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自動車のタイヤ、接地面はハガキ1枚。今回は自動車のタイヤについて

自動車のタイヤは路面と唯一接するだけに、大変重要な役割を担っています。タイヤがなければ自動車は走ることも止まることも出来ないことはもちろん、安全や乗り心地にも重要な影響を与えます。今回は自動車のタイヤについて基本的中の基本の話をします。

自動車のタイヤ

自動車はたくさんの部品から出来ています。タイヤもその1つです。今回はタイヤの重要な役割を説明していきます。

自動車用タイヤの役割

タイヤは自動車と路面の唯一の接点。車体をしっかりと支えるのはもちろん、走る、曲がる、止まるという基本的な走行パターンをつかさどる重要な部品です。 タイヤの機能をきちっと把握して、安全で快適なドライブを実践しましょう。

それでは、自動車用タイヤの機能について紹介していきましょう。

自動車用タイヤの機能

タイヤには大きく4つの機能があります。

自動車の重量を支える! (荷重支持機能)

自動車用タイヤの役割

自動車の車体重量はもちろん、ドライバーや同乗者といった乗員、積み荷など、すべてをタイヤが支えています。相当な重さを支えるだけの能力(強度)がタイヤには備えられているのです。

走る!止まる! (駆動・制動機能)

自動車用タイヤの役割

自動車が走ったり、止まったりするには、エンジンなどからの駆動力やブレーキからの制動力を的確に路面に伝える必要があります。タイヤは発進や加速・減速、制動の性能に大きく関わっているのです。

方向を転換、維持する! (進路保持機能)

自動車用タイヤの役割

タイヤは、直進走行での安定感、カーブでのバランスとグリップといった、自動車がドライバーの意思通りに、しかも安全に走るための機能を有しています。

衝撃を吸収する! (緩衝機能)

自動車用タイヤの役割

タイヤは、走行時における路面の凹凸などからの衝撃を吸収・緩和します。空気やゴムの弾性がクッションの役割を果たすことで、自動車の快適な乗り心地に一役買っているのです。

このように重い自動車を支え、加速させたり、減速させたり、スムーズにコーナーを駆け抜け、どんな状況でも安全に、しかも音や振動を吸収しながら快適にドライブできるのはタイヤのおかげなのです。

自動車のタイヤ、接地面はハガキ1枚分

しかし路面とタイヤが接地している部分は大きめのハガキ一枚の面積なのです。タイヤの仕事はいかに重要で過酷なのか理解できますよね。

自動車用タイヤの種類

構造から見るタイヤの種類

タイヤ内にはカーカスと呼ばれる、ナイロンや鉄製の線材をゴムで覆った布のような構造があり、これがタイヤの基本的な骨格を構成しています。

このカーカスの線材の方向を横向きにタイヤの回転方向と直角に並べたタイヤがラジアルタイヤです。バイアスタイヤは、カーカスの線材の方向をタイヤの回転方向に対し斜めに配したものとなっています。

バイアスタイヤとラジアルタイヤ〔自動車用タイヤ〕

バイアスタイヤのほうが歴史が古く、乗り心地に優れますが、後に現れたラジアルタイヤのほうが、グリップ、耐久性、安定したハンドリング、燃費性とあらゆる性能が優れています。

タイヤ内部に空気を保持する構造によっては、チューブレスタイヤとチューブ付きタイヤに分けられます。

チューブレスタイヤとチューブ付タイヤ〔自動車用タイヤ〕

チューブレスタイヤは、タイヤ内部に「インナーライナー」というゴムシートが貼付けられています。 これがチューブの役割りを果たし空気漏れを防いでいるため、チューブが必要ないのです。

用途別、トレッド別

モータースポーツ用、RV用、トラック・バス用、建設車両用と目的によっても分類され、直接路面に接する部分のトレッドというデザインも、排水性能や駆動性能、静動性などの機能によって様々なパターンがあります。

トレッドパターン〔自動車用タイヤ〕

その他にも、スペースセイバータイヤ(応急用タイヤの一種で使わない時は空気を抜いて折りたたむことができる)やスリックタイヤ(溝がないので接地面積が広く、乾燥路面では優れたグリップ性能を発揮するレーシングカー用のタイヤ)、ランフラットタイヤ(パンクしてもある程度の距離を安全に走行できるタイヤ)なども。

ランフラットタイヤ〔自動車用タイヤ〕

性能から見る種類

ドライ性能・ウェット性能、静粛性、乗り心地…とタイヤを選ぶうえで重視したいポイントはいろいろあります。「とにかく乗り心地を良くしたい」「乗り心地よりもカーブなどでの安定感を重視する」…など求めるポイントによって適したタイヤも異なります。

乗り心地・快適性を重視するなら、プレミアムタイヤ。ハンドリングと乗り心地のバランスがとれた高性能タイヤです。

プレミアムタイヤ〔自動車用タイヤ〕

運動性能を重視するならスポーツタイヤ。グリップなどの運動性能に重点がおかれた高性能タイヤです。半面、すり減りやすいです。

スポーツタイヤ〔自動車用タイヤ〕

価格を重視するなら省エネ・スタンダードタイヤ。乗り心地や安定性など平均的な性能を持ちます。中には安価で摩耗しやすく、早く減るものもあります。

スタンダードタイヤ〔自動車用タイヤ〕

タイヤサイズ、表示の見方

タイヤのサイドウォールには、メーカー・ブランド名やタイヤサイズの他、様々な情報が記載されています。 規格に従っているものの他、メーカー独自で表示しているものもあります。

タイヤサイズ、表示の見方

サイドウォールの表示

サイドウォールの表示例〔自動車のタイヤ〕

表示項目の例
(1)製造メーカー名(または商標名)、(2)タイヤの名称(またはニックネーム)、(3)タイヤサイズ、(4)製造国名、(5)工場コード、セリアル番号(例:U2 X1201)、(6)モールドNO.、(7)スリップサインの位置(例:△)、(8)ラジアルタイヤの場合:ラジアル表示(RADIAL)、(9)チューブレスタイヤの場合:チューブレス表示(TUBELESS)

サイズ表示について

タイヤサイズには、以下のような情報が含まれています。また、表示例にはいくつかのパターンがあります。

a:タイヤの幅の呼称(mm)
b:偏平率(%)
c:ラジアル構造
d:リム径の呼称(インチ)
e:ロードインデックス(LI):単輪
f:ロードインデックス(LI):複輪
g:速度記号
h:タイヤの外径(インチ)
i:タイヤ幅の呼称(インチ)
j:タイヤのカーカス強度(プライレイティング)

製造年週について

タイヤの製造年週

2000年以降の製造番号では、下4桁(例0116)の数字で製造年週を示しています。
最初の2桁の数字01は週(1週)を、最後の2桁の数字16は年(2016年)を意味します。

まとめ

自動車用タイヤについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。言い尽くされた言葉ですが「タイヤは命を乗せて走っています」。是非タイヤの知識を深め、安全で快適なドライブを楽しんでください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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