ヘッドライト、バルブ交換できるの知ってますか?工具は不要です!
自分のクルマのヘッドライトが暗いことに気づき、車を停めて確認してみると、片方のヘッドライトが点灯していないなんて経験はありませんか?実はクルマのヘッドライトのバルブ交換は自分で簡単にできます。今回はヘッドライトのバルブ交換方法について説明します。
自動車用ヘッドライトの光源には、ハロゲン、HID(ディスチャージ、キセノンなど)、LEDの3種類が主流です。ハロゲンは1960年代、HIDは1990年代、そしてLEDは2006年に登場しました。
ハロゲンランプは白熱電球に代わって1960年代に登場しました。明るくて寿命が長いハロゲンランプは、画期的な光源として一気に世界中の自動車に普及。その後、50年以上経た現在も、自動車用ヘッドランプの主力光源として世界の自動車の約9割で使用されています。
通常のハロゲンランプよりも明るいハイパワーハロゲンも人気です。
メリットは交換費用が安くて手軽であること。
ハイパワーハロゲンでも1個数千円で買うことができます。
また、ユーザーが自分で交換できる手軽さも大きなメリットです。
寿命は使用状況によって、かなり差がありますが、約300-500時間と言われています。
HIDはメタルハライドランプという種類の小型放電灯で、更なる明るさの向上と長寿命化を目的に開発され、1990年代に実用化されました。
ハロゲン電球と比べ、明るさは3倍以上となり、照射範囲や左右の広がりも飛躍的に向上しました。
HIDはHigh Intensity Discharge(高輝度放電)の略で、従来のヘッドランプのように金属製フィラメントを使わず、キセノンガスを封入したバルブ内での放電によって発光するもの。
明るく消費電力が小さい事が最大のメリットですが、そのシャープでクールな光を求めて、ドレスアップ目的でハロゲン⇒HIDに交換するユーザーも多いようです。
ちなみに、対向車のライトが異常に眩しいと感じたら、それはおそらくHIDランプです。
消費電力が小さいため、当初はハイブリッド車や電気自動車に採用されましたが、現在では個数を減らしてさらに消費電力を減らす技術が進んでいるのでコンパクトなガソリン車にも装着され始めました。
HIDと異なる点は点灯した瞬間に最大光度を得られて、通常の使用状況であれば車を買い替えるまで、おそらくメンテナンスフリーという点です。
ヘッドライト球が切れたらヘッドライトをそっくり交換しなければならない、と思っている人はまだまだ多いです。
しかし、これはひと昔前の話。現在ではライト本体はそのままに、内部のバルブ交換だけでOKの「ハロゲンライト」が主流で、ヘッドライトをそっくり交換しなければならない「シールドビーム」は、一部のグレードの車種に残っているぐらいです。
ハロゲンバルブ
通常、エンジンルーム内からバルブ交換ができ、工具も不要なため慣れてしまえば数十秒。ビギナーであっても簡単に交換することができます。バルブのスペアを用意しておけば出先で不意な球切れにあっても、その場でバルブ交換ができます。
ただし、バルブ本体の扱いには注意が必要です。「ハロゲンバルブ」はハロゲンガスを封入したバルブで、従来のバルブのように内部が黒ずむことがなく高効率です。明るくて長寿命という特徴がありますが、それゆえにガラス面は非常に高温となり、指紋や油汚れが付着すると部分的に高熱を発してバルブ切れを起こしやすくなります。バルブ交換するときはくれぐれもガラス部分に触れないよう注意してください。
それでは本題のヘッドライトのバルブ交換手順を説明します。写真はわかりやすいようにヘッドライトユニットを車から外した状態でバルブ交換作業を撮影しています。
ヘッドライトバルブ交換手順1-ボンネットを開ける
バルブ交換手順1-1
まず、ボンネットを開けてヘッドランプの裏をみてください。ヘッドランプ裏側にカプラの刺さっている部分が見えると思います。
ヘッドライトのバルブ交換は、ヘッドライト・ユニットの裏側から行えます。ちょっと狭いですが、バルブ交換ができるぐらいのスペースはあります。
ヘッドライトバルブ交換手順2-ハーネスのカプラを抜き取る
バルブ交換手順2-1
ハーネスがバルブに繋がっています。接続はカプラーになっていて抜き差しが出来るので、このカプラーを外します。
バルブ交換手順2-2
カプラを外すにはちょっと力がかもしれませんが、基本的には刺さっているだけなので、しっかり力を入れて引き抜いてください。
ヘッドライトバルブ交換手順3-ダストカバーを外す
バルブ交換手順3-1
次に、ヘッドライト・ユニット内に埃などが入らないようにするために付いている、ゴム製ダストカバーを固定する樹脂製のリングを外します。これはは左回りに回転させれば外すことができます。
バルブ交換手順3-2
樹脂リングが外れたら、ダストカバーを外します。ヘッドライトユニットに嵌め込まれているので、剥き取るようにして外します。
ヘッドライトバルブ交換手順4-バルブロックピンのロックを外す
バルブ交換手順4-1
ダストカバーを外すと、バルブの裏側が見えてきます。ロックスプリングでバルブがヘッドライト・ユニットに固定されているのが見えます。
バルブ交換手順4-2
ロックスプリングは指で簡単に外せる構造となっていますので、指でつまんでロックを解除します。2箇所でロックされているので、両方とも外します。
ヘッドライトバルブ交換手順5-バルブを引き抜き、新品のバルブに交換
バルブ交換手順5-1
ロックが外れたら、バルブを引き抜きます。
新品のバルブに交換し、取り付けます。
取り付けは逆の手順となりますが、バルブは取り付け角度が決まっているので3箇所のツメの位置を合わせて取り付けましょう。
以上でヘッドライトのバルブ交換は完了です。
ヘッドライトバルブ交換方法を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。もうお分かりのことと思いますが、バルブ交換は簡単にできます。次のバルブ交換の時は是非挑戦してみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。