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【シボレーカマロZ28 2014年型】もはやスポーツカーを超えた最高の1台

シボレー カマロは、1966年のアメリカで、当時巨大なボディーに巨大なエンジンを搭載していたマスタングに対向して作られたスポーツカーです。その頃はしっかりとした走りと、手軽さやコンパクト性を兼ね備えた車がありませんでした。カマロはそんなニーズに応え、新しい車の世界を創り出してきたとも言えます。
今回紹介するのは、そんなカマロの2014年型Z28です。「最後のマッスルカー」とも言われるこの車、魅力をたっぷりとお伝えします。

スポーツカーだがスポーツカーではない

Z/28はもともと初代から4代目となる2002年まで販売されていました。カマロの歴史上、このZ28という名前が付いている車はずば抜けて高性能な車種です。5代目の販売が開始された2009年、Z28は復活することになりました。今回のこの2014年モデルは、先代のモデルのように完全にサーキットで本領を発揮するモデルとなっています。カマロは初代のころから「街中でも走れる、手軽なスポーツカー」を目指していましたが、この2014年型のは本気でレーシングカーのような機能の実装をしています。その証拠に7リッターV8NAエンジンを搭載する最後の車でもあります。

Z28というモンスターマシン

Z28のスペックはモンスターマシンと呼ぶのにふさわしいです。カマロZ28にはボンネットの下に、LS7型と呼ばれる7.0L V型8気筒エンジンが搭載されています。このエンジンのおかげで、最高出力580hp、最大トルク76.8kgmを発揮することができます。さらに0-60mphを3.9秒で加速し、最高速度は184mph(約296km/h)という高性能です。以前はこの最大排気量をもつエンジンを搭載したコルベットC6 Z06という車がありましたが、モデルチェンジが行われ、コルベットC7 Z06という車種が後継車として登場しました。しかしコルベットC7 Z06は6.2L V8スーパーチャージャーを搭載しており、7.0L V型8気筒エンジンを搭載する車はこのカマロZ28のみになってしまいました。これが「最後のマッスルカー」と呼ばれる所以です。

大幅に車体の軽量化を行っているのも特徴の1つです。標準的なエアコンをカットし、オプション化することで13kgの軽量化に成功しました。またリアのガラスもより薄いものに変更され、これによって400gの軽量化を達成しています。タイヤも通常のホイール/タイヤのセットではなく、ピレリ製の「P ゼロ トロフェオ R」というレース用のRコンパウンドタイヤを使用することで22kg、ブレーキにもカマロ初のカーボン・セラミック・ブレーキを用いることで10kgほど車体が軽くなっています。また、オーディオや遮音材、トランクカーペットも軽量化のために廃止しています。ちなみにお値段は7万5,000ドル(日本円で約760万円)です。

デザインにも徹底したこだわり

安定性を高めるために、エクステリアにエアロダイナミクスに基づいたデザインを取り入れています。空気抵抗を低減することより、ダウンフォースの向上を目標としています。先代のデザインと比べて2014年型は大きな変更が加えられており、フロント・バンパーの開口部が大きく拡大して、逆にヘッドライトの間のグリルは幅が狭くなっています。また、V8搭載モデルのボンネットの中央にはエア・ベントが設けられ、冷却性能と空力性能の向上を図っています。ロアースプリッタは、ラジエーターやブレーキ冷却ダクトに空気を送ることが可能で、前輪の膨らんだフェンダー・アーチにはガーニー・リップが搭載されています。そしてトランクリッドには独特のスポイラーが装備され、テールランプとディフューザーの形状が変更されました。

インテリアはシックでクールなデザインです。このオクタンと呼ばれるマット・メタリック仕上げの内装には目を奪われます。また、マイクロファイバー・スウェードが張られたレカロ製シートのヘッドレストにはZ/28のロゴが刻まれるということです。前述の通り、徹底的に車体の重量を軽くするために調整は手動式となっています。

気になる走り心地は…?

この車は、カマロが長年目的としてきた「サーキットで走れる車」です。そのため、基本的にすべてがクイックであり、フルスロットルで走ろうと、Gが強くかかるコーナリングをしようと、何の問題もなく思い切り走ることができます。実際、このシボレー カマロ Z28は、西ミシガンのグラタン・レースウェイでポルシェ911GT3 RSと同じペースで周回を重ねたという記録もあります。

シボレーカマロ Z28 2014年型のまとめ

Z28 2014年型はまさにシボレーの信条を体現している車です。サーキットであろうと、公道であろうと、「思う存分走りを楽しむ」ことができます。それは車好きのために作られた1台であり、快適なカーライフを体感するために作られ1台でもあります。アメリカ車独特のパワフルな走りはもちろん、実用性も高いカマロ。一生に一度は乗り回してみたい車です。

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