日本が生んだGT-R!海外ライバル車との価格勝負 どちらに軍配が...?!
2015/09/25
maedajack
1995年1月にR33 GT-Rは発売されました。ローレルと共通の車台で大きく重くなったボディのため一部のファンには不評だったようです。しかし、実はR32 GT-RよりもR33 GT-Rは格段に進化し早くなっていたのです!!
R33 GT-R
1993年8月に発売されたR33スカイラインの1年5ヶ月後の1995年1月にR33 GT-Rは発売されました。
16年ぶりに復活したGT-R、R32 GT-Rは大変好評でした。レースでも日本ツーリングカー選手権において1990年~1993年の4シーズン29戦の全てに勝利する偉業を成し遂げました。
日産社内では「R32 GT-Rを超えるクルマは中々作れない」「R33にGT-Rは必要無い」といった意見があったようです。
「GT-Rは10年に一つでいい」などとする意見もある中、GT-Rの進化を途絶えさせないようにするべくGT-Rの開発者達は、GT-Rにはまだまだ伸びしろがあるのだと証明するため、R32 GT-R Vスペックが企画開発され、R33 GT-Rの先行実験車によってGT-Rの名に恥じない性能を示したのです。
R33 GT-Rを開発するにあたって、R32 GT-R以上のクルマが出来るのだと証明したことにより、R33 GT-Rの開発を進めることが出来たそうです。
それではR32 GT-RからR33 GT-Rは、どのように進化したのか
エンジン、シャシーなど、具体的なスペックを見てみましょう!
R33 GT-Rのエンジン RB26DETT
直列6気筒DOHC24バルブ ツインターボ
排気量:2,568cc
最高出力:280ps/6,800rpm
最大トルク:37.5kgf·m/4,400rpm
最高出力は自主規制のため280psとR32 GT-Rの時と変わりませんが、ターボの過給圧を0.75kg/cm²から約0.84kg/cm²と上げた結果、最大トルクが36.00kgf·m/4,400rpmから37.50kgf·m/4,400rpmに上昇しました。
エンジンコントロールユニットを8ビットから18ビットにして、より精密なエンジン出力制御を可能にしました。
R33 GT-RのATTESA E-TS PRO システム図
後輪駆動を基本として、必要に応じて前輪にもトルク配分する日産のトルクスプリット四輪駆動システム
R33 GT-Rではトルクスプリット四輪駆動システムとアクティブLSDを組み合わせたATTESA E-TS PROへと進化しています。
R33 GT-Rの電動SUPER HICAS
日産の四輪操舵システム
油圧機構により制御されていたSUPER HICASから、より簡素なシステムの電動アクチュエーターへと変更されました。
R33 GT-Rの可変式リアウイング
R33 GT-RのリアウイングをチェックするR33スカイライン開発責任者の渡邉衡三氏。
空気抵抗係数もR32 GT-RのCd値0.40からR33 GT-RではCd値0.35へと改善されました。
高速走行時の安定性向上でダウンフォースの効果を調節するために可変式リアウイングが採用されました。
R33 GT-Rは、1995年から全日本GT選手権に参戦、またルマン24時間レースにも参戦しました。
ペンズオイル ニスモGT-R
1998年にペンズオイル ニスモGT-RでGT1クラスの年間チャンピオンに輝きました。
NISMO GT-R LM ルマン仕様
ル・マン24時間レースには1995年と1996年にGT1カテゴリーで参戦し、1995年が総合10位、クラス5位、1996年が総合15位、クラス10位、でした。
1995年 第63回ル・マン24時間レース
10位(予選34位)22ニスモGT-R LM R33 福山英朗/近藤真彦/粕谷俊二 271周
1996年 第64回ル・マン24時間レース
15位(予選29位)23ニスモGT-R LM R33 長谷見昌弘/星野一義/鈴木利男 307周
R33 GT-R
R33 GT-R 新車時の価格を見てみましょう!
GT-R 4,885,000円
GT-R Vスペック 5,390,000円
GT-R LMリミテッド 4,998,000円
GT-R VスペックLMリミテッド 5,503,000円
では、現在の中古車価格はどのようになっているでしょうか
21年前のモデルですが、
フルレストアされた480万円台のものから130万円台のものまであるようです。
R33 GT-R
ホイールベースが延長されボディサイズもアップされたため「不人気」のレッテルを貼られてしまったR33 GT-Rですが、前モデルのR32 GT-Rの欠点であったフロントヘビーによるアンダーステアを解消し、ボディ剛性を高めてエンジン、シャシーをブラッシュアップしたことにより、ニュルブルクリンクでのラップタイムをR32 GT-Rよりも21秒縮めることに成功しました。
GT-Rの進化を止めてはならないと開発者達の思いを具現化したR33 GT-Rは
GT-Rの名に恥じないクルマであると言えるのではないでしょうか
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