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トルクとは?馬力って?その関係について解説していきます!

車のカタログなどでエンジンの性能を表す項目に「トルク」や「馬力」などが書いてあるのを見たことをある人も多いでしょう。ではこのトルクと馬力の間にはどんな関係があるのか知っているでしょうか?今回はトルクと馬力、そしてその関係について解説します!

はじめに

自動車のカタログの主要諸元に、

エンジン最高出力 (kW(PS)/rpm)  96(131)/7,000
エンジン最大トルク (N・m(kgf・m)/rpm)  150(15.3)/4,800

などと書いてあるのを見たことがあると思います。(数値は例です。)

どちらもエンジンの性能を表す要素ですが、トルクと馬力について感覚的になんとなく分かっていても詳しくは理解していないという人も多いでしょう。

そこで今回は、トルクと馬力、そしてその2つの関係について解説します。
まずはトルクについて見ていきましょう。

トルクとは

トルクとはどんな力を表すものなのでしょうか?

トルクはモーメント!

トルクとは、ねじりの強さのことでねじりモーメントなどと呼ばれます。モーメントは(力)×(距離)で求められるので、トルクも(軸からの距離)×(力)で求められ、単位は〔N・m〕または〔kgf・m〕となります。単位からもわかるようにトルクはforce(力)なのです。

つまり車においてトルクとは、「タイヤを回そうとする力」を表します。トルクが強ければ発進時や上り坂で力強さを発揮し、スイスイ進んでいきます。またトルクは、最高速度までの到達時間に関係します。

トルクについて例を挙げてみましょう。2人でそれぞれバットの太いところと細いところを持って、同時に逆方向に回転させると、太いところを持っている方が簡単に回せることがわかると思います。これは、太いところの方が軸からの距離が長いため、同じ力でもトルクが大きくなるからなのです。

トルクは距離×力で表されます。

なんとなくトルクについて理解していただけたでしょうか?
次は馬力についてです。

馬力とは

馬力とは、「単位時間でどれだけの仕事が行われるか」を表した物理量で〔kW〕や〔PS〕で表されます。元は、読んで字のごとく馬一頭が出せる仕事率を表したものでした。
注意しなければならないのは、馬力は継続的な仕事を基準にしているため、1馬力が馬の最高出力を表すわけではないということです。つまり馬力はpower(能力)を表しているのです。
また、馬力はその車の最高速度に関係しています。

馬力には種類がある!?

馬力にはいくつか種類があり、有名なのは英馬力(HP)と仏馬力(PS)です。
英馬力は、「1秒間につき550重量ポンド (lbf) の重量を1フィート (ft) 動かすときの仕事率」を基に換算されており、ワットで表すと約745.7ワットです。
一方、仏馬力はメートル法に基づいて「1秒間につき75重量キログラム (kgf) の重量を1メートル動かすときの仕事率」という考え方が基になっており、ワットで表すと約735.5ワットです。

つまり英馬力は仏馬力より大きくなっているため、海外の自動車のカタログなどを見るときはどちらの馬力なのかに注意しなければなりません。

馬力には種類があるようですが、日本の車会社では仏馬力を使うことが多いようです。

トルクと馬力の関係って?

ここまでトルクと馬力についてそれぞれ見てきましたが、なんとなく理解できたでしょうか?
ここでは、トルクと馬力にどんな関係があるのかについて見ていきましょう。

馬力とトルクの関係は、「馬力=トルク×回転数/716」という式で表されます。
716という数字は、「馬力=トルク×回転数×2π÷60秒÷75kg」の(2π÷60÷75)を計算した数値です。

トルクと馬力の関係式からも分かるように、最大馬力の回転数は必ずしも最大トルクを発揮する回転数ではありません。
どの回転数で最大馬力を発揮するかは、そのエンジンに依るのです。

おわりに

トルクと馬力とその関係について見てきましたがいかがだったでしょうか?
トルクと馬力について、なんとなく理解していただけたら幸いです。

ここまで読んでいただいてありがとうございました!

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