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A111。ご存知ですか?イタリアのアウトビアンキの小型乗用車です・・

『アウトビアンキ・A111』という自動車をご存知でしたか?その『A111』を調べ、兄弟車たちの紹介と共に、その中古車価格も調べてみます。聞いたことのないメーカーの車達なのにかなりすごいですヨ・・・。価格調査に海外の資料も調べましたので、ぜひご一読ください!

『A111』って・・・・?!

『A111』 とは、イタリアのフィアット傘下の自動車メーカーのアウトビアンキが1969年から1972年まで生産した小型乗用車のことです。

アウトビアンキ・A111

『アウトビアンキ』って・・・・?!

アウトビアンキ(Autobianchi )は1955年から1992年に存在したイタリアの自動車ブランドでした。
もともとは1899年設立された自転車メーカービアンキの自動車部門で、第二次世界大戦後経営不振に陥り、フィアットとピレリの資金援助で独立して「アウトビアンキ」となったのでした。

フィアットの傘下となったアウトビアンキは、パイロット・ブランド(フィアット本体で大々的に導入する前に、小型車の新しい技術を試す)としての性格が強まり、日本でホットハッチとして名高いA112や、マツダが輸入しオートザムでも販売されたY10のような車を開発していました。

Y10は欧州の一部地域ではランチアブランドで販売され、Y10が生産終了し後継車「ランチア・イプシロン」に譲ると同時にアウトビアンキのブランドも消滅しました。

≪アウトビアンキ Y10≫

●新車価格:199.8万円(消費税込み)
●乗員定員: 5名
●総排気量: 1297cc
●トランスミッション: 5MT

アウトビアンキ・ビアンキーナ

ビアンキから独立して「アウトビアンキ」となってから初めて生産された自動車です。

アウトビアンキ・ビアンキーナ

2代目フィアット・500をベースに開発され、エンジン・シャーシなどはそのまま500のものを使用し、駆動方式もRRとしていました。
しかし、内装・外装はメッキパーツを使用したりなど500よりグレードアップされており、その分価格も500より若干高かったようです。

フィアット・500

ビアンキーナにはさまざまなバリエーションが存在しました。一番初めに生産されたのが、1957年から発売されたトラスフォルマビレと呼ばれるタイプで、これは巻き上げ式のトップを持ったオープンモデルでした。最終的にカブリオレ・セダン・パノラミカ・ライトバンといったモデルが発売され、1970年~1977年までのモデルは特別に「ジャルディニエラ」といい、ワゴンとバンの2種類のみでした。

トラスフォルマビレ

『ビアンキーナ』の中古車価格

≪アウトビアンキ ビアンキーナパノラミカ≫
●車両価格:218.0万円(消費税込み)
●年式:昭和42年(1967年)
●走行距離:不明
●車検:国内未登録

≪アウトビアンキ ビアンキーナ≫
●車両価格:189.0万円(消費税込み)
●年式:昭和39年(1964年)
●走行距離:不明
●車検:車検整備別

≪アウトビアンキ ビアンキーナ パノラミカ≫

●車両価格:180万円(消費税込み)
●年式:1968
●走行距離:不明
●車検:車検整備別

アウトビアンキ・ステリナ

1965年にアウトビアンキが発売したスポーツカー・コンバーチブルです。

ステリナ

フィアット・600を流用して作ったスポーツカーで、ボディにはFRP製のコンバーチブルもありました。ボディはずんぐりむっくりで愛嬌がありましたが、販売不振で売れなかったため珍車とも言えます。
その後フィアットに吸収合併されました。

フィアット・600

『ステリナ』の中古車価格

『ステリナ』の中古車価格を知ろうと国内の中古車価格掲載サイトを調べましたが、どのサイトにも『ステリナ』の中古車価格は見当たりませんでした。
そこで、国外の中古車価格掲載サイトを調べてみると、やっとのことで次の内容を見つけましたので、その内容を記載します。

≪Autobianchi Stellina A 1000≫

●€16.900(車両価格:約224.8万円)
●Anno:1964(年式:1964年)
●走行距離:95.000km

≪Autobianchi Stellina A1000800≫

●€22.000(車両価格:約292.6万円)
●Anno:1965(年式:1965年)
●走行距離:100km

アウトビアンキ・プリムラ

、1964年にフィアット傘下のアウトビアンキから発売された、前輪駆動方式の小型自動車。3ドア・ハッチバックです。

アウトビアンキ・プリムラ

開発を担当したのはフィアットのダンテ・ジアコーサ。同車に搭載された前輪駆動システムは、開発者の名をとってジアコーサ式前輪駆動と呼ばれました。

『プリムラ』の中古車価格

ステリナ同様、国内外の中古車価格掲載サイトには、『プリムラ』の中古車価格掲載は見当たりませんでした。

アウトビアンキ・A111

アウトビアンキが、フィアット傘下の1969年から1972年までの間に生産していた小型乗用車が『A111』です。
『A111』は、全長4mを僅かに超える4ドアセダンで、ほぼフィアット・124並みの大きさで、エンジンも共通でしたが、アウトビアンキのブランドの中では『A111』が最大型の乗用車でした。

