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ライトウェイトスポーツカーの雄、TVR。そのTVRが造った350i とは?

TVRは、タスミンのパワー不足を解消するため、「フォード製2.8L V6」エンジンを「ローバー製3.5L V8」に変更し「TVR 350i 」として市場に投入。軽量ボディに大容量エンジンの組み合わせが生み出すパワーとは?「TVR 350i 」を徹底検証します!

TVR350i の概略紹介

 TVR 350i とは、イギリスのTVRが1984年から1989年まで生産していたクーペとコンバーチブルです。

TVR 350i クーペ

TVR 350i コンバーチブル

乗車定員 2人
全長4,010×全幅1,730×全高1,200㎜
ホイールベース 2,390㎜
車両重量 1,050kg

 280i の上級モデルとして、まず3.5リッター(190PS)の350i が、'84年に280iとほぼ時を同じくしてデビューしました。タスミンのローバーV8搭載車の後継モデルともいえるでしょう。タスミン時代の2+2クーペがラインナップから落ち、2シータークーペとコンバーチブルのみがタスミンから継承されました。

 それでは、TVR 350i の性能とデザインについて、順次紹介していきます。

TVR350i の性能

TVR 350i

エンジン 3.528cc 水冷V型8気筒OHV 電子制御燃料噴射
最高出力 190PS/5,280rpm
最大トルク 30.4kgm/4,000rpm

 サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン、ブレーキは4輪ディスク、タイヤは205/60VR15です。

 350i は軽量ボディに大容量のV8エンジンを搭載する高性能車ですが、かつてライトウェイトスポーツカーの雄と呼ばれたTVRの名に恥じず、ハンドリングも素晴らしいと評されました。

 のちにローバーV8を3.9リッター(268PS)に拡大した390iに進化を遂げました。ほとんどはローバー製5速マニュアルギアボックスとの組み合わせだったが、ごく少数ながら3速AT付も製作されている。

TVR350i のデザイン

  TVRは電子制御や安全装備をもたない小型スポーツカーの製造を特徴としていました。一方で製造される自動車は、高性能であるわりに安価(日本では新車価格は、ほとんどのモデルで1000万円以上)でした。

TVR 350i

 50年以上の歴史の中でTVRは、「スポーツカーというのは、大馬力で軽量であればそれでいい」という考えのもとに、マルチチューブラースペースフレームに軽いFRPボディを被せた軽量ハイパワーなFR車を作り続けてきました。

TVR 350i コンバーチブル

 TVR 350i は歴代TVRには無いような、直線だけで構成されたデザインです。これはモダンなデザインではあったものの、逆に歴代のモデルのような「個性」が薄れてしまいました。

 TVRの乗用車には、 エアバッグ、ABS、TCS等の安全装備や電子デバイスは一切搭載されません。椅子やメーターパネルの製造まで自社内でまかなうという旧来の方針を貫いていました。

TVR 350i

TVR350i の価格

 次にTVR 350i の価格を紹介しようと調査したのですが、見つかりませんでした。もともとTVR 350i の情報は乏しく、あまり注目されるような車ではなかったのでしょうか。

 英国ではTVR 350i の中古車が、3,500~9,000€で売買されているようです。

TVR 350i

まとめ

 TVR 350i について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。国内ではTVR 350i の中古車は、全くと言っていいほど流通していません。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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