日本にミニバンブームを巻き起こしたシボレーのアストロの魅力とは?
2015/12/22
amunejia
シボレー・ベルエアは1950年代アメリカの高級化時代に誕生しました。時代に合った高級感のある内装・外装ともに素敵です。コレクターから傑作とも言われています。インパクトがありつつ洗練されたデザインのシボレー・ベルエアを紹介します!
1957 シボレー・ベルエア
スタイリングの黄金時代に誕生した、一度見たら忘れられないデザインのシボレー・ベルエア。
独特のテールフィンも特徴です。
そんなシボレー・ベルエアを、人気の高い初代を中心に詳しく紹介したいと思います!
シボレー・ベルエア シボレーのロゴ
シボレー・ベルエアは、主に1953年から1975年まで生産された車です。
1976年以降はカナダに生産の拠点を移し、1981年まで生産されました。
ベルエアは1950年にシボレーの最上グレードとして登場しました。1958年にインパラに最上グレードの座を譲るまでの間のモデルが人気が高いようです。
1950シボレーStylelineデラックスベルエア
1953年からとの記述が見られますが、一応ベルエアの名がついて売られた車は1950年からと言っても良いようです。
フロントウィンドウが2分割なのが特徴です。
シボレー・ベルエア 1950
ルーフとボディーが別々の色に塗り分けられた2トーンペイント。
2ドアピラーレスハードトップボディで、インテリアはレザーとファブリックが用いられた高級感あふれるデザイン。
オートマの先駆け「パワーグライド」の2速ATがオプションに登場したのも1950年です。
シボレー・ベルエア 1953
初代ベルエアの第2世代に当たる1953年のフルモデルチェンジ。
フロントウィンドウが2分割からワンピースとなりました。
グレードも2ドアハードトップに加えて、2ドアセダンと4ドアセダン、コンパーチブルも追加されました。
また、オプションにパワーステアリングも登場しています。
シボレー・ベルエアと言うとこの時代のモデルが有名なのではないでしょうか。
人気も高く中古市場でも手入れされた綺麗な車体が多いようです。
この頃は毎年改良され、ボディサイドをはじめフロントやリアのクローム部分も存在感を増していきます
アメリカ車をイメージする時に、シボレー・ベルエアのようなデザインを連想される方も多い事でしょう。
この年代に生産されたシボレーの車は「トライシェビー」と呼ばれています。
「シェビー」とはシボレーの略称で、フランス語が由来の「シボレー」は英語圏では発音しづらかった為、略称が付いたと言われています。
シボレー・ベルエア 1955
トライシェビーの中でも、1955年型はシンプルなデザインで人気が高いそうです。
ボンネット部分のエンジンフードのふくらみが無くなり、低くて幅の広い形になりました。
1955年から直列6気筒エンジンに加え、オプションでOHV-V8気筒エンジンが登場しました。
新しく開発されたV8エンジンは4400回転162馬力の物と、4バレルキャブレター・デュアルエグゾーストを着けたタイプで、こちらは4600回転180馬力の物でした。
そしてポンツーン(箱舟)ボディと呼ばれる新しいタイプのボディーが採用されています。
リアタイヤ部分のフェンダーがボディーと一体化しているのが特徴です。
この年のシボレーは生産台数が急増していますが、約180万台のうちベルエアは三分の一に迫る約58万台生産されました。
シボレー・ベルエア 1956
ボディーサイドのクロームが、フロントからテールまで美しいラインでつながります。
この型より、フロントグリルの横幅も広くなりました。
エンジン出力は6気筒が140馬力、V8が225馬力となりました。
静止状態から時速100キロになるまでの加速性能も10秒を記録し、評価の高い車となりました。
シボレー・ベルエア 1957 レッド
ボディサイド後方のデザインが特徴的。
この時代の車の中でも傑作と言われるほど、全体のバランスが良い洗練されたデザインで、
派手さもありつつ、上品で高級な印象です。
1957年アメリカでは、最高出力がどこまで上がるかの競争が加速し始めていました。
シボレーは新たなV8エンジンを開発し、最高出力を6200回転、283馬力まで高めています。
この時期のアメリカ車の特徴として、変わった物を含む多彩なオプションがあります。
この年のシボレー・ベルエアも50を超えるアイテムがあり、その中でも変わった物を挙げると
