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1956年からの約3年間で、わずか413台しか生産されなかった、BMW503!

1956年にメルセデス・ベンツ 300SL に対抗すべく、BMW もスポーツ・モデルを発売。シャーシは501/ 502 と基本的に同じ、フレームは新設計で、327の後継車として位置づけられた2+2クーペが 503 である。BMW 503 の魅力に迫ってみよう!

BMW 503の概要紹介

 BMW 503 はドイツの自動車メーカー BMWが1956年5月から1959年3月まで製造した、クーペおよびカブリオレ型のスポーツカーである。

BMW 503 クーペ

乗車定員 4人
ボディタイプ 2ドア・クーペ/カブリオレ
全長4,750mm×全幅1,700mm×全高1,400mm
ホイールベース 2,835mm
車両重量 1,500kg

 BMW 503 のベースは、V型8気筒エンジンを搭載した BMW 502 V8で、デビューは1955年のフランクフルトモーターショーであった。

BMW 503

 1956年5月から1959年3月までの3年弱の間に、BMW 503 は合計413台が生産された。

BMW 503 カブリオレ

 カブリオレは139台生産された。

 それでは、BMW 503 の性能、デザイン、価格について、順次紹介していきます。

BMW 503の性能

 BMW 503 は、502 と同じV型8気筒・3,168ccエンジンを140馬力に強化し、0-100km/h加速12.8秒、最高速度190km/hという高性能グランツーリスモであった。

BMW 503 のエンジンルーム

エンジン V型8気筒OHV3,168cc
最高出力 140hp/4,800rpm
最大トルク 222Nm/2,500rpm

変速機 4速MT

駆動方式 FR

サスペンション 前:独立・ダブルウィッシュボーン・トーションバー
          後:固定・3リンク・トーションバー

 BMW 503 のボディーは BMW 507 と同じく、アウターパネルがすべてアルミで製造されましたが、パワーウィンドウなどの豪華な装備により、重量は軽減できず BMW 501/502 より重くなりました。

BMW 503のデザイン

BMW 503 クーペ

 デザイナーは、後に初代日産・シルビアを手がけたアルブレヒト・フォン・ゲルツである。彼は同時期に BMW 507 もデザインしている。

BMW 503 クーペ

 当初は BMW 502 同様にフェンダーが半独立した古典的なスタイルであったと言われるが、ヘッドライトの位置など法規制を考慮するうちに、フェンダーがボディと完全に一体化した現代的な1950年代の2ドアクーペのスタイルをまとうこととなった。

BMW 503 クーペ

 BMW 503 の直接のライバルは1952~1958年に760台生産された、メルセデス ベンツ 300Sクーペ/カブリオレであった。

BMW 503 カブリオレ

 派手な BMW 507 ロードスターの影に隠れて、この BMW 503 はやや目立たない感もありますが、プロポーションのバランスは卓越したものでありました。

BMW 503 カブリオレ

 BMW 503 は、わずか413台という希少価値と、ゲルツの手がけた美しいスタイリングのため、BMW 507 同様 現代のクラシックカー界では高い評価を受けています。

BMW 503の価格

 BMW 503 の価格を紹介しましょう。

BMW 503 カブリオレ

BMW 503 Coupe(1956~1959年) 29,500マルク
BMW 503 Cabriolet(1956~1959年) 29,500マルク

まとめ

しかし、BMW 503は、ほぼ同時期に登場したより華やかな BMW 507 や、ガルウィングドアを持つメルセデス・ベンツ 300SLと比較すると地味な存在であり、高価格であったことも相まって販売台数は少なく、経営不振に陥っていた当時のBMWの業績への貢献はほとんどなかった。今日では BMW 507 とともにコレクターズアイテムとなっている。

 BMW 503 について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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