アリオンの燃費と実燃費を徹底調査!燃費と気になる実燃費を大紹介!
2015/11/07
masac1016
燃費を向上させるハイブリット車両は、現在もっともすすんだエンジン技術が投入されてます。そこで、各社のハイブリット車の比較をしてみました。各社の燃費向上のエンジンテクノロジーの比較をしてハイブリット車の特徴をみてみましょう。
トヨタ 新型プリウス
ハイブリッドカーとは2つ以上の動力源(原動機)を持つ自動車の通称です。 2つ以上の動力源を持つ車両をHV(hybrid vehicle) と言います。日本で一般的にハイブリッドカーと呼ばれる車両は内燃機関(エンジン)と電動機(モーター)を動力源として備えたHEV(hybrid electric vehicle)です。運転条件によってエンジンのみで走行、モーターのみで走行、エンジンとモーターを同時に使用して走行するクルマがあります。
トヨタ新型プリウス エンジンレイアウト
トヨタ ハイブリット車エンジン動力分散図
トヨタのハイブリット車に採用されているスプリット方式(動力分割方式)は、エンジンからの動力をプラネタリーギアを用いた動力分割機構により分割(スプリット)し、発電機と車輪の駆動へ振り分けたり、エンジンとモーターからの駆動力を自由に合成することが可能な方式です。発進時や低速走行時にはバッテリーに蓄えられた電気でEV走行、通常走行時にはエンジンを最大トルク近辺の燃料消費率の低い回転域で使用し、プラネタリーギアを介した発電機で同時にバッテリーへも充電を行いながら速度制御を行ます。燃費悪化の原因となるエンジン出力の変化を極力抑えています。
発進時・低中速走行時 低速トルク・エネルギー効率に優れたモーター走行
発進時や中速までの定常走行など、エンジン効率の悪い領域ではエンジンを停止。高出力化したモーターのみで走行します。よって燃費向上・静かな発進が可能です。
通常走行時 エンジンを主動力とした低速燃費走行
エンジン動力は動力分割機構で2経路に分割しています。一方は発電機を駆動させて発電する経路で、この電力によってモーターを駆動(ⓑ)。もう一方は、車輪を直接駆動(ⓒ)。これらの経路の割合が効率最大になるように制御しています。効率のよい燃費向上ができます。
急加速時 2つのパワーで1クラス上の加速
急加速時は、電池からも電力を供給。エンジン駆動力とともに高出力モーターの駆動力を加えることで、レスポンスのよい滑らかな動力性能を発揮し、加速性能を一段と向上させます(ⓐⓑⓒ)。トヨタは、POWERモードとして、スイッチを搭載してます。
減速時・制動時 減速のエネルギーを電池に回収
減速時や制動時には車輪がモーターを駆動させます。高出力モーターを高出力発電機として作動させ、クルマの制動エネルギーをより多くの電力に変換。高効率回生ブレーキとして作用し、回収した電力により、高性能化した電池を充電します(ⓓ)。電池は、発進時の駆動電源となります。
電池充電時 電池の状態を一定に維持
電池の充電量が少なくなれば、エンジン始動により発電機を駆動させて、充電を開始。充電状態が一定に維持されるように制御します(ⓔ)。エンジンを充電に利用します。
停車時 動力系を全て停止
エンジンを自動的に停止します。しかし、エアコンはコンプレッサーが別回路のため、エンジンが止まる状態でも使用可能です。
トヨタは、ハイブリット車の技術の先駆者であり、ハイブリットの基本技術の特許については、トヨタが保有してます。ハイブリット車と言えば、トヨタと言われる理由です。モーター・エンジンのいいとこ取りをして、エンジンマネージメントしてます。新型プリウスは、40.8km/Lの燃費です。
トヨタとの比較①は、ホンダのハイブリット車です。比較するとトヨタの基本技術の特許を使わず、独自のエンジンマネージメントです。
比較① ホンダ i-DCD 1.5lアトキンソンサイクルエンジンと7速DCTのカットモデル
ホンダの1500ccハイブリット車のシステムは。SPORT HYBRID i-DCD(通称)です。
比較①ホンダ SPORT HYBRID i-DCD 説明図
i-DCDは、ハイブリッド車に最適化した排気量1.5Lのアトキンソンサイクルエンジンと、出力22kWのモーターを内蔵する7段変速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)、リチウムイオン電池を用いたIPU(インテリジェントパワーユニット)などから構成されています。
比較①i-DCD 伝達図(7速 DCT)