小さい容器、コンパスや櫛、吸引式灰皿や自動除氷ワイパーなどがありました。
シボレー・ベルエア 内装
赤×黒でお洒落です。
シボレーは1958年にパッセンジャーカー(セダン型のいわゆる乗用車)をフルモデルチェンジします。
ボディーの幅も広く大きくなり、4灯式ヘッドライトが導入され、テールフィンも大型化されます。
シボレー・ベルエア 1958
この年シボレー・ベルエアにスペシャルパッケージの「インパラ・スポーツ・パッケージ」が設定されました。
シボレー・ベルエア 1959
ヘッドライト上のまつげのような部分は無くなり、角ばったデザインになりました。
1958年にベルエア内の最上級グレードだったインパラが、1959年にはベルエアから独立して「最上級モデル」となります。
それに伴いベルエアは中級モデルに格下げされます。
シボレー・ベルエア 1959 テール
テールのデザインも、テールライトの形やテールフィンが水平になるなど、大きく変わります。
ロケットのようにも見えます。
シボレー・ベルエア 1961
大きなテールフィンではなくなりますが、テールフィンの名残を残したデザインになります。
1960年代後半、シボレー・ベルエアはたくさんの車を所有する会社などが主な販売先でした。
もちろん、シンプルなデザインを好む個人ユーザーにも販売されています。
シボレー・ベルエア セダン 1966
シボレー・ベルエア 2ドア 1968
1972年にベルエアよりも下のグレードだったビスケインが生産終了になります。
それに伴い、登場時は最高級だったベルエアはシボレーの最廉価モデルに格下げされてしまいます。
そして1975年アメリカでベルエアの生産が終了し、シボレーカナダ支部では1981年までベルエアが生産され、ベルエアの名前が消失してしまいます。
シボレー・ベルエア 1975 シカゴ警察
シボレー・ベルエアは日本の中古市場では一体いくら位するのでしょうか。
シボレー・ベルエア 1957 ブラック
1954年型シボレー・ベルエアは約500万円で売られています。
人気も高く、市場に出ている数も他の年代の物より多い1957年型シボレー・ベルエアは、
約350万円~1400万円を超える車体も売られていました!
人気が高いだけあってプレミア価格ですね!
1957年型シボレー・ベルエアは、その洗練されたデザインから車以外の物にもなっています。
調べていて見つけた物をいくつか紹介したいと思います!
ベルエアのようなトライク
シボレー・ベルエアのデザインをトライクに取り入れたようです。
色は独特なレッド!完成度が高くて格好良いですね!
シボレー・ベルエア 1957 テーブル フロント
小さめのテーブルのようです。
シボレー・ベルエア 1957 テーブル テール
ひとつのテーブルにフロントとテールのデザイン両方が再現されています!
シボレー・ベルエア 1957 ソファー
パーツ(クロームパーツと思われます)は本物の新品を使用して、ボディーはFRPで作られているそうです。
シボレー・ベルエア 1957風テーブル
ソファー
上の写真のテーブルとセットのようですが、テールはシボレー・ベルエアではなく、キャデラック風です。
実際のシボレー・ベルエアよりは安価で購入できるので、お店のインテリアにも良いですね。
自宅にこんなソファーやテーブルがあったら、お家に来たお客さんもきっと驚きます!
アメリカンショースター AS-57 ブラック
アメリカンショースターというギターカスタムショップが作った、シボレー・ベルエアをモデルにしたギターとベースがあります。
シボレーとライセンス契約をし、1957年型ベルエアのテールフィンからデザインされています。
海外だけでなく、日本のギタリストやベーシストも所有しているとの情報を見かけます。
ライブやテレビ出演時も目立ちますね!
ボディーカラーはベルエア同様、ブラックとレッドとライトブルーグリーンが有り、ノブやアーム操作でテールランプが光ります。
シボレー・ベルエア 1975 ブラック テール
筆者はベルエアをモデルにデザインされたギターを、本家である車のベルエアよりも先に知っていました。
コルベットやカマロに比べると、ベルエアは正直マイナーなモデルだと思っていましたが、
アメ車ファンやコレクターの方からすればアメ車の中でも1、2を争う傑作だったのですね。
ベルエア様、大変失礼を致しました!
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