納車まで1年近くかかるほど大人気のS660!試乗した人の評価は?
2016/05/30
Nor.M
発売前から注目を集めたホンダS660はご存知のとおりオープンカーです。ふと街でオープンカーを見かけたとき、ルーフについてふと話題になることもありますね。待望のS660も街で出会えるようになりました。今回は、S660のルーフについて注目してみましょう。
HONDA S660
一目見たら忘れられない、印象的なフォルム。美しさと存在感は目を惹く。クルマ好きだけでなく、多くの人々を魅了し時めきを与える。
なんと、販売後4日間で累計5200台を突破した。
車名は「エス ロクロクマル」と読む。
2013年東京モーターショーで発表されたHonda S660 CONCEPTの市販モデル。
2015年4月2日本田技研工業株式会社から発売。同日、Honda S660 CONCEPT EDITIONが限定660台に発売されました。納車待ちで一時話題になりましたが、最近街でも見かけるようになってきましたね。
2人乗りの2ドア660cc軽自動車オープンカー。6MTまたはCVT。
車名にSがついているが、FRではなくMR。
前後共マクファーソンストラット式。
・駆動方式 MR
・最大出力 47kW(64PS)/6,000rpm
・最大トルク 104N・m(10.6kg・m)/2,600rpm
・全長×全幅×全高 3,395mm×1,475mm×1,180mm
・ホイールベース 2,285mm
・価格 1,980,000円〜
・燃費 6MT 21.2Km/L、CVT 24.2Km/L
(教えてMEMO FR・・・後輪駆動。エンジンはフロント側、駆動輪リア側。 MR・・・ミッドシップ。エンジンは車体中心寄り、駆動輪リア側。ちなみに、BEATはMR、S2000はFR。)
ルーフから、ルーフエンド周り。
オープン時の風の巻き込みを抑え、気持ちよく走るデザイン。
見やすいハイマウント。
特徴的なBピラーからルーフエンド周りに、機能美を感じる。
ルーフはタルガ&キャンバストップ。
タルガトップ・・・Bピラー(車体中央のピラー)固定、ルーフパネルが脱着式。
キャンバストップ・・・屋根のみ幌になっており開閉できるソフトトップのルーフ。
簡単に言うと、布製の折りたた式で取り外し可能な屋根(ルーフ)です。
どうやって収納するの?これ・・・ということで、
もう少し具体的に見てみましょう。
幌を収納します!ポチッとな・・・ では、ありません。
S660のルーフは、手動で収納します。
つまり、手で巻いてしまうロールトップです。
巻き寿司のようなので、「巻き寿司トップ」という異名がつけられるほど。
巻き巻きした後は、ボンネットを開けてユーテリティボックスに片付けます。
幌を使用中ボックス内にスペースができますが思ったより熱くなるので、本物の巻き寿司は入れないように。
S660 ルーフを開ける様子。
説明文を見てどんな感じなの?と思った方、この動画だと様子が分かり易いです。
外す時:ロックレバー解除→爪を外しつつ巻く→収納。
着ける時:幌を広げる→爪引っ掛ける→ロックレバーON→フロントガラス付近のロックON。
S660のロールトップ式ルーフの脱着は、手動にも関わらず思ったより素早くできそうです。
作業の際は、安全確保をして行ってください。(近年、コンビニや大型店舗、道の駅も増えたので場所の確保はしやすくなりましたね。)
ロールトップ単体重量は約8kgあるので、力が強くない人や腰を痛めている場合は気をつけて行ってください。感じとしては、軽くないけど持てないほど重くもない、と言ったところですね。
片付けっ放しにせず、定期的に出して装着することでシワ防止になるので出してあげてくださいね。
ボタン収納式のルーフと比較した場合、ボタン収納式は便利ですし最初は作動中の姿に喜びを覚えるでしょう。しかし、個人的には手動式で毎回車と触れ合いを楽しみほくそ笑みながらロールトップを扱うのも一興だと思います。
ロールトップ赤もあります。
純正オプション販売で129,600円。
鮮やかさの中に深みのある上質なボルドーレッドでより個性的に。
ハードトップもあります。
無限からハードトップも販売されています。SMC成型のGFRP製(表面ツヤあり黒)。
お値段は235,440円。重量12kg。
受注生産の為、これからの注文は2016年7月からの納品になるとのこと。
個人的には走行を楽しむ為にルーフの重量を軽くしたいところですが、ハードトップも捨てがたいですね。
(オマケ) まさかのルーフキャリア?!
東京オートサロン2016におけるModulo S660 スタディモデルの公開が発表された。
参考作品としてルーフキャリアが装着され、新たな楽しさと世界観を与える。
これで収納スペースがより確保できる?!