i-DCDは、エンジンとモーターを切り離すためのクラッチは使用していません。さらに、7速DCTの1速を、DCTで一般的な常時噛みあいギヤからプラネタリーギヤに変更して小型化しています。このため、モーターをDCTに内蔵することができました。追加のクラッチを使わずに、モーターもDCTに内蔵したので、フィット ハイブリッドのような5ナンバーの小型車にも搭載可能なサイズを実現できました。トヨタと比較すると、このDCTと言う新システムが重点と思います。
残念ながら、DCTの制御がうまくいかずリコールが多発しています。今後、成熟されれば、トヨタのシステムの比較対抗になります。また、エンジンの排気量が固定されてしまうのが、難点です。採用ハイブリット車は、フィット・ヴェゼル・グレイス・シャトルです。フィットで、36.4km/Lです。
比較② アコード・オデッセイ ハイブリット車採用のシステムです。
比較②ホンダ SPORT HYBRID i-MMD(2000cc エンジン)
比較②SPORT HYBRID i-MMD 動作図
①エンジン停止のままバッテリー残存電力によるモーター走行(EVドライブモード)②エンジン発電+バッテリー電力によるモーター走行(ハイブリッドドライブモード)③モーター+エンジンのパラレル動力走行(エンジンドライブモード)の3モードを、状況に応じて自動的に使い分けながら走リます。トヨタのシステムとの比較は、モーター重視であることです。
このハイブリット車のシステムの特徴はモーター走行を基本とするところで、エンジンはもっぱら発電に特化します。エンジンの力を直接駆動に使うのは、高速走行のごく一部だけです。走りだしはモーター駆動で最大トルクの32.1kgmを利用し発進します。バッテリーが少なくなると、発電のためにエンジンが始動します。トランスミッションは搭載されていないので、シフトアップ時の加速の途切はなく、、エンジンは発電だけで、モーター駆動のみで街中を走ります。アコードで燃費は、30km/Lです。
比較③ ホンダ レジェンド SPORT HYBRID SH -AWD 3.5L i-VTEC+3モーター エンジンレイアウト図
3モーター搭載により4輪駆動を制御するハイブリット車です。リアモーターだけで駆動する「EVドライブ」、モーターとエンジン両方の駆動力を使う「ハイブリッドドライブ」、エンジンのみで駆動する「エンジンドライブ」。3つの走行モードと、前輪駆動/後輪駆動/四輪駆動などの駆動方式を自在に制御。ドライバーの要求と走行状況に応じて、最もエネルギー効率のよい走行モードと最適な駆動方式を自動的に選択して走行します。
高性能ですが、680万円の価格で、当然車が重くなり、大型車のハイブリット車に限定されます。レジェンドの燃費は、16.8km/Lです。
比較④日産FR車用ハイブリッドシステム(インテリジェントデュアルクラッチコントロール)
1モーター 2クラッチ
比較④日産 ハイブリット車 (通常モーター走行)
比較④日産 ハイブリット車 (通常エンジン走行)
比較④日産 ハイブリット車 (フル加速走行)
高速・加速走行
比較④日産 ハイブリット車 (減速時)
回生で、バッテリー充電
1つのモーターが、駆動とエネルギー回生の2つの役割をこなします。2つのクラッチは、機械的にエンジンとモーターのエネルギーを伝えます。トルクコンバーターを介して伝達するよりもエネルギーのロスが小さく効率的であると同時に、ダイレクト感とレスポンスの良い加速ももたらします。比較した他社のシステムよりシンプルです。
クラッチの接続・切断を制御するハイブリット車です。タテにエンジンをレイアウトする必要があり、大型FR(後輪駆動ハイブリット車)に限定されます。FF(前輪駆動ハイブリット車)を開発しないと、市場は、評価しないと思います。日産は、リーフ(EV)を売ることが目的なので、他社の比較するシステムとの違いは、ハイブリット車はとりあえず販売するために開発したと思います。スカイライン ハイブリット車で17.8km/Lです。
トヨタのハイブリット車は、発売され20年たち完熟の領域に入り、販売も順調です。いろんな排気量のエンジンが開発されてます。比較したホンダは、「他社のまねをしない」独自のハイブリット車を造りだしてますが、フィットのハイブリット車のリコールが多発し、品質の問題があります。比較した日産は、ハイブリット車は、片手間のハイブリット車であり、EVに力を入れてます。当分、トヨタの独走が続くと思います。
長い文章を読んでいただきありがとうございました。
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