トヨタのスポーツクーペ・セリカが中古でも魅了するポイント

中古相場や中古のセリカを探す前に、トヨタ・セリカについてご紹介します。
昭和45年、国産初のスペシャリティカーとして誕生したトヨタ・セリカ。それまでも魅力的なセリカでしたが、大きく進化を遂げたのは、1985年にフルモデルチェンジを行ない、従来のFRからFFモデルへと変更し、曲面を多用したエアロフォルムへと進化した4代目のセリカからでしょう。

4代目セリカのエンジンは、2Lの異なる3ユニットを搭載し、グレードも「S-R」、「Z-R」、スポーティツインカム「GT-R」、そしてツインカムターボ+4WD搭載「GT-FOUR」をラインアップしました。4WDシステムとして、後輪を逆位相と同位相制御し、走行安定性や取り回しのよさを向上させたと同時に、当時参戦していたWRC(世界ラリー選手権)の参戦車両でもあったため、「GT-FOUR」はとりわけ人気がありました。

トヨタのスペシャリティカー・セリカ。1993年にはフルモデルチェンジを行い、1700mmを越える3ナンバーワイドボディとなりました。丸型4灯異形ヘッドランプ、窓枠の無いスタイリッシュドア、そして跳ね上がったサイドラインなど、特徴的なエクステリアデザインとなりました。
後ほど255ps/31.0kgmを発揮するエンジンを搭載した4WD仕様の「GT-FOUR」も登場しました。

1999年にはモデルチェンジとなり8代目となったトヨタ・セリカ。このモデルも今までとは大きく異なります。
グレード展開はSS-IとSS-IIの2グレードのみで、FF駆動専用となりました。しかしその分、従来モデルよりもさらにスペシャリティの要素が強調されたボディデザインに、搭載されるエンジンは可変バルブ機構が組み入れられた、新たなエンジンとなりました。
先代から60～90kgの軽量化を果たし、軽快なスポーツクーペモデルへと遂げたトヨタ・セリカです。

基本的なコンセプトとして2ドアのクーペスタイルを基調としているトヨタ・セリカ。スポーツ感を追求するために、各モデルに様々な工夫がなされています。
4代目と5代目のセリカでは当時流行的なデザインであったリトラクタブル型ヘッドライトをいち早く取り入れたり、8代目セリカにおいては、当時にとっては斬新であったプロジェクター型ヘッドライト採用など、”顔”からスポーツ感を演出していました。

特に8代目セリカでは前輪駆動専用設計にしたことも相まって、ダウンサイジングを果たしたボディに、ロングホイールベースとなることで、高速走行時の安定性向上が図られました。
エンジンも歴代別で異なっていますが、FFモデルでも1.5L～1.8Lが大半で、パワー不足を感じることのないエンジンスペックを誇ります。
中古車ディーラーにて中古のセリカを探す際にも、エンジンスペックに注目してみるといいでしょう。

7代目まではスポーツモデルがベースとあって、内装は機能性を重視していますが、8代目セリカでは軽快で快適なドライビングを目指し、内装の造りが大幅に向上しています。
また走行性能も車重の軽さからハンドルを切った時の重さが無く、素直に曲がります。また8代目セリカのブレーキはドラムブレーキですが、日常生活では全く困らない性能を発揮します。乗り心地も路面低めを走行し、スポーティな乗り心地です。中古車でもし試乗が可能でしたら、是非そこを体感していただきたいと思います。

では中古車情報を見てみましょう。トヨタ・セリカの新車時価格は182万円～241万円、中古相場は13万円～179万円となっております。この中古相場は比較的すぐ手に入る5代目セリカからの平均を取っています。圧倒的人気はやはり「GT-FOUR」。カスタムの有無関係なく、中古車価格も通常グレードよりやや高めです。
一番おススメは7代目以降の通常グレードです。中古価格も抑えめで状態もさほど悪くないので乗りやすいと思います。