2016/05/21
lalala.rararaura
長く愛されるトヨタの「ハイエース」シリーズ。キャンピングカーや配達用など、趣味に仕事に幅広く使用されるハイエースの4WDの仕組みとは!?悪路に強い4WDの秘密を解説!クルマ選び悩む初心者さんのハイエース×4WD選びをサポートします!
まずはトヨタの「ハイエース」について簡単にご紹介します。
1967年に新登場した、初代ハイエース。
乗用車・商用車として、デリバリーワゴン、ワゴン、コミューター、トラックの4系列のモデル構造からスタートしました。
その後、幾度かのモデルチェンジを経て、ハイエースは生活に根差した開発が進みます。
1985年には4WD車も登場し、2004年のフルモデルチェンジを機に、ハイエースはビジネスパートナーとしてより一層の進化を遂げていきます。
現在では、バン、ワゴン、コミューター、バン特装車、バン特別仕様車、幼児バス、介護車両ウェルキャブというラインナップで展開しています。
ハイエースの活躍の場はグローバル。海外での需要は全販売台数の6割を占める(※2012年現在)海外市場での要求レベルは高く、100万kmを軽く超える走行や、乗員数20人超の積載など、過酷な現実がある。
世界中の過酷な道路状況を考慮し開発されているハイエース。
グローバルに活躍するハイエースの、4WDを支える仕組みとはどのような物なのでしょうか?
4WD(4輪駆動)-4つのタイヤの力で走るクルマ
雪道やオフロードが得意
基本的なポイントではありますが、4WDとは、自動車を走らせるための駆動方式の一つです。
4つのタイヤに動力を伝え、しっかり路面を捉えて走るため、路面の状態が悪い道路でも安定した走行が可能です。
ですが、道路は常に真っ直ぐでも良い状態でもありません。 4つのタイヤに駆動力を伝えることで生じる、4WDの問題を解消するために取り付けられている装置があります。
ディファレンシャルギア
◆ さどう‐はぐるま【差動歯車】
回転数の異なる二つの軸の歯車が駆動することにより、別の第3の回転を生む歯車機構。自動車の車輪駆動装置などに用いられ、カーブを曲がるときなど、円滑な回転を生む。ディファレンシャルギア。デフギア。デフ。
ハイエースの4WDには「センターデフ方式」の「フルタイム4WD」が使用されています。
◆ 安定した走りで、活躍するシーンを拡げる。4WD(フルタイム4輪駆動方式)
ビスカスカップリングを採用したセンターデフ方式のフルタイム4WDシステム。駆動力を効率良く配分し、滑りやすい路面での走行をサポートします。
※ オフロード走行やラリー走行などが目的ではなく、一般道での優れた走行安定性に寄与することを目的とした4WDです。
実際にはどのようなシステムなのでしょうか。
ビスカスカップリング付きセンターデフ方式
・前輪用ディファレンシャル
・後輪用ディファレンシャル
・センターデフ(前後輪回転吸収用ディファレンシャル)
の3つで構成された、駆動力の分配調整システムです。
こうして、4つのタイヤにそれぞれの動きをさせて駆動力を調整することで、4WDの安定走行を高めています。
専門的な解説をご覧になりたい方は、下記リンクのページをご覧ください。
ハイエースの4WD車には、「リアLSD」というメーカーオプションが用意されています。
「雪道でバックすると車が出しづらくなるので不要」という書き込みもちらほら見かける、ハイエースの「リアLSD」。 実際どんな装置なのか?
◆ LDS(リミテッド・スリップ・デフ)
差動制限型ディファレンシャル。文字通り、タイヤの空回りを防ぐ装置です。ビスカスカップリングもこのLSDに当たります。 先にご説明したセンターデフ方式の3つのディファレンシャルでは、簡単に言うと、片輪がぬかるみにはまると「完全に動けなくなってしまう」危険性も出てきます。
この「動けなくなってしまう」状況を回避するためにLDSが開発されました。 ハイエースでは後輪軸にこの装置を組み込むよう注文することが出来ます。
では実際のところハイエースの4WDにリアLSDは不要なのか? 結論から言うと、「有るに越したことはない!」 雪が深い所で乗る機会のある方は特に重宝して、「後から取り付けた」というユーザーもいらっしゃいます。
発注する部品ですから、別途32,400円かかりますが、後から取り付けるとなると、その5~6倍のお値段がかかるとのこと! 雪道や坂道、舗装されていない道路など、車体重量の大きいハイエースの4WDとはいえスリップの心配が大きい環境にお住まいの方は、やはり取り付けておいた方が良い部品です。
※ リアLSD イメージ図
悪路を走行するのに優れた4WDですが、実際に購入するとなると考慮するべき点があります。
4WDの欠点は「部品点数が多くなる」ということ!2WDの車両に比べると、
・車両価格が上がる
・燃費が悪い
・積載量が小さくなる
という点があります。 小回りも多少悪くなります。
4WD専用の部品が加わりますから、その分どうしても、コストの面や重量の面で負担が大きくなります。他にも、乾いた路面を高速走行すると故障する可能性があるという構造上の問題もあります。
ハイエースDX 3.0Lディーゼル
※ 画像は2WD
実際に、ハイエースDX、3人乗り、5ドア、3.0Lディーゼルエンジン、4速オートマチック、ロングバン・標準ボディ・標準ルーフ・標準フロアと、同じボディーで比較した場合、
・メーカー希望小売価格(※税込、2014年12月現在)
<2WD>2,709,257円
<4WD>3,015,771円
・燃料消費量 <2WD> 11.4km/L
<4WD> 11.0km/L
・積載量 <2WD> 1250kg
<4WD> 1000kg
・最小回転半径 <2WD> 5.0m
<4WD> 5.2m
と、足回りだけでもこれだけ差が出てきます。
ハイエースは、乗用車としても商用車としても進化してきた車です。
幅広い用途に合わせて車両のバリエーションも多彩であるため、どんなスタイルのハイエースを選ぶかに迷い、購入後に後悔される方もいらっしゃるようです。
トヨタの優れた技術で追及され、旧型と比べても、乗り心地も走行性能もさらに進化してはいます。ですが、どんな状態の道路を走行する機会が多いかはやはり人それぞれで、どんな足回りのハイエースを選ぶか、見極めはユーザー自身で行わなければなりません。
内装にこだわることもハイエースの楽しみ方の一つですが、長く付き合うためには、自身の生活環境に合わせて、ハイエースの持つ足回りの特性から車を選ぶことも失敗しないポイントの一つといえます。
■ベース車:ハイエース スーパーロング<ガソリン・4WD>
自分スタイルに仕上げてもらったキャンピングカーは、当然のように使い勝手は抜群です!ラインアップモデルもいいのですが、「みんなと同じでは物足りない!」と思う人もいるはずです。
悩みどころの多いハイエースですが、その分、生活を豊かに飾ってくれることも確か!
楽しい「カーライフ×ハイエース」を満喫するコツは、購入前に自身のライフスタイルを再確認し、どのように乗りこなすかをしっかりイメージすることです!
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