軽じゃない『K』!パッソの価格を徹底調査!ライバル車との比較も
2016/05/30
たるみん
インド自動車大手、マヒンドラ&マヒンドラは同社としては初となるグローバル市場向けSUV、「XUV500」を発表した。XUV500のインド現地ベース価格は108万ルピー(約170万円)、ヨーロッパ市場では約200万円前後という価格が予想されている。
車両のデザインからエンジンの設計に至るまで、すべて一貫してマヒンドラ&マヒンドラがてがける。同社はXUV500の開発に約100億円を投資した。
日本円で100万円台という圧倒的な低価格であり、インドのSUV市場を席巻した。
しかし、XUV500の魅力は低価格だけではない。
XUV500のエンジンは、2.2リットル直列4気筒ターボディーゼルで最大出力は140ps、最大トルクは33.6kgmを発生する。駆動方式は前後トルク配分式4WDで、トランスミッションは6速である。
XUV500のボディサイズは、全長4585x全幅1890x全高1785mmで、ホイールベースは2700mmだ。
ミドルサイズのSUVとしては、十分な動力性能と圧倒的な低価格であるということがうかがえる。
どれだけ低価格でも、満足されなければそれはいい買い物とは言えない。XUV500は「いい買い物」になれるのだろうか。価格以外の点からの顧客満足度を見てみよう。
XUV500の開発企業であるマヒンドラ&マヒンドラは、XUV500の売り上げが2年間で7万5千台に達したと発表した。
現在、XUV500はその低価格からオーストラリアと南アフリカでも大きな人気を集めており、今後は南米市場への進出が予定されている。
また、インドの自動車調査機関であるTNSが主管し、販売満足度、品質、走行性能、デザイン、ブランドイメージ、価格といった総合的な顧客満足度の評価ではXUV500はSUV部門で1位を受賞しており、名実ともにインドナンバーワンのSUVなのである。
このようにXUV500は価格と性能を両立したSUVであるということがわかった。では価格と何度も言うが実際にはどの程度安いのだろうか。
車を買う際に重視される一つに価格がある。XUV500はその点はどうだろうか。
他の車との価格を比べながら見ていこう。
XUV500の大きな魅力の1つにその価格が挙げられる。
インド市場ベース価格では驚きの170万円、ヨーロッパ市場価格でも200万円前後が予想されている。
ヨーロッパ市場で同じ価格帯のSUVはほぼ存在しないといってもいいだろう。
同クラスのボディサイズ・エンジンを持つ車と価格を比べてみよう。
レクサスRXよりも一回り小さなミドルサイズSUVで、直列2リットルターボエンジンを搭載する。
価格は2リットル2WDモデルで492万円
Q7とQ3の間に位置するミドルサイズSUVで、2リッターターボ4WDモデルの価格は608万円
このようにXUV500は他のSUVと比較しても圧倒的な価格の魅力があるのである。
SUVはその大きなボディからも想像できるように、燃費がちょっとという方が多い。
しかし、XUV500はインド自動車検査協会の認定燃費は15.1km/リットルとあり、ミドルサイズSUVとしてはなかなか優秀な値を誇る。価格ともあいあまって、コストパフォーマンスのよさが光る。
XUV500以外のミドルサイズSUVの燃費を以下にまとめる。
LEXUS NX 2WDが12.8km/L、4WDが12.4km/L
audi Q5 JC08モード燃費は12.5km/L
VOLVO XC60 JC08モード燃費は13.6km/L
LEXUS NX
audi Q5
volvo xc60
XUV500はインドの独自規格による燃費計測のため、一概には言えないが同サイズクラスの外国車では燃費性能も劣っていないということがわかる。
XUV500は、価格燃費ともに優秀であり、燃料価格の高騰にも耐えうる車であるといえる。
ここまでXUV500の優秀さについて説いてきたのだが、大きな落とし穴がある。
それは輸入についてである。XUV500は現在、日本には輸出されておらず、今後も日本市場への進出はない。その理由として、インドと日本の法律の違いがある。
日本は世界的に見ても高水準の安全規格であり、XUV500を個人輸入しようとしても不可能であると考えられる。この類まれな価格とコストパフォーマンスを持つXUV500であるが、日本車の安全水域にはまだ達しているとはいいがたい。
しかし、インド車は今確実に進化しており、次のXUV500やあるいは新型モデルといった車が超低価格SUVとして日本の市場を脅かす日も近いのかもしれない。
XUV500は低価格ミドルサイズSUVとして非常に魅力的であるということがわかった。
ただ、欧州や日本の車作りの水準にはまだ届いておらず、まだ選択肢には入りづらいのではないだろうか。
しかし、インドの車産業の発展には目を見張るものがある。これからも注目していかなければならないだろう。
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