日産 ラシーンのカスタム事情!現在でも根強い人気を誇る訳は?
2015/09/23
percydesuyo
ハドソンが造っていたホーネットの代表格『ホーネット・コモドール・カスタム』。ディズニーのカーズでもお馴染の“ドックハドソン”の元になった車種です。ハドソン・ホーネット・コモドール・カスタムについて調べました。ご覧ください・・・
『ホーネット』とは、デトロイトにあった「ハドソン・モーター・カー・カンパニーが、1951年から1954年に製造していた乗用車の『ハドソン・ホーネット』のことです。
1951年 ハドソンホーネット
ハドソン合併後の後継企業であるアメリカン・モーターズ・コーポレーション(AMC)でも、1955年から1957年までハドソンブランドを継続して「ホーネット」を製造していました。
ハドソンコモドールカスタム
第一世代のハドソン・ホーネットは,機能的な「ステップダウン("step-down")」デザインの車体構造を特徴としていました。
これはフロアパンをフレームよりも低い位置に設置したもので、当時の他の車両と比べ低重心なシャシーとなり、ハンドリングに優れ、レース用のベース車両としても好まれたのでした。
ホーネットの低く構えた外観は独特の流線型スタイリングのため、より強調されました。
ホーネットはこの独特な低い外観と滑らかなハンドリングによって、購入者の多くから個性的な自動車と認められていました。
しかし、大手メーカーの攻勢に押された結果、第二世代のハドソン・ホーネットはスタイル変更でナッシュのバッジエンジニアリング車となったのでした。
因みに「ナッシュ」とは、ビュイックとGMの社長を歴任したチャールズ・W・ナッシュが1917年から1938年まで経営していたナッシュ・モーターズの事で、「バッジエンジニアリング車」とは、商品名やエンブレム、いわゆる車名やブランド名のバッジを変えて販売する手法のことで、兄弟車・姉妹車を別の販売網で売るために使われる販売方法のことです。
ハドソンコモドールカスタム
1951年式ホーネットでは、既にハドソンが1948年式コモドールで採用した「ステップダウン」デザインを踏襲して採用していました。
≪1949 ハドソン・コモドール≫
この構造は、ボディとフレームを一体構造とした、一種のビルドインフレーム型のユニットコンストラクション方式で、フレーム上にフロアパンを載せるのではなく、フレームレール間にフロアパンを埋め込んでいました。
このためこのタイプの構造を持つハドソンの乗車時には、一歩階段を下りる(ステップダウン)ように乗りこんだのが、命名の由来であるとされています。
ステップダウンシャシーの低重心構造は、機能的かつスタイリッシュでもありました。
ハンドリングが向上しただけでなく、乗員6人が低い着座位置でゆとりのある贅沢な乗り心地を味わえました。ボディには後輪ホイルアーチがなく、後輪はボディ外板で覆われて、低く構えた外観を強調していました。
ホーネットのラインナップにはセダン、クラブクーペ、コンバーティブルとハリウッドハードトップクーペの4種類がありました。
ハドソン・ホーネット -Hollywood 2-door
ホーネットはすべてハドソンの高圧縮ストレートシックス"H-145"エンジンを搭載していました。
Lヘッドデザインの排気量308 cu in (5 L)は当時、乗用車用としては「世界最大排気量の6気筒エンジン」だったのです。
左は、当時のパンフレットです。
前述したように、ホーネットは最後の3年間は、ハドソンの合併でアメリカンモーターズコーポレーション(AMC)の製品として販売されました。
1954年以降、ハドソンのデトロイト製造施設は閉鎖され、ナッシュのウィスコンシン工場で製造合理化が図られ、すべてナッシュの上級モデルをベースにハドソン独自の外装を与えたものになってしまいました。
1950年代中期近くになると、ノッチバック型の3ボックススタイルが市場の主流を占めるようになり、AMCもまたそのトレンドに従わざるを得なくなっていきました。
1955年にはハドソンは保守的なスタイルのクーペ、セダン、ハードトップが作られ、コンバーチブルはラインナップから消えたのでした。
特筆すべきは、初めてホーネットにV8エンジンが搭載されたことでありますが、この時代のアメリカ製中級車でのV8エンジン普及状況を考えれば、遅きに失した感があります。
1957ハドソン ホーネットSeries 80 セダン
Hudson Hornet sedan
1957年では、歴史あるハドソンの車名はホーネットのスーパーとカスタムへの使用に限定され、4ドアセダンと2ドア「ハリウッド」ハードトップがありました。
カスタムモデルには5つの三色配色が使われたりと、飾りが多く使われました。
『ハドソン・ホーネット』の生産台数は4万3656台で、ハドソンの生産台数13万1905台の33%を占めていました。
そしてホーネットはやがてストックカーレースで無敵の強さを発揮するんです。
ハドソンはスポーツカーレースに参戦した初の自動車メーカーでもあります。
ホーネットは、ストックカーがボディ外見だけを市販モデル風に取り繕ってレーシングシャーシに載せた代物でなく、真の「在庫(ストック)の市販車」だった純粋な時代の1950年代初期に、ストックカーレースで主役でした。ハドソンならではの低重心で流麗なボディは、レースフィールドでその優位性を存分に発揮しました。
AMCの傘下に入ったあとの、ストックカーレースでの実績を積極的に宣伝した広告によると、1952年には55のイベントにおいて47回優勝してUSチャンピオンを獲得。
1953年には66レースで46回優勝してUSチャンピオンを獲得。
1954年は現在までに20レースのうち13回1位を獲得しているとあります。
一般ラグジュアリー仕様の自動車としてはすばらしい結果を残したと言えるでしょう!