アウトビアンキ・A111

『A111』のボディスタイルは、角張ったノッチバックスタイルの4ドアセダン一種で、フィアット・125のものを二灯式にしたような矩形ヘッドライトが『A111』最大の特徴でしたが、全体的にはフィアット・128/フィアット・124を始めとする当時のフィアット製4ドア車の典型的なデザインでした。

『A111』は、1964年に登場して1970年まで生産されたプリムラの後継モデルと言え、設計者のダンテ・ジアコーサがプリムラで初めて実用化した横置きエンジンとトランスミッションを横一線に並べて配置したジアコーサ式前輪駆動方式を踏襲していました。
『A111』と同時期の1969年に登場した親会社のフィアット初のジアコーサ式前輪駆動車・フィアット・128より『A111』の方が一回り大きいモデルでありました。

フィアット・128

プリムラがフィアット・128の発売前の市場調査的な性格を担って登場したことを考えれば、『A111』はフィアット・124の前輪駆動化のためのパイロットカーであったとも考えられますが、実際に124の後継車となったフィアット・131は後輪駆動車で、フィアットが『A111』クラスの乗用車を前輪駆動とするのは1983年に登場したレガータからでした。

『A111』に続くアウトビアンキ車にもフィアット車の中にも、車格や機構的に『A111』の直接的な後継車となるものはなく、『A111』は僅か3年後の1972年に累計生産台数56,984台をもって消滅しました。

『A111』のエンジンやトランスミッション、ボディスタイルは発売から生産中止までずっと一種類のみでした。 当時、英国に駐在していた本田技研工業の木澤博司が『A111』を購入し日本に持ち帰り、初代シビックの開発の参考にしたことは良く知られていことです。

その後のアウトビアンキはA112やY10などの所謂スーパーミニ級乗用車の生産に専念し、『A111』クラスの乗用車はフィアットを除けば、奇しくも『A111』担当と同じ1969年にフィアット傘下となったランチアが担当することとなりました。

『A111』の中古車価格

『A111』の中古車価格を知ろうと国内の中古車価格掲載サイトを調べましたが、どのサイトにも『A111』の中古車価格は見当たりませんでした。
そこで、国外の中古車価格掲載サイトを調べてみると、やっとのことで次の内容を見つけましたので、その内容を記載します。

≪Autobianchi A111≫

●€6.500(車両価格:約87.5万円)
●Anno:1970(年式:1970年)
●走行距離:37.499km

≪Autobianchi A111≫

●€5.800(車両価格:約77.1万円)
●Anno:1970(年式:1970年)
●走行距離:65.000km

≪Autobianchi A111≫

●€2.999(車両価格:約39.9万円)
●Anno:1970(年式:1970年)
●走行距離:104.999km

こんな車両も・・・・?!

アウトビアンキ・A112

エンジンは直4OHVを横置きに搭載し、エンジンの脇にトランスミッションとディファレンシャルを配置、不等長のドライブシャフトで前輪を駆動するという「ダンテ・ジアコーサ式FFシステム」が採用されました。
このシステムは先にプリムラとフィアット・128に採用されたシステムで、フィアットのダンテ・ジアコーサが考案し、後のFFシステムに大きな影響を与えたシステムなのです。
A112には、この技術の普及を図るべくフィアット・127に先立ち採用されました。

アウトビアンキ・A112

バリエーションは当初、903ccエンジンを搭載するベーシックモデルだけでしたが、1971年に上級グレード「エレガント」、そして1973年に982ccエンジンが搭載されるスポーツグレードA112アバルトが追加されました。

Autobianchi A112 Abarth

A112の目的はあくまで市場の評価を確かめるためのもので、その後発売された127は市場で大成功を収めたため、A112の本懐は成し遂げられたことになります。
ところが1970年代後半になり、ミニの生産が終了した後に「アバルト」の人気が出たため、生産自体はそのまま続行されました。また一部のマニアに人気で、最終的には20年近くも生産され続けました。日本ではジヤクスが輸入したことでも知られています。

フィアット 127

『A112』の中古車価格

≪アウトビアンキ A112≫

●本体価格:45.0万円(消費税価格込み)
●年式:1987(S62)
●走行距離:8.0万km
●車検有無:車検整備無

≪アウトビアンキ A112 アバルト≫

●本体価格:応談
●年式:1985(S60)
●走行距離:12.7万km
●車検有無:車検整備無

≪アウトビアンキ A112≫

●本体価格:148.0万円(消費税価格込み)
●年式:1983(S58)
●走行距離:4.1万km
●車検有無:2016(H28)年3月

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