S660は、ルーフ装着時にセンターロック、左右のサイドロックの計3つのロックでしっかりテンションをかける構造になっています。
その為、ルーフを確実に密着させることで高い密閉性を保持します。
BEATで雨漏りに悩んだユーザーなら、よりしっかりとした作りを感じられるかと思います。
実際、雨が降っても思ったより心配無用です。
隙間からチョロチョロ・・・なんてことは、ありません。
ついに、オープンカーの雨漏り問題からサヨウナラ?!但し、経年劣化や使用劣化は避けられないことが予想されますので、その際はディーラーでメンテナンスや相談を。
基本、ロールトップの交換で済むと思われます。
それにしても、比較的丈夫な作りなのでロールトップ長持ちしそうです。
着用時。
車内から見るとこんな感じ。
装着時、しっかりとテンションをかけて密着させているのが分かる。
ちなみに、HP上では寒冷地でもご利用頂ける仕様なので特に寒冷地仕様の設定はありませんとのこと。ルーフもある程度の積雪には耐えるようです。しかし、S660に関わらずソフトトップの車種はデリケートな管理が要求されそうです。
火山灰については不明ですが、落とすには少し苦労しそうですね。
乗らない時はカバーをかけておくと良いかもしれません。万が一、降灰した場合は水圧で端から流していきます。ポイントは天井上部から放射状に流すこと。これを何回も繰り返しましょう。
ロールトップの基本的な手入れは車体に取り付けた状態で柔らかい布に水や中性洗剤を含ませて落とします。
※古い幌の場合、水圧で流す際に水圧の強さで穴が空くことがあります。
※コイン洗車はロールトップを傷めてしまう可能性があるので避けましょう。
ハードトップとソフトトップの単純比較してみましょう。
◇ソフトトップについて
○布製で軽量である。走行性、燃費も多少良くなる。
○ハードトップより安く済む。
○見た目お洒落である。
○オープンの開閉の切り替えしやすい。
○ルーフ部の部品交換が楽。
×日焼け等、経年劣化や使用劣化しやすく雨漏りしやすい。
×ハードトップより耐久性に劣る。
×ルーフへの刃物等によるイタズラされやすい。
◆ハードトップについて
○耐久性があがる。
○イタズラされにくい。
○布製よりも劣化しにくい。
○ソフトトップより遮音性に優れ快適である。
△多少重たくなり、重心も高くなる。
×取り外し時の保管に場所をとる。
(雨漏りについては、隙間の部品劣化により、ハードトップ、ロールトップのいずれも起こる可能性があります。一般的にはハードのほうが起こりにくいと言われています。)
個人的にはS660はロールトップ(ソフトトップ)を推したいところですが、豪雪地帯、盗難やイタズラが気になる等あれば、ハードトップにするのが良いかもしれません。また、無限のハードトップは思ったより軽いので選択肢に含める価値はありそうです。
S660と安全性
S660のボデーは専用開発され、オープンカー特有の中央部に空間が生じてしまう不利さを大きく改善。60%以上のハイテン材(高張力鋼板)を用いることで、より高い高剛性と軽量化を実現、両立した。
また、横転時を考慮して、北米の厳しい法規を参考に独自基準を採用。
フロントピラー、センターピラーに補強材を追加し、横転事故時の乗員保護をより高めている。
いくらS660のボデーが安全基準の高い構造を採用しているとはいえ、S660のルーフには、縦に棒芯が通っており、これが簡単に外れたり、事故の衝撃で折れたりした場合を想像したことはありませんか?
実は、衝突時ルーフに使用された芯棒は乗務員に影響が出ないよう上へ逃すように設計されています。写真のルーフ(ロールトップ)固定部分を見て頂くと、ロールトップの設置しやすさだけでなく芯棒が上へ逃げる構造になっているのが分かりますね。
気になる S660のルーフ部と安全
両側にアルミダイキャスト製の骨組みと安全性を非常に考慮した専用ボデーを採用したうえで
「頑丈につくったうえ、衝突時は上に跳ね上がるような設計にした」
「万が一、キャビン(乗員が乗る空間)の前後が変形するほどの衝突をした場合でも、ルーフが乗員側に入り込まないように、上に跳ね上がるような設計で組まれている」
とのこと。
S660はルーフ一つを取り上げてもホンダの良さを感じる
S660は、他にもホンダならではの気遣いや品質、企業努力を積み重ね、人々が魅了される存在として生まれてきました。
ホンダの良さは細かい部分も多く伝わりにくいことが多いかと思いますが、ぜひこれを機会にS660や細かいホンダの良さ探しに興味を持って頂けたら幸いです。
今までのオープンカーから大きな進化を遂げ、細かいところから妥協を許さないS660。
ルーフ一つを取っても、安全面、外観、車と過ごす日常の彩りや楽しささえ与えてくれるホンダの本気と「夢」を感じますね。
皆様のカーライフにより彩りを添える手助けになれば幸いです。
機会があれば、ぜひ実車で体感して頂きたいと思います。
最後までお付き合い頂きまして、有難うございました。
素敵なカーライフを!
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