとの価格差を著しく縮小していった。
結果的に三輪トラックの進化は限界に突き当たると同時に価格競争力を失う形になり、トラック市場を小型四輪トラックに奪われることになりました。
マツダT2000
実際に運転してみると
「ハンドルが重い」「クラッチが高い位置でつながるのが坂道発進がドキドキした」
「エンジンがうるさい」などありましたが、当時の車で、トラックということを考えれば、納得できることかもしれませんね。
1962年頃にはダイハツ,マツダの二大メーカー以外はほとんど製造されていません。最終期のものの性能は素晴らしいもので、バタバタとかバタコと呼ばれた初期の頃の面影もありません。
ということで「ダイハツ CO10T」の価格と比較してみましょう。
ダイハツ CO10T
1962(昭和37)年、ダイハツのオート三輪トラックの最終型であるCO系が登場しました。
キャビンは特徴的だった幌が無くなり、鋼鉄製に変更されました。
CO 、10尺、13尺と3種類の荷台が用意され、長尺車にも関わらず、抜群の小回り性能を発揮し、特に材木商で多く使われました。
そんなダイハツ CO10Tの気になる価格は?
ダイハツ CO10T【価格】 ¥650,000円
だったようです。
ちなみに、1950年代後半になると、今度はエンジン排気量360ccの軽自動車規格のオート三輪が爆発的に普及しまた。ダイハツ「ミゼット」((1957年発売)の登場です。オート三輪というと、このミゼットが思い浮かべる人も多いかもしれませんね。
ということでダイハツ「ミゼット」の価格もみてみましょう。
ダイハツ ミゼット
「街のヘリコプター」の宣伝コピー、テレビCMなど効果的な宣伝も大ヒットに繋がった。
そんなダイハツ ミゼットの気になる価格は?
ダイハツ ミゼット【価格】 23万円
だったようです。
今回はマツダT2000の価格とダイハツ ミゼットとの価格を比較してみましたが、マツダT2000の価格とほぼ同じ価格でしたね。ミゼットの価格に関しては、オートバイ並みの低価格ということで爆発的にヒッとしたのも頷けますね。
今となっては、コレクターズアイテムとか大切に保管など、実際に日常的に使用されるというT2000は極少ないかもしれませんね。
マツダT2000
外観的な感想としては
「6mを超える全長のT2000のTVA32S型は普段の足には難しい上に保管場所にも悩む」などの声もありましたね。
その他としては
「実際に使用しているが、突発的な故障が怖い」などありました。
マツダT2000
今回の価格比較を通して、当時のマツダT2000の活躍ぶりなど、ほんの少しだけ見ることが出来たように感じました。
以上が、マツダT2000の価格とライバルとの価格比較でした。
戦後復興の象徴であり、日本独自に発展を遂げた自動車のジャンルである三輪トラックを、今後も受けついでけるといいですね。
マツダT2000の価格とライバル車の価格比較をご覧頂きありがとうございました。
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