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ホンダS660は絶好調、その好調ぶりはいったいどこから来たのか!

2015年4月2日に発売され即日完売になってしまったホンダS660は絶好調を続けております。そのあまりの好調ぶりに様々なエピソードを生み出し続けるほど。数年前まではスポーツカー市場は氷河期と言われほとんど売れない状態だったのにこのホンダS660は何が違うのか?

ホンダS660とはどんな車?

ライトウェイトスポーツの革命児ホンダS660

1996年1月に販売を終了したビート以来、19年3か月ぶりとなる軽自動車規格のオープンカーです。読み方は「えすろくろくまる」。このS660はホンダの名車であるS2000のSを名乗ってはいますが駆動方式はなんとMR。開発責任者の椋本 陵氏はなんと任命されたときにはまだ22歳という異色の車になっております。

ホンダ「S660」の開発陣

このS660が誕生するにあたり様々なエピソードと開発ステップがありました。この開発責任者の椋本 陵氏も社内で行われた「新商品企画提案」において応募総数約800件の中から第1位になったことが始まりです。提案者の椋本氏はそのまま開発責任者のLPL(ラージ・プロジェクト・リーダー)に抜擢されました。
当然、サポート役にベテラン技術者3人が据えられ、LPL代行として社内のさまざまな調整を担当しましたが、それ以外の開発PLは、平均年齢30代のメンバーで構成されておりました。

若手の希望が詰まったホンダ S660

ホンダS660を作るために集まったメンバーの開発の進め方も今までとは違いお客様目線ではなく、「自分たちが乗りたいクルマ」に仕上げるべく作られた車になったということでした。
その結果趣味性の非常に高いモデルとなり、アフターパーツも豊富な車に仕上がりました。

そんなホンダS660のスペックは下記の通りになっております。

SPEC(MT)
●全長×全幅×全高:3395×1475×1180mm
●車両重量:830kg
●総排気量:658㏄
●エンジン:直列3気筒DOHC+ターボ
●最高出力:64PS/6000rpm
●最大トルク:10.6kg-m/2600rpm

出典:http://getnavi.jp

発売当初からもいろいろすごかったホンダS660

ホンダS660はホンダ側の予想をはるかに上回るスタートになった

発売してすぐに開発スタッフが自分の分を注文に訪れたというこのホンダS660、月間500台売れればヒットとして扱われるスポーツカー市場において2か月で2200台以上も売り出すことに成功しました。

製造は八千代工業四日市製作所が行う

これはもう大ヒットといっても過言ではありません、もちろんホンダ側もここまで予期できなかったため納期も遅れに遅れており、工場をフル稼働しても生産が追い付かない状態になってしまいました。
ホンダS660は販売当初は納期までに3か月以上、最長1年待ちの状態でした。2016年5月現在もだいたい半年待ちといわれております。

大人気すぎて試乗すら一時期困難となったホンダS660

人気すぎるゆえに試乗車すら足りない状況に・・・

盛り上がりすぎてまさにフィーバー状態のホンダS660

ホンダS660大ヒットのため納期も問題になりましたが、もう一つ問題が生じました。それは試乗車が足りないという人気車ゆえに起こりゆる現象です。平日でも数時間待つのは当たり前、土日は予約必須の状態になったのです。
そのホンダS660をおいていない販売店ですら来客数が増えたというお話を聞き及んでおります。

普通の試乗では追いつかないため、ホンダS660大試乗会と銘打って多くの人に実写に見て触れる機会を設けたりもしたようです。

ホンダS660 大ヒットの理由は何か!

大ヒットの理由それはとてもシンプルで・・・

まず、このホンダS660を制作されたホンダの若い技術者たちは「お客様が~」ではなくまず「自分たちが乗りたいか」を基準に作られました。そうして技術者たちが「乗りたい車」に仕上がったこのホンダS660は結果的に自分たち一般購入者も乗っていて「楽しい車」となったのです。

このS660を購入された方も、試乗された方々も口々にこうおっしゃりました。「動かしてて最高に面白い」、「運転してて楽しい」と。

もちろんホンダS660はMR駆動のため、積載量が少ない等の不満点は生じておりますが、それをあまりある爽快感や運動性能を感じ取ったのだと思います。

ホンダS660は楽しさとスポーツカーとしては安いという198万~218万円という価格が大ヒットに結びつきました。

S660は乗っていて楽しい車、それは一番大切なことなのでは?

楽しさ、それは何事にも変えられないもの

いままでホンダS660大ヒットの理由を探ってきましたが、それは大変シンプルで「乗っていて楽しい」「運転してて面白い」というものでした。
昨今、社内の広さや燃費等の数値で表せるものにばかり目がいってしまいがちですが、こういう数値にできない「楽しさ」を武器にできる車が再び現れるということは本当に素晴らしいことだと思います。

ホンダの若き開発陣に惜しみない拍手をお送りしたい

ホンダS660は乗っていて楽しい車、だから大ヒットした。このS660と同じことを言える車が続々と登場することを一人のスポーツカーファンとして期待せずにはいられません。
スポーツカー氷河期を過ぎたとはいえ、新たなスポーツカーブームの到来を告げるにふさわしい活躍を見せてくれたこのS660の大ヒットに私は盛大な拍手を送りたいと思います。

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