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日産のエンジンの歴史を見てみよう!ダットサンから現在まで!

1933年の創業以来、日本の自動車産業を引っ張ってきた日産自動車ですが、今回はその日産自動車が開発・研究してきた色々なエンジンについて調べてみました。日産のエンジンがどのように進化してきたのか、時代を追って紹介していきます!

日産自動車について

日産自動車のルーツは、快進社自働車工場にあります。快進社自働車工場はのちにダット自動車商会となり、ダット自動車製造と合併しました。そして戸畑鋳物の傘下となったダット自動車製造が1934年に日本産業の100%出資となったため社名を変更し、日産自動車となりました。ちなみにダットとは快進社に出資した田健治郎・青山禄郎・竹内明太郎の3氏のイニシャルから名付けられたものです。
現在の日産自動車には、NISSANブランドの他に米国、カナダ、ロシア、中東、韓国などで展開しているINFINITIという高級車ブランドもあります。

ダットサン時代から現在まで、日産のエンジンについて見ていきましょう。
まずは乗用車用エンジンです!

日産の乗用車用エンジン

7型

ダット自動車製造によって開発されたエンジンをルーツに持ち、1935年に日産が量産したダットサンに搭載されたエンジンです。

水冷直列4気筒サイドバルブ式
排気量:722cc
圧縮比:5.2
ボア(内径):55mm
ストローク:76mm

NB型

このエンジンは、1936年にアメリカのグラハムページ社から技術を学び、生産された大型エンジンの改良型です。

水冷直列6気筒サイドバルブ式
排気量:3,670cc
圧縮比:6.8
ボア(内径):82.5mm
ストローク:114.3mm

C型

日産自動車は、第二次世界大戦による技術の遅れを取り戻すために、1953年にイギリスのオースチン社と技術提携を結びました。このエンジンはその技術を生かして開発されたOHV(オーバーヘッドバルブ)式エンジンです。

水冷直列4気筒オーバーヘッドバルブ式
排気量:988cc
圧縮比:7.0
ボア(内径):73mm
ストローク:59mm

A10型

このエンジンは高出力と低燃費を両立させ、初代サニーに搭載されたエンジンです。

水冷直列4気筒オーバーヘッドバルブ式
排気量:988cc
圧縮比:8.5
ボア(内径):73mm
ストローク:59mm

G7型

このエンジンは1960年初頭にラインナップの高級化を図るために開発されたエンジンです。国内で初めてSOHC(シングルオーバーヘッドカム)式を採用しています。

水冷直列6気筒シングルオーバーヘッドカム式
排気量:1,988cc
圧縮比:8.5
ボア(内径):75mm
ストローク:75mm

U20型

このエンジンは、ダットサンロードスター(フェアレディ)のパワーアップのために開発されたエンジンです。

水冷直列4気筒シングルオーバーヘッドカム式
排気量:1,982cc
圧縮比:9.5
ボア(内径):87.2mm
ストローク:83.0mm

CD20型

1982年にFF(フロントエンジン・フロントドライブ)車に搭載できる小型のディーゼルエンジンとして開発され、サニーやセレナなど様々な車種に搭載されました。

水冷直列4気筒シングルオーバーヘッドカムディーゼルエンジン
排気量:1,974cc
圧縮比:22.2
ボア(内径):84.5mm
ストローク:88.0mm

VG30DETT型

このエンジンは、1983年に日本初のV型6気筒エンジンとして開発され、最高出力280馬力を誇りました。

水冷V型6気筒ダブルオーバーヘッドカム式
排気量:2,960cc
圧縮比:8.5
ボア(内径):87.0mm
ストローク:63.0mm

RB26DETT型

1989年にR32型スカイラインGT-R用に開発された高性能エンジンで、R34型までの3代にわたって搭載されました。

水冷直列6気筒ダブルオーバーヘッドカム式ツインターボ
排気量:2,568cc
圧縮比:8.5
ボア(内径):86.0mm
ストローク:73.7mm

ダット自動車製造から日産自動車まで様々なエンジンがありましたね。
時代とともにエンジンも進化してきているようです。

日産のレース用エンジン

GR7B

このエンジンは、1964年開催の第2回日本グランプリGT-Ⅱレースで勝つために開発され、日産スカイラインGTに搭載されたものです。

水冷直列6気筒
排気量:1,988cc
ボア(内径):75.0mm
ストローク:75.0mm

GR7B'

このエンジンは1966年に開催された第3回日本グランプリのツーリングカーレースに出場した日産スカイラインGTに搭載する目的でGR7Bを改造したものです。

水冷直列6気筒
排気量:1,988cc
ボア(内径):75.0mm
ストローク:75.0mm

VRH35Z型

ル・マン24時間レース用に開発されたレーシングエンジンです。1990年のル・マンでは5位入賞、92年のデイトナでは見事優勝しました。

水冷V型8気筒ツインターボ
排気量:3,496cc

VRT35型

1992年に世界スポーツカー選手権用に開発されたレーシングエンジンです。

水冷V型12気筒
排気量:3,499cc

VRH50A型

1999年ル・マンに出場するR391型用に開発されたエンジンです。

水冷V型8気筒
排気量:4,997cc

VRH34B

このエンジンは2011年シーズンのスーパーGT用に開発されたもので、日産GTRに登載され実戦で使用されました。

水冷V型8気筒
排気量:3,396cc
ボア(内径):93.0mm
ストローク:62.5mm

現在の日産エンジン

VR38DETT型

このエンジンは日産GT−R専用で3.8リットル水冷V型6気筒ツインターボエンジンです。

排気量:3,799cc
圧縮比:9.0
ボア(内径):95.5mm
ストローク:88.4mm

VQ37VHR型

このエンジンは2007年に発表されたインフィニティG37クーペ(スカイライン・クーペ)向けに開発されたV型6気筒エンジンです。連続可変バルブリフト機構を搭載しておりエンジン回転数やアクセル開度によって最適な吸気を行うことができます。

排気量:3,696cc
圧縮比:11.0
ボア(内径):95.5mm
ストローク:86.0mm

MR20DD型

このエンジンは日産セレナに搭載されている軽量でコンパクトな直列4気筒エンジンです。

排気量:1,997cc
圧縮比:11.2
ボア(内径):84.0mm
ストローク:90.1mm

HR12DDR型

このエンジンは日産ノートに搭載されているエンジンで、排気量は1.2リットルでありながら燃焼室に燃料を直接噴射して燃焼を安定させる直噴システムとスーパーチャージャーを採用しているため力強さと低燃費を両立しています。

排気量:1,198cc
圧縮比:12.0
ボア(内径):78.0mm
ストローク:83.6mm

M9R型

このエンジンは日産とルノーが共同開発した直列4気筒のディーゼルエンジンです。日産エクストレールに搭載されています。

排気量:1,985cc
圧縮比:15.6
ボア(内径):84.0mm
ストローク:90.0mm

現在でも日産のエンジンの性能の進化は続いているようです。

おわりに

今回は、日産自動車の様々なエンジンについて見てきました。いかがでしたか?
もっと日産のエンジンについて知りたい!エンジンを見てみたい!という方は、ぜひ日産自動車横浜工場のゲストホール内にある日産エンジンミュージアムに足を運んでみてください!

詳しい情報は↓をご覧ください。

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