本筋からはちょっと逸れますが、これまでのハドソンの広告にはイラストが用いられてきました。
中でも、大変目立つのが、左に示します1950年型ハドソンを紹介するカタログの表紙です。
ハドソン・ホーネット・コモドールの名前がハドソン・ホーネット・カスタム・コモドールに変更され、スーパーシリーズに加えて若干コンパクトな廉価版のハドソン・ホーネット・ペースメーカーシリーズが追加設定された頃のものです。
ハドソン・ホーネット・ペースメーカーは1949年11月に発表されましたが、ハドソン・ホーネット・コモドール(価格2257~2893ドル)とハドソン・ホーネット・スーパー(価格2068~2629ドル)は遅れて1950年2月に発表されています。
表紙のクルマはハドソン・ホーネット・カスタム・コモドールセダンで、フロントグリルの形状変更とサイドモールディングが追加され、サイドモールディング先端には「Commodore 6または8」のネームプレートが付けられました。
しかしながら、この年のハドソンの生産台数は12万1408台、ブランド別順位は13位で、シェアは約1.8%に激減していました。
ここでは、ホーネット・コモドール、ホーネット・カスタム各車の当時の新車価格を調べてみます。
まずホーネットの先輩からですが、1948年型ハドソンの車種であるコモドールとスーパーからです。
コモドールは、左記の当時のカタログでは左側3台ですが、その価格は2374~3138ドルでした。
一方スーパーは、左記のカタログでは右側の車種ですが、その価格は2069~2343ドルでした。
1950年になると、ハドソンはコモドールの名前をカスタム・コモドールに変更しました。
左のカタログはカスタム・コモドールを紹介する当時のものです。
価格としては、カスタム・コモドールが廉価車種で価格2257からカスタム・コモドール高級車種で2893ドルでした。
スーパーでは、価格2068~2629ドルとなっていました。
前項で、『コモドール』や『カスタム』の当時の価格が分かりました。
しかしそれが今の物価にして、高いのかお得な価格なのか実感がわきません。
そこで、今の物価に換算してみたいと思います。
そのためには、当時価格が1万円だった物が、現在は何円ぐらいなのかということから、大体の価格を見てみることにします。
好都合にも、企業物価および消費者物価の戦前基準指数が一つの参考材料になります。
(1) 企業物価指数 735.4 ÷ 246.8 = 2.98倍
(平成26年)(1950年)
(2) 消費者物価指数(東京都区部) 1,786.1÷ 219.9 = 8.12倍
(平成26年)(1950年)
企業物価の戦前基準指数を見ると、平成26年の物価は1950年の約2.98倍なので、1950年の価格1万円は平成26年の価格約2.98万円に相当する計算になります。
また、消費者物価では約8.12倍なので、価格約8.12万円に相当するという計算になります。
前述したとおり、カスタムコモドールの新車価格が2257~2893ドル、スーパーでは2068~2629ドルという新車価格でした。
従って、現在の価格にしてカスタムコモドールの廉価車種は26.9万円。
カスタムコモドールの高級車種は34.4万円ということになります。
スーパーでは、廉価車種が24.6万円。高級車種が31.3万円となります。
それを換算すると、
カスタムコモドールの廉価車種は企業物価指数換算で 26.9万円 × 2.98倍 = 80.2万円
消費者物価指数換算で 26.9万円 × 8.12倍 = 218.4万円
カスタムコモドールの高級車種は企業物価指数換算で 34.4万円 × 2.98倍 = 102.5万円
消費者物価指数換算で 34.4万円 × 8.12倍 = 279.3万円
スーパーの廉価車種は企業物価指数換算で 24.6万円 × 2.98倍 = 73.3万円
消費者物価指数換算で 24.6万円 × 8.12倍 = 199.8万円
スーパーの高級車種は企業物価指数換算で 31.3万円 × 2.98倍 = 93.3万円
消費者物価指数換算で 31.3万円 × 8.12倍 = 254.2万円
ということになります。
要約すると、1950年のハドソン・ホーネット・カスタム・コモドールを今買うと、80.2~279.3万円。
ハドソン・ホーネット・スーパーを今買うと、73.3~254.2万円であることが分かりました。
中古車価格はどうかと思い、国内の中古車価格掲載サイトを調べましたが、なかなか掲載されていません。偶然にもカスタムではないのですが見付けられたものがありますので紹介します。
≪Lot #1049 1949 HUDSON COMMODORE 8 4 DOOR SEDAN≫
●Auction: Scottsdale 2014
●Reserve: NO RESERVE
●Status: Sold
●Price: $66,000.00(約790万円)
●Lot: 1049
●Year: 1949
●Make: HUDSON
●Model: COMMODORE 8
●Style: 4 DOOR SEDAN
というものでした。
1949年式のコモドール8でカスタムではありませんが、、価格は790万円。既にヴィンテージカーなんですネ・・・・!
最後にハドソンコモドールカスタムの写真を掲載しておきます。
≪1949ハドソンコモドールカスタム≫
こちらはカスタムの内部写真ですが、大きくまるい機器は右が時計、左は回転計です。速度計なんか無くて良い時代だったのですかネ・・・・?
ツインHパワーエンジン
ハドソンコモドールカスタムに搭載されたツインHパワーエンジン。
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