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トヨタアクアにはクルーズコントロール搭載車種がなかったんです?!

ご存知でしたか?日本車で一番売れている人気のトヨタ・アクアには、クルーズコントロールシステム装置が、どのグレードにも付けられていないことを!最近の乗用車にはクルーズコントロールの発展形を搭載した車が増えていますが、アクアには未だに・・・。なぜ?

『クルーズコントロール』って・・・?

クルーズコントロールはオートクルーズとも言い、アクセルペダルを踏み続けることなく、セットした一定速度を維持する機能であり、運転者の疲労軽減並びに同乗者の快適性向上に寄与する自動車の付加機能装置の名称です。

在来のクルーズコントロールはスロットルは制御するものの、ブレーキまでは制御しない装置でしたが、最近のアダプティブクルーズコントロールではブレーキ制御も実施してくれるようになっています。

最新のアダプティブクルーズコントロール技術では、ミリ波レーダーセンサーや車載カメラからの情報によって先行車を認識し、設定車速内で車速に応じた適切な車間距離を保ちながら追従走行させてくれるシステムに発展しています。

クルーズコントロールは、1958年にクライスラー社が、クライスラー社のインペリアルに初めて採用した装置でした。
日本車としては1964年に登場したトヨタ・クラウンエイトが、「オートドライブ」の名称でオプション装備として初採用したものです。

アクアにクルーズコントロールは・・・・

これほど便利なクルーズコントロールですが、アクアをはじめとするすべての車に搭載されている訳ではありません。

クルーズコントロールを搭載したトヨタ車を調べてみると、「エスティマハイブリッド、カムリ、SAI、プリウス、クラウンアスリート、クラウンマジェスタ、クラウンロイヤル、マークX、・・・・」
あれっ!アクアの・・・、アクアの名前がない・・・・!!

私が今一番欲しいと思っているのクルマ“アクア”には、クルーズコントロール搭載車種がないのです。

アクアは、、トヨタ自動車が2011年より製造・販売を開始している量産の1.5Lクラスのハイブリッド乗用車ですが、2015年上半期新車乗用車販売台数月別ランキングで堂々の一位を獲得している人気車種です。

にもかかわらず、そんなアクアにはクルーズコントロールを装備した車種がないのです。

とは言うものの、調べたところでは国産1.5リッタークラスにおいて、中高速走行時に対応したプリクラッシュブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)と先行車の追従クルーズコントロ

ール機能を標準装備されている車種はマツダの「アクセラ」の上級グレード「15S Touring」だけのようで、アクアに限らずほとんどの国産1.5リッタークラスには搭載されていないのです。

まだまだ、高価な装置である上に成熟しきれた技術でもないことからの表れなのでしょうか。

最も一説には、「アクアオーナーのような、キビキビとした走りを好む人たちには、クルーズコントロールは不必要」だから付けていないんだという説もまかり通っています。

アクアにクルーズコントロールを付けるには

どのグレードにもクルーズコントロールが装備されていないアクアにも、後付け可能な純正クルーズコントロールが存在します。
但し、アダプティブクルーズコントロールではなくて、あくまでもクルーズコントロールのみの対応です。

これを使えば、アクアがあたかも納車時からクルーズコントロールが付いているかのように、自然に使用することが可能ですが、業者取り付けが必要なので部品のみの販売はしていないようです。

因みに、アクアの純正クルーズコントロール取り付け費用は、5~6万円(税込み・工賃込み)程度のようです。

実際にアクアへクルーズコントロールを取り付けるのは、簡単に説明すると次のような段取りとなります。

まずは、アクアのハンドルを外して、スパイラルユニットの交換します。
クルーズコントロールキットのスイッチを取付けたら、ハンドル廻り終了となります。

クルーズコントロールの配線が全く無い場合は、コンピューターから配線作業です。

ハンドルスイッチと配線して、当該アクアのメーター内にクルーズコントロール表示がない場合は、別途LEDを取付けます。

当該アクアの空きスイッチスペースへ、JEDライトを取り付け、ライト点灯で終了です。

アクアにクルーズコントロールを付けると・・・・

アクアにクルーズコントロールを取り付けることで、貴方のアクアでは次のようなことが可能となります。

①定速制御

アクアを希望の車速(約40km/h~100km/h)で走行中に、クルーズコントロールスイッチでセットすることで、定速走行を開始(シフトポジション「D」時で設定可能。)し、アクアの乗り心地向上や低燃費に寄与します。

②アクセル操作

アクアをクルーズコントロールで低速走行中に追い越し等の加速をする場合は、通常走行と同様アクセル操作で加速できます。
加速後、アクセルから力を抜くと、アクアはクルーズコントロール設定速度に戻ります。

③自動解除

以下の場合、自動的にクルーズコントロールの速度設定は解除されます。
 1)アクアの実速度が設定速度より約16km/h以上低下したとき。
 2)アクアの実速度が約40km/h以下になったとき
 3)S-VSCが作動したとき

因みにS-VSC(Steering-assisted Vehicle Stability Control)というのは、クルマが横滑りしそうな時その状況をセンサーが感知し、自動的に4輪のブレーキとエンジン出力を車載のコンピューターが最適に制御する装置と、電動パワーステアリングを協調させた操縦性、走行安定性を向上させる、世界初の予防安全システムのことです。

エスティマの場合ですが、S-VSCの作動動画がありましたので、以下に掲載します。

GSR55エスティマ S-VSCの作動した瞬間

アダプティブクルーズコントロールの注意点

最後に、アダプティブクルーズコントロールの利用に際しての注意点を挙げておきます。

前述したとおりアダプティブクルーズコントロールは、低速走行を実現するクルーズコントロールと、前方後方を認識して衝突を未然に防ぐシステムを合体させた安全運転支援システムです。

アダプティブクルーズコントロールは、驚くほど便利で必要なシステムですが、残念ながら完全なものでは未だありません。

問えば、前方監視サブシステムのレンジと人間のレンジは必ずしも一致しておらず、従って運転者がアダプティブククルーズコントロールに制御を依存した状態でカーブ、急坂で先行車あるいは自車が車線変更した場合等には、運転者のレンジには先行車が入っていても前方監視サブシステムは先行車なしと判断する場合があるのです。
これは運転者の意図と合致しない加減速を引き起こします。

また、ロックオン状態での車間距離制御についてアダプティブクルーズコントロールは忠実に制御しようとするので、例えば隣接する車線から新たな車両が流入してきた場合、人間のように緩やかに車間をあけようとできますが、アダプティブクルーズコントロールは新たな先行車との車間距離を確保するために急減速してをしてしまうことになります。

一例を挙げましたが、このようにまだまだアダプティブクルーズコントロールには問題点もあり、中には事故につながりかねない問題点もある事から、アクアのように「搭載されていなければいないままが良い」とか、「搭載されていてもなるべく使わない方が良い」等の意見も交わされるほどのアダプティブクルーズコントロールの今であります。

Available Safety Features: Adaptive Cruise Control (ACC) | Toyota

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